事業場排水対策 - 日本下水道事業団

維持管理コース『事業場排水対策』~事業場排水の監督指導~専攻の開講について
日本下水道事業団の研修業務の運営にあたりましては、日頃から格別のご支援、ご協力を賜り厚
く御礼申し上げます。
このたび、地方公共団体の職員で事業場の排水の指導・検査に関する専門の知識・技術の習得を
希望する人、又は新たに事業場排水の指導・検査を必要とする人を対象として『事業場排水対策』
~事業場排水の監督指導~専攻を開講することとなりましたので、ご案内申し上げます。
本専攻は、下水道システムならびに下水処理場の適正な維持管理に必要不可欠な、事業場排水指
導について、実習、演習等を通して学習いたします。
一部の都市において事業省排水指導は、他の業務に埋もれてしまいがちな分野になっています。
そして担当する職員の方、すなわち研修を受講される方々は、
・重要なことはわかっているが、なにをどうしてよいのかわからない
・排水処理の知識や、水質項目など、自分の専門外の知識が要求されるので、手が出せない
・事業者が相談に来られても、相談内容がまったくわからず、イメージすらできない
・書類が提出されても、何が書いてあるのか、何のための書類なのか、さっぱりわからない
という悩みを共通してお持ちです。
本専攻では、これらの研修生の抱く切実な問題、課題を解消する一助になれるよう、カリキュラ
ムを構成しております。
たとえば、規制行政でもっとも重要な部分は、書類の受理です。しかし、受理した書類に何が書
いてあるのか、また、相手方にきちんと書類を書いていただくには、まず、自分でその書類を作る
ことができなければ、まったく意味がありません。
規制行政の現場では、根拠法令や書類の構成をきちんと理解する暇もなく、事業者が届出の相談
に来られることがしばしばです。
そのようなときに「まだ勉強中ですから、日を改めてください」とは言えません。当然、勉強中
だろうがなんだろうが、訪問された事業者に対して必要事項を説明しなければなりません。
そこで本専攻では、研修の前半に「届出書作成実習」を設定しています。ただ、開講間もない段
階での実習では、鉛筆が進む研修生はほとんどいません。研修生の皆さんは、熟達された講師陣の
サポートにより、なんとか空白を字で埋めていくような有様です。しかし、研修後半の講義、演習
等により、なぜ実習の時に鉛筆が全く動かなかったのかが理解できるようになります。すなわち、
模擬的な OJT を通じて必要な知識等を取得していただくことをターゲットとしております。
もちろん、研修でお伝えできることは、複雑な規制行政のほんの一部です。研修を受講したから
と言って、ただちにスーパー行政マンになれるわけではありません。
以上のように、本専攻は単なる机上研修ではありません。帰庁後ただちに事業者の相談に応対で
きるような、即戦力の取得をターゲットとしています。多くの方の参加をお待ちしております。
カリキュラムは次頁の通りです。
参加申し込み方法等詳細につきましては、下水道研修 参加募集案内(平成 28 年度)または地方
共同法人日本下水道事業団ホームページ(http://www.jswa.go.jp/)をご参照ください。
問合先 〒335-0037 埼玉県戸田市下笹目5141
地方共同法人日本下水道事業団 研修センター 研修企画課
電話:048-421-2692 FAX: 048-422-3326
●維持管理コース 事業場排水対策
10日間
~事業場排水の監督指導~
1.対象者
事業場の排水の指導・検査に関する専門の知識・技術の習得を希望する人、又は
新たに事業場排水の指導・検査を必要とする人
2.目 標
事業場排水及び除害施設の検査・監視などができる
3.日 時
9月 7日(水)~9月16日(金)
4.実施場所 日本下水道事業団 研修センタ-
埼玉県戸田市下笹目 5141
5.受講料
174,000円
6.標準カリキュラム
研修日 曜日
教 科 名
時間
内
容
1 日目 水 開講式
0.5 開講式及びオリエンテーション
教科内容の説明
0.5 研修教科内容の説明
デイスカッション課題の事前検討
1 ディスカッションテーマの内容発表と質疑
事業場排水指導の概要
2 事業場排水指導の概要を説明
事業場排水における下水道関連法規として
2 日目 木 下水道関連法規
2
PRTR・ディスポーザ・油の分離等について解説
事業場の把握調査、各種届出事務及び事業場指
事業場の把握と届出事務
3 導ならびに特定施設等汚水の発生源に関する
説明
立入検査ならびに違反事業場
立入検査実務と違反事業場に対する行政指導
2
に対する措置
及び処分
3 日目 金 届出書作成実習
7 事業者からの届出書の作成指導の解説と演習
事業場排水(除害施設)の処理
各種事業場排水とその除害施設の処理原理の
6 日目 月
2
技術と維持管理指導
解説、除害施設の維持管理指導のポイント
特定施設等届出書類等に関する情報公開の考
事業場排水規制と情報公開
3
え方と実際
課題研究
2 事業場排水に関する重要課題について討議
有害物質、重金属含有排水の処理及び分析の実
7 日目 火 除害施設処理実習
7
習
排水指導の実務的な方法に関する事例による
8 日目 水 事業場排水指導の実務演習
7
演習
事業場排水処理技術の選定と
除去物質による処理技術の選定と実際の適用
9 日目 木
3.5
適用例
例を研究
事業場排水処理技術の講義、実習で学んだ原
施設研修
3.5 理、操作が実施設に適用された例を通し、管理、
制御の実際を学習
10 日目 金 ディスカッション
6.5 研修生から提出された課題について討議
修了式
0.5
・事業場排水の規制指導は、下水道事業の経営、運営において非常に複雑でわかりにくい分野です。
・演習、実習を通じて、届出の実務、立入監視指導の実務等のイメージを明確にし、現場で即使え
る実践的な内容を学習します。
・従来より監視指導体制を組織している地方公共団体はもちろん、供用開始の告示がなされて、事
業場排水対策の法整備及び立入検査体制を確立しようとする地方公共団体の職員はぜひとも受講
願います。
・修了日(修了式17:00~)の日程は通常と異なりますのでご注意ください。