プチ健診を受けられた人へ <②コレステロールが気になる人> あなたが今回受けられました検査についての説明です。参考にしてください。 中性脂肪(基準値:23~152 mg/dl 空腹時) 血液中の脂肪の一種で、この数値が高いとメタボリックシンドロームが疑われます。 中性脂肪が高くなる原因の多くは、肥満、飲酒、糖尿病です。また、ホルモンの異常や 遺伝的に高値になることもあります。高い状態が続くと動脈硬化が進み、将来的に脳梗 塞や心筋梗塞などを起こす可能性が高くなります。 採血前に食事をとると、検査値に影響(高値)が出て正確な評価ができません。 正確な数値を測るには、食後 12 時間以上経過した後の採血がお勧めです。 HDL コレステロール(基準値:40mg/dl 以上 空腹時) 動脈壁や末梢細胞などに蓄積し体内で使われなくなった悪玉コレステロールを回収 し、動脈硬化を抑える働きをすることから、「善玉コレステロール」と呼ばれていま す。 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 によれば、40mg/dl 未満になると低 HDL-C 血症となり、脂質異常症が疑われます。 LDL コレステロール(基準値:0~140mg/dl 空腹時) 「悪玉コレステロール」と呼ばれ、血管壁に多量に沈着して 動脈硬化を促進させます。 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 によれば、 120~139mg/dl は境界域の高 LDL-C 血症、 140mg/dl 以上は高 LDL-C 血症となり、脂質異常症が 疑われます。 検査結果を見る時の注意 基準値は、登米市民病院で 使用しているものです。 基準値は施設や性別、年齢 などで異なることがあります。 また、検査項目によっては、 検査方法や単位などが異なる ことがありますので、検査結果 を他の施設のものと比べる時 などはご注意ください。 登米市民病院は、平成 25 年度 日本臨床衛生検査技師会臨床検査 精度管理調査に参加し、A 評価の 認定を受けています。 「メタボリックシンドロームとは?」 過食、運動不足によって内臓脂肪が蓄積すると、「高血圧」、 「脂質異常」 、「糖尿病」などの生活習慣病を引き起こしやすくなる と言われています。これらの生活習慣病が重複すると、心筋梗塞や 脳梗塞といった動脈硬化によるさまざまな病気を起こしやすくなり ます。このように生活習慣病や予備軍状態が重複したものを 「メタボリックシンドローム」と言います。 コレステロールを多く含む食品、上げる食品、下げる食品があります。 食品中のコレステロールというと、コレステロールを多く含む食品ばかりを気にしがちだけど、体内のコレステロールを増やしや すい食品もあるので、それを避けることはもっと大切です。上げる食品は少量でも体内のコレステロールを増やしやすいので注意 が必要ですし、下げる食品は積極的にとることをおすすめします。ポテトチップスは食品としては全くコレステロールを含んでい ないし、チョコレートや即席麺に含まれるコレステロールもわずかだけど、体内でコレステロールを増やす働きがあります。 脂質異常症を防ぐ食事の基本 偏らず「栄養バランスのよい食事」を。 摂取総エネルギー量を抑えて、適正な体重を保つ。 飽和脂肪酸(おもに獣肉類の脂肪)1に対して不飽和脂肪酸(おもに植物性脂肪や魚の脂)を 1.5~2の割 合でとる。 ビタミンやミネラル、食物繊維もしっかりとる。 高コレステロールの人は、コレステロールを多く含む食品を控える。 中性脂肪が高い人は、砂糖や果物などの糖質と、お酒を減らす。 メタボリックシンドロームの診断基準 プチ健診で異常が見つかったら、お早めに医療機関の受診をお勧めします(保険診療) 。その 際は、必ずプチ健診の結果をお持ちください。当院には複数の診療科がありますのでご利用 ください。 お問い合わせ 登米市立登米市民病院 事務局(医事係) 0220-44-4735
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