2017年度 大阪経済大学 大学院 経済学研究科 経済学専攻 博士前期課程 ゼミ案内 ◎本学入試情報サイト「大学院入試」にも本案内を掲載しております。 http://www.osaka-ue.ac.jp/entrance/admissions/graduate/ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 伊藤 大一 福祉国家と労働 学部の社会政策論、社会保障論を受講していることが望ましい。 平常点評価 現代の福祉国家は大きな再編をむかえている。その再編の方向性は、これまで異なる政策体系とされてき た社会保障政策と労働政策との統合化が進展していることである。本演習では、基本文献の輪読を中心 に、各自の報告をもとに進める。なお、どのような文献を読んでいくかは、受講生と共に決定したい。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 伊藤 裕人 グローバリゼーションと企業 学部レベルでの経済学・経営学についての一般的知識 演習での報告により評価する。必要な場合には、レポートを課す。 「グローバリゼーションと企業」というテーマは、非常に多くの問題を含んでいる。 具体的な進め方は、受講生と相談し、その関心にそうものとしたい。 例えば、今日の資源危機(石油・食料・水など)の背後には、グローバリゼーションの推進主体である多 国籍企業、ファンドマネーなどの動きがあることが明らかにされているが、多国籍企業やマネーの動きそ のものに注目して学んでいくのも一つの方法である。 しかし、反グローバリゼーションの立場から、あるいはそこまでの意識はないが、自分たちの地域・コ ミュニティを守る立場から、多国籍企業やマネー動きを規制しようとする動きもある。それらに注目して 学んでいくのも、もう一つの方法である。 この両方の方法を、併せて学ぶことにより、「グローバリゼーションと企業」というテーマについての 理解を深めることが、本演習の目的といえる。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ P.1 梅原 英治 租税の基礎理論と日本の税制に関する研究 学部で財政学を修得していること、またはそれに準じるだけの財政学の知識を持っていることが望まれま す。 授業における報告、質疑応答、レポートなどから総合的に評価します。 第1回~第15回 税制に関する報告または修士論文の構想に関する研究報告 (1)財政学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ、税法科目も履修してください。 (2)多くの文献を読み、資料を調べ、現実の動きに注視して、財政学・租税論の素養を身につけてくださ い。 (3)無断欠席・遅刻は厳禁。 (4)コンパや合宿には参加してください。 閻 立 日中交流史の諸問題 中国史・日本史に関する基礎知識を蓄積する。また、修士論文を執筆するための資料調査方法や論文の書 き方などについて積極的に学習する。 出席状況や発表の内容など総合的に評価する。 授業態度15%、中間発表35%、期末レポート50% 一、日中交流史の流れを把握する 1、日中交流史・古代編:『史記』から清朝初期まで 2、日中交流史・近代編:アヘン戦争から辛亥革命まで 3、日中交流史・現代編:中華民国から新中国成立まで 二、各自の修論テーマに従って、論文及び史料に取り組み、修士論文にまとめる作業を行う。 皆と一緒に多様な側面から日中近代関係を考えよう。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 大橋 範雄 日独比較労働法・派遣法 労働法およびドイツ語(可能であれば)の知識 平常点と年末レポート 日独労働法理論の比較検討を行いながら、わが国の労働法理論について考察する。 労働法のどの分野について比較法研究をするかについては演習参加者と話し合ってから行う。ドイツ語 文献が読めれば本または論文を読みながら検討を進めるが、それが不可能な場合には、日本語文献を中心 に行う。 特に雇用をめぐる問題、派遣法に関するテーマを選んでその本質論について解明を行ない、論文が作成 できるように指導する。 私の著書・論文のうち代表的なものを読んでおくこと。 【例】『派遣法の弾力化と派遣労働者の保護』(法律文化社、1999年) 『派遣労働と人間の尊厳』(法律文化社、2007年) 小川 貴之 マクロ経済動学 経済学(マクロ経済学・ミクロ経済学・計量経済学)および数学(微積分・線形代数・動学的最適化)の 基礎知識を習得していることが受講の前提条件になります。 提出して頂く論文の質で判断します。 講義計画 マクロ経済に関する諸問題を、動学理論モデルを用いて分析します。基本文献を読み進め、オリジナルな モデルの構築を目指します。 以下に、事前学習のための基礎的教科書を挙げておくので、履修の参考にして下さい。 1. 小川貴之(2012)「経済変動理論の再考」『不況の経済理論』小野善康・橋本賢一編,岩波書店,350頁 2. Romer, David (2012) Advanced Macroeconomics (fourth edition), McGraw-Hill/Irwin. 志願者へのメッセージ 本講義では、中級および上級のマクロ経済学・ミクロ経済学・計量経済学の知識をもとに、オリジナルな マクロ動学理論モデルの構築を目指します。 担当教員 テーマ 小川 雅弘 国民経済計算の最近の動向 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 出席と報告・討論への参加により評価する。 国民経済計算の最近の論点について検討する。とりわけ、金融仲介業の付加価値評価、市場外経済活動 の評価、無形資産の評価に重点を置く。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 P.2 籠谷 公司 国際関係論:ゲーム理論を用いた理論分析ならびに統計的手法を用いた実証分析 ゲーム理論の基本知識、統計学、計量経済学の基本知識 学期末ペーパー 講義計画 大学院レベルの知識量を培うために、テーマごとに相当量の文献を読み、報告してもらう。文献レビュー の後、独自の研究をしてもらう。 志願者へのメッセージ 国際関係論は、欧米における研究のほうが日本よりも遥かに進んでいる研究分野です。このため、相当量 の英語文献を読んで勉強する必要があります。また修士論文を書くために、ゲーム理論や統計的手法を用 いた分析をしてもらいたいと考えています。この基準をクリアして自分の能力を高めたい学生だけ志望す るようにしてください。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 柏原 誠 分権型社会と地方自治ガバナンスの変容 受講についての必要な予備知識 評価の方法 報告や質疑応答の内容によって評価します。 講義計画 分権・自治型社会の構築が課題とされる今日、中央政府と地方政府のいわゆる中央地方政府間関係のあ り方のみならず、地方自治体のガバナンスそのものの変容が起こっています。つまり、地域社会の経営に おいての地方自治体の役割が変容し、それにともなって、市民と行政の関係も変化しつつあります。この 演習では、参加者の関心に沿いながら、地方自治やガバナンス論の最新のトピックをとりあげ、文献や論 文の輪読を行いながら、理論的考察まで深めていきたいと思います。 トピックとしては、道州制・市町村合併、自治体のガバナンス改革、ニューパブリックマネジメント、 住民参加、自治体政策、地方議会改革などを例としてあげることができます。 志願者へのメッセージ 旅行好きなど好奇心旺盛な人の受講を希望します。地方自治に関心を持ったのも、研究のついでに各地 を回れると思ったからです。関心が合えば、研究調査旅行も企画します。 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 紙屋 英彦 統計学の理論を学ぶ. 線形代数,初等解析と学部上級レベルの数理統計学の知識,および学術論文を読むための英語力があるこ とを前提とする. 授業での報告(特に,報告の形式的な上手さよりも,内容に関する理解度)に基づき評価する. 履修者と相談して修士課程に相応しいレベルのテーマを統計理論の分野から選ぶ.そしてそのテーマの学 術論文を選んで,(論文の難易度や長さによるが)数週に一本程度のペースで読み進める. 基礎的学習を地道に行える方の参加を期待する. 國友 順市 会社の組織と法 民法特に債権法の基礎的知識があることが望ましい。 出席および発表等の平常評価 各自のテーマに従って、判例および学説を調べ、修士論文にまとめる作業を行う。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 P.3 黒坂 真 途上国マクロ経済の模型化 マクロ経済学、ミクロ経済学の基礎。 平常点を重視する。 【講義方法】 演習生と相談し、文献の要約と報告を課す。途上国のマクロ経済モデルを扱った文献を考えている。 【講義計画】 途上国マクロ経済模型化のために、重要な文献を受講生とともに読み進めていく。報告の機会を課すの で文献を、メモをとりながら読むこと。当面は、Agenorの論文を読んでいく予定である。 わからない点については質問すること。数学と英語の勉強も大事である。 桑原 武志 都市の政治と経済 都市の政治・経済に関する基本的な文献を読んでおきましょう (例えば、加茂利男『都市の政治学』自治体研究社、1988年など)。 発表・報告、ディスカッションなどを総合して評価します。 講義計画 ゼミナール参加者の関心・個別テーマを聞いた上で、参加者と相談しながら、ゼミナールで学習する内容 を決定します。基本的には、都市政治・都市経済に関することを学びます。文献輪読、調査を行います。 志願者へのメッセージ 自分自身で興味・問題意識を持って、積極的にゼミに参加しましょう。参加者と相談した上で、自治体・ 経済団体・企業などへの調査を行う予定です。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 斉藤 美彦 ヨーロッパにおける近年の金融政策 金融論の基礎的知識は必須です。英語の金融関係の文献(場合によっては独語・仏語等も)を読みこなせ る能力があることが望ましい。 演習への貢献度およびレポート。 演習においては、近年のヨーロッパにおける金融政策、具体的には欧州中央銀行(ECB)の金融政策お よびイングランド銀行(BOE)の金融政策について研究します。修士論文指導については、もう少し広 いテーマの中からテーマを選択してもらい、個別に指導します。 理論と現実の双方に知的な関心を持ちつつ研究を進めることが重要です。 担当教員 坂本優一郎 テーマ 西洋経済史の諸問題 受講についての必要な予備知識 評価の方法 学部レベルの西洋史および西洋経済史は修得済みであることを前提とする。また、英語および研究に必要 な第二外国語での研究書および史料の読解能力も要求される。 期末に研究史の動向をまとめた研究ノートの提出を義務付けます。各回のエッセイ(30%)、報告内 容・応答(30%)、期末の研究ノート(40%)で、評価します。 初回授業で修士論文執筆の大まかなロードマップを確定したのち、半期での計画をたてる。修士1年の前 期では、研究史把握に集中する。後期では、分析事例の選択と史料の系統的な理解をめざす。 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ (1)ガイダンス (2)基本書の把握1ヨーロッパ近世・近代社会史 (3)基本書の把握2ヨーロッパ近世・近代経済史 (4)基本書の把握3ヨーロッパ近世・近代政治史 (5)基本書の把握4ヨーロッパ近世・近代史をめぐる大きな研究動向 (6)研究史の把握1専門分野のヨーロッパにおける研究史1 (7)研究史の把握2専門分野のヨーロッパにおける研究史2 (8)研究史の把握3専門対象地域の研究史1 (9)研究史の把握4専門対象地域の研究史2 (10)研究史の把握5専門対象地域の研究史3 (11)研究史の把握6専門対象地域の研究史4 (12)研究史の把握7事例の研究史1 (13)研究史の把握8事例の研究史2 (14)研究史の把握9事例の研究史3 (15)研究ノートの執筆 時間をかけた入念な準備が必要です。また、自分で問題を打開していく自主性及び行動力も要求されま す。 櫻井 幸男 現代イギリス経済とブレア政府の政策 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ P.4 出席とレポート ①労働市場政策がどのような視点で行われたのか。 ②それは成功したのか。 ③社会的排除概念はなぜ生まれたのか。 などを議論する。 拙稿『現代イギリス経済と労働市場の変容』青木書店、2002年を参照 重光 美恵 国際開発における教育協力 日本語と英語の文献を読み理解できること。 国際開発についての基礎知識があること。 レポート(30%)、プレゼンテーション(30%)、英語論文(40%)によって評価する。 国際開発における教育協力に関する各自のテーマに沿って、調査・報告を中心に進める。 最終的には英語論文を書き、国際学会で報告できる力を身につける。 研究テーマによって、関連文献を提示する。レポートおよび論文に学術英語を用いるので、かなりの量の 英語論文を読みこなした後、書けるように指導する。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 善如 悠介 両面市場 (Two-sided markets) の理論研究 論文を読むために最低限必要な英語と数学の知識に加え、ミクロ経済学・産業組織論・ゲーム理論に関す る学部レベルの知識があることが好ましい。 発表・論文等の出来による評価をします。 1年次は、主に論文を読み、その内容を発表してもらいます。発表を通じて、その論文の問題背景や改善 可能な点に関して議論を行なうことで、自身の研究アイデアを具体化していきます。2年次は、自身の研 究を行ない、修士論文にまとめます。 当たり前ですが、オリジナリティのない修士論文は認められません。 高橋 亘 現代の金融問題についての理論的解明 ニューケインジアン経済学について理解していることが望ましい。 報告内容・出席状況、取り組み姿勢などを総合的に勘案します。 講義計画 既存のニューケインジアン経済学を発展させた最近のMacroeconomicsの英文テキストを割りあて、学生に よる報告・それに基づく解説・議論を行う。 志願者へのメッセージ 大学院レベルの標準的な理論を自主的に学ぶ姿勢を重視するのでかなりの自習負担は覚悟して臨むこと。 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 戸部 真澄 行政法に関連する受講生の関心に即したテーマを設定し、議論する。 主体的に取り組むこと。 報告=50%、議論への取りくみ=50% 受講生の研究テーマに応じて、文献の輪読、研究報告・検討を行う。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 宏 金融市場についての実証分析 中級および上級のミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、金融論、ファイナンス論、および統計学、 数学の基礎知識を習得していることを履修の前提条件とします。 論文の内容で判断します。 講義計画 金融市場について実証分析を行います。金融の基礎理論の習得および分析手法を学ぶため、以下のいずれ かの文献を学んでいきます。 Campbell, J.Y., Lo, A.W. and MacKinlay, A.C. (1997) The Econometrics of Financial Markets, Princeton University Press. Cuthberton, K. and Nitzsche D. (2004) Quantitative Financial Economics: Stocks, Bonds and Foreign Exchange 2nd edition, John Wiley&Sons. Munk, C. (2013) Financial Asset Pricing Theory , Oxford University Press. なお、講義は履修者による報告を中心に行う。 志願者へのメッセージ 本演習では、中級および上級のミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、金融論、ファイナンス論の知 識をもとに、金融市場についての実証研究を行っていきます。 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ P.5 中尾田 橋本 和彦 社会選択理論、メカニズム・デザイン理論 ミクロ経済学、ゲーム理論、集合論、位相、解析 執筆した論文のオリジナリティを評価する。 国際査読付きジャーナルへ投稿可能な論文執筆を目指す。 経済学・数学に関して高い水準が要求される。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 服部 圭介 公共経済学・産業組織論に関する理論分析とその応用 ミクロ経済学・ゲーム理論についての基礎的な知識、若干の英語能力を必要とする。 レポート、論文による評価 2年間を通じて、公共経済学や産業組織論の理論分析、特にゲーム理論を援用した応用理論分析を中心 に、基礎的理論を学び、多くの社会経済問題に対するその応用を考える。 具体的には、 ・公共財の私的供給・最適供給 ・自発的参加の問題 ・利他的効用と公共財供給 ・地方公共財の供給と地方分権 ・不完全競争・競争政策 ・政治経済学 などのトピックスについて学習し、それらの理論を応用した修士論文の作成を目指す。 講義は履修者による報告を中心に行う。テキストとして、Hindriks and Myles (2006) Intermediate Public Economics, MIT Press. と Belleframme and Peitz (2003) Industrial Organization: Markets and Strategies, Cambridge Univ. Press. を使用する予定である。 理論(数学)的な側面を重視して演習を行います。 林 遵 マルクス「貧困化法則」の再検討としておきますが,受講生の研究テーマに合わせるようにします. 『資本論』第1巻の基礎知識 平常点評価 【講義方法】 読書報告会形式 【講義計画】 マルクスが『資本論』第1巻第23章で展開した「資本主義的蓄積の一般法則」は、「貧困化法則」と名 づけられ、修正主義論争以来その解釈をめぐって活発な議論がなされてきたことは周知の通りである。 わが国でも特に戦後段階において数多くの業績が発表されてきたが、高度経済成長を経て1970年代に 入ると、「一億総中流」の意識の中で議論は衰えを見せ、1980年代には途切れたかのように思われた。 しかしバブル崩壊と平成不況のあとに、若年層を中心に再び労働者階級の貧困が社会問題化している。 本演習ではいったん解消されたかのように見えた貧困がいまなぜ発現しているのか、そのメカニズムは いかなるものか、翻ってなぜかつては労働者の富裕化が可能であったか、現代の貧困問題が資本主義的蓄 積の一般法則といかなる関連を持つものなのかを基本的な文献を読みながら考察していきたい。 当初は代表的な文献のサーヴェイに重点を置くが、次第に受講生の報告に力点を写して修士論文の作成 に向かう予定である。 必要な文献をできるだけ早く集め、目を通しておいて下さい。 林 由子 統計学 回帰分析や時系列分析に加えて多変量解析についても分析手法を学んでいく。 基本的な推定・検定の知識 発表およびレポート 各自のテーマを統計学の知識を用いて分析していきます。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 福本 幸男 国際金融に関する理論および実証研究に基づいた修士論文の指導 国際金融に関する修士論文を書くためには、ある程度の経済学の知識を必要とします。 演習での態度と論文の内容で評価します。 各自の研究テーマに沿った個別指導と他の学生も含めた討論を重ねて論文を作成する。 志願者へのメッセージ P.6 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 大輔 現代中国経済分析 学部レベルの経済学の知識。開発経済学、計量経済学の基礎的な知識があればなお良いです。 ゼミにおける報告ならびに論文の内容で評価します。 講義計画 1年次は修士論文を執筆するための準備として中国経済に関する文献を輪読します。2年次は各自が決定し たテーマに基づき、修士論文を執筆していきます。 志願者へのメッセージ 研究対象は中国経済ですが、あくまでも経済学的な手法を用いて分析していきます。よって学部が経済学 系の学部でなかった場合は、あらかじめ経済学の基礎的な知識を身につけた上で志願してください。 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 藤本 高志 農村経済の発展と成長に関する理論的・実証的分析 ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学の基礎知識 授業での発表態度と出席状況 農村地域では、農林水産業の衰退により、域内GDPが低下し、雇用機会が縮小し、人口流出が止まらな い。農村経済の衰退は、我々にも無縁ではない。農村に固有の自然や文化は国民的に貴重な財産である。 また、農林水産業は、水資源のかん養など国土保全に貢献している。 本講義では、経済学の知識を活用し農村経済の成長・衰退のメカニズムを考察する。また、具体的事例よ り、農村経済が発展するための手段を考察し、それら手段が地域経済に及ぼす影響を計量的に評価する。 修士論文で取り組む課題を明確にしておいてください。アプローチの方法は受講生と教員で考えます。 藤原 忠毅 国際経済学に関する理論分析とその応用 経済数学(線形代数および微分)、ミクロ経済学、マクロ経済学についての基礎的な知識 講義への出席および報告をもって評価する。 国際経済学を基礎としながら、2年間を通じて報告を重ねていく。基本的には、理論的な側面を重視した い。 テーマとしては、戦略的貿易政策・戦略的企業間関係、あるいは貿易と環境などを考えている。 受講者は、ミクロ経済学、マクロ経済学、国際経済論Ⅰ・Ⅱを履修することが望ましい。 細川 大輔 東アジアの経済発展と地域統合-東アジア経済共同体の形成- ミクロ・マクロ経済学の基礎、国際経済・金融論の基礎知識など。 授業への参加、報告ならびにレポート(論文)を総合評価する。 講義計画 各自の関心事項を話し合いながら研究テーマを決め、段階ごとに報告、指導を繰り返しながら修士論文を 作成していく。 志願者へのメッセージ 経済理論に加えて、アジア諸国の歴史・文化・社会を理解してください。そのためには現地調査が必須で す。また、講義時間帯については、受講生との協議により変更することがあります。 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 P.7 藤井 水野 伸宏 開発経済学、経済成長論に関する理論研究。 学部上級レベルの経済数学、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学。英語の専門論文やテキストを読 めるだけの読解力も必要。 演習における報告内容とレポート・論文による評価。 講義計画 本ゼミの最終目標は、開発経済学または経済成長論に関するオリジナルな理論研究を行い、それを修士論 文にまとめることである。その目標達成のために、演習内では必要な理論ツールの習得と先行研究の論文 読みを行う。 志願者へのメッセージ 大学院1年目のうちに、大学院レベルの経済数学とミクロ経済学を(余裕があればマクロ経済学と計量経 済学も)習得すること。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 宮川 敏治 ミクロ経済学・ゲーム理論を用いた経済政策の分析 ミクロ経済学、マクロ経済学、文献を読むための英語力 授業での報告、レポート・宿題の内容、および、提出論文の内容で評価する 基本的な流れとしては(1)産業組織論の基本的なテキスト(J. Tirole, The Theory of Industrial Organization, MIT Press)、または、政治経済学の基本的なテキスト(D. Acemoglu and J. Robinson, Economic Origins of Dictatorship and Democracy, Cambridge U.P. またはT. Person and G. Tabellini, Political Economics, MIT Press ) の内容を理解する、(2)受講者の研究テーマにそってAmerican Political Science Review, Rand Journal of EconomicsやJournal of Political Economyなどに掲載されている最新の研究成果についての論文を読む、(3) それらを踏まえて、受講者の研究アイディアについて議論をする、ということになります。提出論文につ いては受講者独自のその分野への貢献を要求します。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 森 詩恵 わが国における社会政策の動向 社会保障論、労働経済論 ゼミナールでの報告内容、議論への貢献度によって行う。 各自の研究テーマに関する論点を見つけだせるよう、先行研究を収集しその分析・報告を行う。そのうえ で、実証分析などの指導も行う。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 雅生 労働市場に関する理論的・実証的分析、労働市場の国際比較について研究する。またマクロ経済学の理論 モデルの研究も行う。 英語、ミクロ経済学・マクロ経済学、計量経済学に関する基礎知識が必要。 平常点(レポート、講義での応答など)。 受講者の報告を中心にする。 数学と英語ができなければ、講義についてこれなくなる可能性があるので、英語と数学をあらかじめしっ かり学んでおくこと。 山本 俊一郎 中小零細製造企業が抱える課題と成長可能性 特に必要としないが産業集積に関する基礎的知識を有していることが望ましい。 評価の方法 初年度は論文作成に向けたゼミでのテーマ発表、研究レビューの内容を総合的に評価する。次年度は作成 された修士論文の内容について評価する。 講義計画 本演習では、おもに産業集積地域を対象として、中小零細製造企業の高付加価値生産体制がどのように 構築されようとしているのかについて、実証研究を通して明らかにしていくことを目的とします。 そのため、修士論文作成にあたっては、机上の文献レビューはもちろん、フィールドワークが必要不可 欠です。文献レビューから仮説をたて、野外調査の結果を踏まえながら論を組み立てていくスタイルが本 演習の基本となります。 以下に、2年間の学習の流れを示します。 1年次前半は、中小企業、産業集積地域に関する理論的、実証的研究、両面の文献テキストを輪読しな がら、基礎的な知識を養います。 1年次後半は、研究テーマを絞り込みながら、実際にある産業地域について、予備調査を行います。 2年次では、最終的な研究テーマにそって、明確な研究目的を設定し、修士論文作成に向けた調査、発 表を重ねていきます。 テキスト、参考文献は講義内で受講者と相談しながら決定します。 志願者へのメッセージ P.8 山口 ヒアリング調査を厭わない姿勢を求めます。遅刻、無断欠席は厳禁。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新] 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 山本 正 近代ヨーロッパ世界史の諸問題 近代ヨーロッパ世界史に関する基礎知識 発表の出来、議論への参加度など総合的に評価する まずゼミ生各自の修士論文テーマの発見に資するような基本文献を読み進めていくとともに、ゼミ生に は自己のテーマを確立してもらう。そのうえで、それぞれのテーマに必要な文献・史料の検索方法、論点 の整理、論の展開など、修士論文完成までの指導を行う。 志願者へのメッセージ 担当教員 テーマ 受講についての必要な予備知識 評価の方法 講義計画 志願者へのメッセージ 担当教員 明信 ネットワーク産業と企業の経済学 経済学的な視点から、ネットワーク産業の現状と課題を把握すること 先行研究のサーベイ・レポート 産業組織論の演習では、ネットワーク産業を研究対象とする。具体的には、電気通信・情報、電力、郵 便、交通、上下水道、金融などの産業が中心となる。演習の目標として、ネットワーク産業の分野におい て、社会的に望ましい産業政策の立案や実行に貢献できるような研究論文の作成を目指している。1年次 では、受講生が中心となり、関連分野の先行研究をサーベイする。その内容を報告しながら、研究の背景 と問題意識を身につける。2年次では、研究論文の作成に取り掛かる。 専門とする分野の英語文献の読解力があると望ましい。 渡邉 正英 テーマ 環境や食に関するリスクの実証分析 環境や食に関わるリスクに関する実証分析を行う。地球温暖化が及ぼす生態系への影響、大気汚染による 健康被害、遺伝子組み換えなど食に関わる新技術による健康被害については、現在の科学技術のもとでは その影響について不確実性が伴う。不確実性が伴う対象に対して、どのような行動をとればよいのであろ うか。本演習では、このような環境および食に関する不確実性を取り扱う方法論を学習し、実証的に分析 を行う。 受講についての必要な予備知識 英語で書かれた論文やテキストを読むことのできる英語力を有していることが望ましい。基本的な計量経 済学の知識があることが望ましい。 評価の方法 P.9 林 出席および論文等によって評価する。 講義計画 本演習では、環境や食のリスクに関連するテーマを扱います。少人数ですので、各自の興味に合わせて、 上記に関連する基礎的なテキストや論文を読みながら論文を書くための基礎知識を習得します。その後、 興味のあるテーマを決めて論文指導を行い、論文を仕上げていきます。少人数ですので論文のテーマは相 談しながら可能な限り柔軟に決めて行きたいと思います。 志願者へのメッセージ 初歩的な微積分、線形代数、統計学の知識を習得していると、論文を読んだり書いたりする際にそれらを 一から勉強する苦労が減ります。可能な限り勉強しておいてください。 大阪経済大学 大学院 [2016.7.29更新]
© Copyright 2024 ExpyDoc