Ⅴ 研究のまとめ 2年間の研究、実践をふり返り、今後、日々の指導において一層の定着と充実をめざすことを 記載して研究のまとめとしたい。 1 基礎・基本の定着 (1) 学校全体で学習規律や学習習慣の共通指導をすすめることは、基礎・基本を身に付けさせ る大切な基盤である。 (2) 国語・算数の「基礎・基本の定着のための工夫」は、6年間を見通した共通の指導事項で ある。内容については実践的に検討を重ね、発達段階に即してより明確なものにしていく。 (3) 週の時程に「基礎学習の時間」を設けるなどして、ドリルやプリントなどによる繰り返し の学習を継続的に行ってきたことにより基礎・基本の力が定着してきている。 (4) 学びあう人間関係を育てるために、一人一人の考えを認め励まして、互いの考えのよさに 着目することができるようにしていく。 2 算数の授業研究 (1) 問題や課題を把握するために ① 具体物やさまざまな機器の活用により、視覚的にもわかりやすく場面設定を提示する。 ② 学習問題や課題をノートに書き写したり、学習問題の条件や求答事項にアンダーライン を引いたりする。 (2) 見通しを持って自力解決をするために ① 既習事項を整理し、問題の解決に役立つ内容をとらえさせる。 ② 絵や図、半具体物による表現など解決の手だてを具体的に提示する。 ③ 自力解決の時間を確保し、解決方法の表現の仕方も自分の考えを表しやすいパターンを 用意する。 (3) 学びあう集団検討にするために ① 検討する内容やポイントを明確にする。 ② 話し合いの仕方を提示し、繰り返すことにより、自分の考えを表現したり友だちの考え から学んだりできるようにする。 ③ 考え方や解き方に名前を付けるなどして類型化して学習のまとめをすることにより、次 の学習に活かすことができるようにする。 (4) 指導形態の工夫・改善 ① 少人数指導や習熟度別指導により、個に応じた指導をきめ細かく行い、基礎的・基本的 な内容の確実な定着を図る。 ② TT、少人数指導、習熟度別指導などそれぞれの形態のねらいを明確にして、児童の学 12 習の実態や学習内容に応じた適切な指導形態を工夫する。 (5) 分かる楽しさを味わう ① 課題や問題を正しく把握させ、既習事項を確かめて具体的な解決の手だてを提示するこ とにより、自分なりの解決が可能になり、分かる楽しさを味わうことにつながる。 ② 集団で検討することにより、友だちのいろいろな考え方や解き方を知ったり自分の考え を深めたりして、分かる楽しさを体験することができる。 3 (1) 研修の推進 研究課題を主体的にとらえるために、低、中、高のブロックや全体での授業研究を中心と して進めてきた。課題を明確にして授業研究を行い、実践を通して得られた成果と課題を 明らかにして、成果は日常の授業での定着を、課題は解決の方策を講じて学習指導の改善・ 充実を図る。 (2) 目標達成の指標を具体化して学習の進捗状況を把握し、基礎学力の向上を図るとともに、 一人一人のよさをとらえて自信を持つことができるようにする。 13 ご指導いただいた先生方 県教育局南部教育事務所教育支援担当指導主事 七 澤 和 男 先生 草加市教育委員会学校教育部指導主事 小 松 薫 樹 先生 さいたま市立高砂小学校教頭 中 山 正 一 先生 埼玉大学教育学部附属小学校教諭 林 義 典 先生 新座市教育委員会学校教育部長 小 林 正 高 先生 新座市教育委員会学校教育部次長兼指導課長 土 屋 賢 治 先生 新座市教育委員会教育相談センター室長補佐 田 村 和 昭 先生 新座市教育委員会指導課指導主事 坂 口 智 先生 新座市立第四中学校教頭 森 田 和 憲 先生 新座市立第三中学校教頭 北 村 好 史 先生 お わ り に 本校は平成17・18年の2年間にわたり、新座市教育委員会の研究委嘱を受けて、 「基礎・基 本の力を身につけ分かる楽しさを味わわせる指導の工夫」をテーマに、算数科の授業を中心とし て研究を進めてまいりました。 このテーマにせまるために学習規律の共通理解を図り、その徹底に取り組んできました。また、 授業の他に、週2回「基礎・基本の時間」を設定して、基礎・基本の習熟を図るとともに、実態 テスト等の実施により指導上の課題を明確にし、日常の授業改善に生かしてきました。 このことを基に授業の中では、問題解決的な学習を目指し、指導過程の工夫・改善に取り組ん できました。特に自力解決を基盤とした集団検討(練り上げ活動)の充実に焦点をあてて、研究 を進めてきました。地道な実践により本校の児童は数学的な考え方の基礎を徐々に身に付けてき ております。今後はさらに研究を深めて個に応じた指導方法や指導体制について工夫・改善を図 ってまいりたいと思います。 おわりに、本校の研究のためにご指導いただきました先生方には心よりお礼申し上げます。今 後とも本校の研究にお力添えをいただき、より一層のご指導・ご助言を賜りますようお願い申し 上げます。 (教頭 友成 茂) 校長 ○須田 ○池崎 中嶋 足立 柳沼 研究に携わった職員 大隅 心平 教頭 友成 茂 勉 齋藤 亜季 竹内美江子 ◎田口 靖弘 麻里 鶴田 千尋 後藤 敏之 渋谷 薫 千春 岩嵜佳代子 宮崎美貴子 森脇 秀幸 一美 寺田 教子 石田由佳里 関根 敦子 初美 郷 奈緒子 ○平野 裕子 メリアン・エステバン 前田 かつ代 ◎研究推進委員長 〈平成 17 年度〉 岡田 安子 小城 正重 永田 倫子 村田恵美子 辻 美砂子 五十嵐由紀江 山口 貴久 飯塚 厚子 石渡 知樹 ジャネット 鈴木 望月 千里 ○研究推進委員 諸見里幸成 吉田 純子
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