DC-AC変換器1

講座名
第4日1限 座学7:DC-AC変換器1
予定講師名
吉野 輝雄
講義の概要
アブストラクト 単相インバータの構成と動作原理、矩形波の基本波・高調波成分、特定高調波除去の原理
を説明する。PWM制御と発生高調波、交流フィルタを説明する。
1 単相インバータの構成と動作原理
最も単純な構成であるハーフブリッジ回路を用い、単相インバータの動作原理を説明、フルブ
リッジ回路に展開する。
2 単相インバータ出力(矩形波)の基本波と高調波成分
単相インバータをワンパルスで動作させた場合の矩形波電圧出力について、フーリエ級数展
開し、パルス幅に対する基本波成分・高調波成分の特性を説明する。
3 特定高調波除去の原理
2で求めた高調波成分の特性から、図式的に特定高調波成分の除去をイメージを説明する。
同時に、その理論的背景を数式を用いて説明する。
4 PWM制御
PWM制御の原理を説明する。単純なケースについて、出力電流の方程式を得る。その方程
式から得られる性質を用い、電流波形を作図し、PWM動作の原理を体感する。
また、PWM波形に含まれる高調波成分について説明する。その際、振幅変調や周波数変調
との比較を行う。
5 交流フィルタ
PWM波形出力を滑らかにし、正弦波交流出力を得る交流フィルタの構成と動作を説明する。
講師が最も訴えたいこと/期待したいこと
単相インバータは、DC/AC変換の最も基本的な構成である。その動作原理や特性を理解す
ることは、他のさまざまなインバータ回路を理解する上での基礎となる。
この講義では、インバータの理解のためのポイントを、受講者自ら計算したり、波形を作図し
て、体感してもらうことで、理論の理解を深めていただくことを期待している。
講師の自己紹介(プロフィール)
経歴等
1976年横浜国立大学卒業、1978年同修士課程修了。同年、㈱東芝入社。
2013年10月TMEIC設立に伴い転籍。技師長を経て、現在、技監。
これまでの技術経験等
HVDC用変換器などの高電圧大容量変換装置の開発設計に従事。
趣味・信条等
現場・事実に基づいて考える。いつも前向き。