6.5.5 ローレンツ力 6.5.5 ローレンツ力 磁界中に置かれた電流の受ける力の向き → フレミング左手の法則に従う 磁束密度B 磁束密度B 電流I 電流I 力F 力F 電荷が磁界中を運動 磁界と速度の作る面に垂直な方向に力を受ける 電流が磁界から受ける力→導体中を流れる自由電 子が磁界から力を受ける 電荷 q〔C〕をもった粒子が磁束密度 B〔T〕の磁界中を、 速度 v〔m/s〕で運動するとき,粒子1個が磁界から受 けるローレンツ力の大きさ f〔N〕 磁界から受ける力の大きさ 磁束密度 B〔T〕,電流 I〔A〕,磁界と電流とのなす 角θ〔rad〕 ,長さ l〔m〕の受ける力 F〔N〕 F lIB sin 問6-44 磁界中に置かれた電流が受ける 力を ローレンツ力 という.この力は, 磁界中を運動する 電子 が受ける力で ある. 問6-46 我々は,地磁気によって宇宙から地球に 飛んでくる荷電粒子の照射から守られているとい う.なぜかをローレンツ力によって説明せよ. >電気を帯びた粒子は,地磁気を横切ろうとすると, ローレンツ力を受けて円運動するため,磁力線の周 りを回り地上には届かない。 B f qvB sin B v θ〔rad〕:磁界と速度のなす角度 +q 手前向き F F -q v 問6-45 平行に並んだ電線に同じ向きに電 流を流すとどのような力がはたらくか、電 流が作る磁界のようすを描いて説明せよ。 >片方の電線の作る磁界によって、他 方の電線を流れる電流が力を受けると 考える。力の方向はフレミング左手の 法則で決められ、互いの線は引き合う。 6.5.6 電磁誘導 磁束 磁束密度 B〔T=Wb/m2〕の一様な磁界中に, この磁束密度に垂直な断面積 S〔m2〕のコ イルを考えたとき,次式で定義される Φ〔Wb〕を磁束という Φ BS (磁束=磁束密度×コイルの断面積) 1 6.5.6 電磁誘導 6.5.6 電磁誘導(ローレンツ力よって電磁誘導を説明) 磁束 Φ の時間的変化から起電力が生じ,電流が 流れる dΦ V 磁束密度 B〔T〕の磁力線を横切って,速度 v〔m/s〕で 導線を動かす →導線中の自由電子にローレンツ力 f〔N〕がはたらく dt f evB 磁石を左へ動かす → コイルAを貫く磁束は増加 → 磁束の増加を妨げるようコイルに電流が流れる →「力=電気量×電界」より,導線内に磁力線と直角に大き さ E〔N/C〕の電界が生じる f eE evB 左に動かす E vB 電流 N S コイルB コイルA 磁界手前向き →起電力 V〔V〕が生じる 電子が受ける力 l〔m〕 電界 導線の運動 V El vBl 6.5.6 電磁誘導(磁束の変化によって電磁誘導を説明) dx 導線の移動速度:v 回路内の磁束:Φ BS Bxl dt dΦ dx Bl Blv V 磁束の変化量: dt dt 問6-47 コイルに磁石を近づけると,コ イルに 電流 が流れる.この現象は ファラデーの電磁誘導 の法則にし たがって起こる. 回路内の磁束が変化することによって回路に生じる電圧 磁界手前向き 磁束の変化を妨げる向きに 電圧が発生するので dΦ V dt 電子が受ける力 l〔m〕 電界 電子の運動 電気メータ(電流計、電圧計) 6.5.6 電磁誘導の利用(モーター) 磁界中に置いた導線に電流を流し,電流が磁界 から受ける力で回転する 電流にはたらく力の向き F 磁界の向き 磁界中に置いた電線に電流を流し、電流が 磁界から受ける力で動く バネの復元力と釣り合う位置まで回転する I N S 電流の向き 2 交流モーター(誘導モーター) 回転する磁界の中に導体で作られた回転子 を置く → 導体内の自由電子は磁界の移動によるローレ ンツ力で動かされ渦状の電流(渦電流)が流れる →回転子は電磁誘導の力で磁界と共に回転する (電力計、スピードメータ) 6.5.6 電磁誘導の利用(発電機) 磁界を横切るように導線を動かすと、導線の中の 自由電子はローレンツ力を受ける → 電線の中の自由電子の偏り=電圧が生ずる 電子の運動の向き I -e 磁界の向き 電子にはたらく力の向き N S 回転させる 問6-48 モーターで走る電車を止める ときに使う電磁ブレーキとはどんな 機構をもったものと考えられるか. >モーターの回転エネルギーを,電磁 誘導によって電気的エネルギーに変 えてモーターを停止させる 3
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