“ガイアの夜明け”に学ぶ成功とは?

経営研究会
“ガイアの夜明け”に学ぶ成功とは?
中小企業の生き残りをかけた「危険とチャンス」の見分け方
株式会社アトモスグローバルコンサルティング
代表取締役 鈴木啓悟
経 営 研 究 会
あなたの会社は大丈夫?
営業力や販売力が
不足している
販売価格が大幅に
ダウンしている
売上、利益、客数
減少している
人材の確保や育成に
苦労している
資金が借りられない
新商品やサービス
が開発できない
経 営 不 振 ・ 倒 産
経 営 研 究 会
全国倒産状況(年次推移)
2013年(平成25年)の全国企業倒産(負債総額1,000万円以上)は1万855件、負債総額が2兆7,823億
4,700万円だった。倒産件数は、前年比10.4%減。5年連続で前年を下回り、1991年(1万723件)以来、
22年ぶりに1万1,000件を下回る低水準。要因としては、金融機関が中小企業のリスケ要請に応じている
ほか、「中小企業金融円滑化法」の期限切れに伴い実施された中小企業金融モニタリング体制の効果な
どが挙げられる。負債総額は、前年比27.4%減。2年ぶりに前年を下回り、水準としては1990年(1兆
9,958億5,500万円)以来、23年ぶりに3兆円を割り込んだ。負債1億円未満の倒産が7割(構成比70.3%
)を占め、小規模企業を中心に推移した。(資料:商工リサーチ)
経 営 研 究 会
全国倒産状況(産業別①)
(資料:商工リサーチ)
経 営 研 究 会
全国倒産状況(産業別②)
(資料:商工リサーチ)
経 営 研 究 会
中小企業倒産の事例①靴卸業
危険6
戦後、父親が靴の卸売を開業。品物があれば売れる時
その金額の合計2億円。年商12億の会社からすれ
ばとんでもない金額の手形が流れていた。ここから必
危険1 代。あっという間に資金を作った。S社長さんは、19
62年に入社。4年後に白血病で父親が倒れ、経営の勉
死の資金繰りが始まる。家や土地を担保に銀行から借
強をしないまま、社長に。昭和30年代後半から40年
りまくり凌いだが、結果、仕事をして儲けた利益は、
代。安いビニール靴を神戸から仕入れ、業績を伸ばした
ほとんど銀行に吸い取られた。何とか借金を返し、家
危険2
危険7
。その後「流行」で売れる時代が始まった。「ブーツ」
の担保が外れたそのとき。第二の危機が訪れる。阪神
のブームで、9800円のブーツが飛ぶように売れた。
大震災だった。生命線の仕入先のほとんどが、神戸市
長田区の中小メーカー。区画整理できていない土地に
如何にたくさん仕入れできるかが勝負の時代だった。ま
た、10cmの厚底靴もパンタロンブームで、品物があ
プレハブで建てただけの工場は潰れ、火災で焼けてし
るだけ売れた。ここまでは、メーカーが作り、卸が売る
まった。結果、日本での仕入先を失った。この震災を
契機に多くの同業者は問屋を廃業した。早く辞めた人
時代だったが、徐々に「卸が企画し、メーカーに作らせ
危険3
は大きな傷を負う事は無かったが、自分は「残ったも
る」時代に。オリジナル商品を作りたいと思っていたと
ころに、できたばかりのメーカーが「企画をいただけれ
のが勝てる」と考えてしまった。時代的にも日本の軽
ば小ロットでも作ります」と、渡りに船で売り込みに来危険8 産業はダメになっていた。中国から仕入れざるを得な
た。他の卸にはない商品が目玉になり、5年間は好調を
かったが、当時の中国製品は仕入れロットが大きい上
維持。事業規模は拡大し、12億の年商に育つ。ところ
に品質も悪かった。ずいぶん騙された。残った土地、
がその好調が悪夢に変わってゆく・・・。自社の手形が
建物も全部つぎ込んだが、平成12年ついに倒産。
危険9
、暴力団に流れていた。調べてみると、このメーカーか
(八起会HPより)
ら仕入れたはずの品物が実際には入っていないことがわ
かる。入荷の無いまま、手形だけメーカーに切っていた 危険4
危険10
。
。
危険5
経 営 研 究 会
倒産の原因ベスト3は?
1.経営者の高慢、経営能力の過信
2.社員教育の不備、欠如
3.事業目的・目標・計画性の欠如
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倒産する社長の共通3項目とは?
1.自己中心
2.悪いことはすべて他人のせい
3.嫌いなこと、苦手なことを避ける
経 営 研 究 会
倒産しない教訓を持とう!
倒産の原因ベス卜 10
9.時間貧乏(働きすぎ、遊びすぎ)
1.経営者の高慢、経営能力の過信
10.公私混同(金銭感覚の欠如)
2.社員教育の不備、欠如
倒産の前ぶれ 15 ヶ条
3.事業目的・目標・計画性の欠如
1.売り上げの 3 ヶ月分以上の借金は倒産
4.業界情報の不足と環境変化への対応
の前ぶれと思え
5.新商品の欠如、技術開発の遅延
2.有力社員が退社したとき
6.家庭不和、同族経営の弊害
3.「アセリ」のため、経営者の不自然な
7.公私混同、経営哲学の欠如
行動
8.決断力・実行力の欠如
4.まじめな経営者が「ウソ」を言うよう
9.計数管理不足と勉強不足
になったとき
10.ワンマン、反省心の不足
5.「あそこは危ない」という世間の
倒産する社長の共通 10 項目
「ウワサ」が出たとき
1.自己中心
6.経営者が派手に遊び始めたとき
7.他人を見抜く力をつけろ、自分に
2.悪いことはすべて他人のせい
7.新製品が売れなくなったとき
って善人か悪人かを 見分けるのがあな
3.嫌いなこと、苦手なことを避ける
8.努力しても赤字が続くとき
たの仕事だ
4.真の勇気がない(縮小、謝罪、相談)
9.夫婦仲が悪くなったとき
8.困ったときでも、安易に他人に依頼す
5.頭で分かっていても実行しない
10.家族、従業員の笑顔がなくなった
るな、後で「裏切られた」と叫んでも
6.お人好し(頼まれたらノーとは言
とき
遅い
えない)
11.町金融に手を出したとき
9.環境はいつ激変するかわからない、
7.還元の心なし
8.反省心の欠如
二度と失敗しないための社長
10.「あのときは良かったから」という
の着眼点 15 ヶ条
考えにとらわれては会社を滅ぼす
1.見栄をはるな
11.不振時の売上は好調時の 8 割で
2.お人好しでは会社を潰す
いいと思え
3.最大のガンは、あなたの「甘え」
12.社長だからといって会社のカネを持
である
ち出すな (放漫社長に経営者の資格は
4.得意先は、いざとなると過酷なのだ
ない)
と知っておけ
13.自信過剰は、自分の首を絞める
5.商品を売る相手よりも仕入先の方が
14.「酒好き・女好き」は程々にせよ
大切
(体の倒産、家族の倒産あり)
6.労務菅理がルーズな経営者は従業員
15.自分は本当に社長に向いているのか
にバカにされ倒産の引き金になる
(八起会のHPより)
これを肝に銘じておく
(別紙参照:八起会HPより)
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“ガイアの夜明け”の事例①
企業名
三重県の「錦見鋳造」
成功のヒント
※機械部品の下請け企業から脱却 → 元受30~40社が1社になる“危機感”
※独自の商品「魔法のフライパン」開発に成功
※自動鋳物造機で“スピード開発” → 需給の改善
※10,000円の価格を下げず“価値をあげる工夫” →素 早く高温でプロの味
※“グローバル市場”も視野に入れる
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“ガイアの夜明け”の事例②
企業名
愛知県の「愛知ドビー」
成功のヒント
「バーミキュラ」の開発
+ キッチンスタジオの活用 +
グローバル人財
※オリジナルな価値の追及(無水鍋と無水調理法の創造)
※調理法の研究や「レシピ本」でユーザーの懐に入り込む
※積極的な人材投資(新人15人とフランス人雇用)と海外展開
※地球の資源である“素材の水”の有効活用 → 「持続可能型経営」の手本
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中小企業 成功の5つの要因
1.
競争ではなく“価値創造づくり”
2.
ビジネスの生態系(大企業から個人経営まで)内での“ニッチづくり”
3.
集団力(チーム力)から学ぶ“人づくり”
4.
景気や競合を言い訳にせず、“チャレンジする精神づくり”
5.
“グローカル”なネットワークと“市場づくり”
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成功の“10の法則”
異業種にライバル
をつくる
会社のスタイルをもつ
「物」ではなく「人」に
焦点をあてる
ブランド力をつける
時間のビジネス化
差別化ではなく
独自化(オリジナル)
ターゲットは年齢や
性別でなく価値観
時代の小さな風
を捉える
小さくセグメントと
して一番を目指す
他人に売るのでなく
自分に売れ
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