H28 ヒノヒカリ管理情報No.2

平成28年7月
普通期水稲管理情報
NO.2
ヒノヒカリ
J
A
粕
屋
北筑前普及指導センター
1. 気象・生育状況
(1)気象状況(宗像アメダス)
平年に比べ気温は高く、降水量は多く、日照時間は多い状況となっています。
7月1~20日
本年(平年比)
平均気温
平年より高い
26.8℃(+1.4℃)
降水量
平年より多い
254mm(112%)
日照時間
平年より多い
127 時間(126%)
(2)生育状況
分げつ本数が昨年並~やや少ない生育となっています。
〔現地調査日:7月21日〕 ※地区や植え込み本数で変わりますので目安として考えてください。
田植え日
6月11日頃
6月18日頃
6月25日頃
平均分げつ本数(本/株)
23
22
17
2. 水管理(中干し後)
・中干し後の水管理は、水稲の生育と養分吸収を調整し、健全な根を維持することによって、収量・品質・
食味を向上させるために重要な作業です。このため、間断かん水を適切に行いましょう。
・幼穂形成期(穂肥の時期)~出穂期までが最も水を必要とするので、弱めの間断かん水とし、水を切らさ
ないようにしましょう。
・中干しが十分できていない場合は、中干し終了後からやや強めに間断かん水を行い、軽く干すようにしま
しょう。ただし、干し過ぎると籾数減少・充実不足になりますので注意しましょう。
・台風襲来時は、深水にして茎葉の揺れを軽減させましょう。台風通過後の数日間は水稲の水分吸収が盛ん
になるため、水が切れないよう注意してください。
3 穂肥
A. 有機特栽米追肥047号の場合: 23kg/10a
B. NK 化成2号の場合: 15kg/10a
C. エムコート 206 ワンショットの場合: 13kg/10a
を施用しましょう。
田植え時期
6月11日
6月18日
穂肥の時期(出穂前20日~18日)
8月5~7日
8月8~10日
平年の出穂日
8月25日
8月28日
6月25日
8月9~11日
8月29日
※ 施用時期は出穂前 20~18日、幼穂長2~5mm 葉色 3.5~4.0 が目安です。
※ 葉色が低下した状態で高温が続くと、背白粒や基部未熟粒が発生しやすくなります。
穂肥は、上記を参照し適正な時期に、確実に施用しましょう。
※ 緩効性肥料(基肥一発肥料)を使用している場合は穂肥の必要はありません。
※ 葉色が濃いほ場(4.0 以上)や、茎数が多すぎるほ場(28本/株以上)は、倒伏の可能性もありますので、
穂肥の時期を遅らせるか、穂肥の量を減らしましょう。
※ 葉いもちが多発しているほ場では、穂肥の量を減らしましょう。
4. 病害虫防除
現在のところ、病害虫の発生は全般的に少ないですが、今後の発生状況に注意してください。
① 基幹防除は必ず実施して下さい。
対象病害虫
基
幹
防
除
いもち病
紋枯病
ウンカ類
カメムシ類
いもち病
ウンカ類
カメムシ類
登録農薬の状況は平成28年7月現在
農薬名
処理量(10a 当り)
使用時期
アチーブモンカット
トレボン F 粉剤DL
3kg
出穂期~穂揃い期
(収穫 14 日前まで)
ダブルカットフロアブル
モンセレンフロアブル
キラップフロアブル
〔希釈水量 140 ㍑〕
出穂期~穂揃い期
140ml(1000 倍)
(穂揃期まで)
93ml(1500 倍) (収穫 21 日前まで)
140ml(1000 倍) (収穫 14 日前まで)
コラトップスタークル
1キロ粒剤
※ 出穂期:全体の40~50%が出穂した日
1kg
出穂5日前まで
穂揃い期:全体の90%が出穂した日
② 補正防除については、稲作ごよみを参照して下さい。
※ 粒剤を散布する場合は、湛水状態を7日間は保ち、落水やかけ流しをしないでください。
※ 置き苗(補植用苗)はいもち病の発生源となるので、必ず除去してください。
また、本田内にいもち病の病斑が認められた場合、早めに補正防除を実施しましょう。
※ 紋枯病は、過繁茂のほ場で発生が多くなります。
発生が多いほ場では、出穂の 10 日前までに補正防除を実施しましょう。
※ スタークル剤(粉剤・液剤)を散布する場合は、ミツバチへの危害防止の為、稲の開花期の散布は避け
て下さい。
※ カメムシは畦畔や休耕田のイネ科雑草が発生源になるため、出穂 2 週間前までに草刈をしましょう。
出穂直前に草刈りすると、カメムシが水田に移動するため、逆に被害が大きくなります。
※ ふくおかエコ農産物認証(旧:福岡県減農薬・減化学肥料栽培認証)を取得されている方は、栽培計画
に記載されている農薬を使用しましょう。
農薬安全使用のポイント
1.散布前は農薬ラベルを確認しましょう
2.散布時は近隣作物への飛散に気をつけましょう
3.水田では 1 週間は止水期間を設けましょう
4.散布後は散布器具を洗浄しましょう
5.防除履歴を記帳しましょう