GiGS 8月号掲載記事全文を読む

最先端テクノロジーを活用した
ミニ・アンプに秘められた実力
今やミニ・アンプ1 台で多種多様なアンプ&エフ
ェクター・サウンドを鳴らせるのも珍しいことで
はなく、ちょっとやそっとの機能では驚かないプ
レイヤーも多いことだろう。だが、ここで紹介す
るAMPLIFi 30 は、みんなにもお馴染みのスマ
ホやタブレット端末と連動させることでさらに進
化したアンプのあり方を提示し、全ギタリストに
再び大きな衝撃をもたらすはずだ。そんな最先端
ギアをMY FIRST STORYのTeruに体感して
もらった。彼の言葉から、このアンプがもたらす
可能性の大きさを感じて欲しい!
Text/TAKAYUKI MURAKAMI Photo/WATARU NISHIDA [WATAROCK]
商品の問い合わせ先/ヤマハミュージックジャパンLine 6インフォメーションセンター [0570-062-808](ナビダイヤル)左記番号で繋がらない場合は [03-5488-5472]
アプリとの融合でアンプの可能性を広げた
オールイン・ワンという発想を
さらに推し進めたアンプ
初めてエレキギターを買った際に付属してい
たミニ・アンプを皮切りに、Teruは自宅用とし
て何台ものミニ・アンプを愛用してきたそうだ。
「今はYAMAHAのTHRを使っています。MODERNというドライブ系のアンプ・モデリン
AMPLIFi 30
グの音がすごく好きだし、クリーンも良いし、
内蔵エフェクターの掛かりも良くて。本当に良
いアンプで気に入っています」
(Teru)
アンプ・モデリングとデジタル・エフェクト
を搭載し、宅録にも対応可能なYAMAHAの
THRは、いわゆるオールイン・ワン・タイプの
アンプだ。そのオールイン・ワンという発想を
さらに推し進めたアンプが、Line 6のAMPLI-
¥Open Price
Fi 30だと言える。ベーシックは4チャンネル
仕様のミニ・アンプだが、専用アプリ
“AMPLIFi
Remote”
を併用することで、70種類以上のア
ンプ・モデリング、100種類以上のエフェクタ
ー、20種類以上のキャビネットなどが使用で
きるようになる。つまり、アンプ・モデリング
を搭載したマルチ・エフェクターと同等の機能
性を手に入れることができるというわけだ。
Control:DRIVE, BASS, MID, TREBLE, REVERB, MASTER VOLUME, Tone Button,
TAP SWITCH, Bluetooth Pairing Button /
Input / Output:INPUT, AUX IN, USB, FBV PEDAL, Headphone Out, DC In /
Output Power:30 W /Size:267 mm(W)×211 mm(H)×127 mm(D)
アンプと連携する無料アプリ“AMPLIFi Remote”
▲
▲
“AMPLIFi Remote”は、iOS /Android双方に対
応した無料アプリ。豊富なアンプ・モデリングとエ
フェクター類を駆使した音作りが可能で、膨大なプ
リセットが用意されたサウンド・ライブラリーへの
アクセスや、プレイしたい楽曲に最適なトーンを自
動的に提供してくれるなど、圧巻の機能性を誇る。
Bluetoothによるワイヤレス仕様もポイント。
GiGS
Teruが魅了されたAMPLIFi 30の機能&サウンドとは!?
本体内蔵のプリセットのみでも抜群のサウンド
タッチパネルで音色選びとパラメーターを操作
AMPLIFi 30は、クリーンからハ
デフォルト・セッティングが絶妙で高
AMPLIFi Remoteはスマホやタブ
体感できることや、制作したプリセッ
イ・ゲインまでを自在に引き出せる4
品位なサウンドを手軽に味わえる。
「レ
レット・ユーザーであれば、誰でも無
トをクラウド上に無制限で保存できる
つのプリセットを本体に内蔵。Line
ンジが広くて、クリアな音がしますね。
料で使用できる。アンプ・モデリング
ことなども注目だと言える。
6が誇るアンプ・モデリング技術が活
プレイのニュアンスも出しやすくて、
やエフェクターなどのチョイ
かされた上質なトーンは魅力的だし、
この音はすごく好きです」
(Teru)
スからパラメーター設定画面
の呼び出しなどまでスムーズ
に行える視認性に優れたグラ
フィックが相まって、操作は
実に簡単。機器やデジタルも
のに弱いユーザーも戸惑うこ
▲
「DRIVE系のプリセットを使って、僕が好きな音を作りました。かなり歪んでいるけど、音が
めっちゃクリアなんですよ。ローが濁らないし、テンション・コードとかがグシャグシャにな
らないし、アルペジオも弾ける。音の分離の良さに、かなり驚きました」
(Teru)
とのない扱いやすさが光って
いる。Line 6ならではのハ
イ・クオリティーなトーンを
▲パラメーターの設定は、画面上の各コントロールに指
先で触れてスライドさせればOK。各パラメーターが分か
りやすく数値化されていることもポイント。
Teruのリコメンド・セッティングをチェック!
AMPLIFi Remoteを使ってTeruが
作ったのはディレイとコーラス、リバ
ーブを使用して透明感のある質感に仕
上げられたクリーン・トーン。
「エモい
クリーン・トーンをイメージして作り
ました。ビンテージ感のある枯れたク
リーン・トーンではなくて、よりクリ
アな音というか。古くはないけど、新
しすぎもしないというところを意識し
ました。使ったエフェクターがアナロ
グ・コーラスとデジタル・ディレイ、リ
バーブなんです。モダンなものの中に
1つアナログなものを入れると、温か
みと洗練感を兼ね備えた音になるんで
すよね。そこを活かしました」
(Teru)
▶Teruが作ったパラメーター(左上:ア
ンプ、左下:コーラス、右上:ディレイ、
右下:リバーブ)
。洗練感のあるクリーン・
トーンを作るのにコーラスとディレイは
最適。ディレイ/リバーブの併用ながら
極端にウェットな音ではない点もさすが
だ。ギターはハムバッカーをコイル・タ
ップしたミックス・ポジションでプレイ。
仕事とか勉強が忙しい時期に入手したらヤバい
「アンプ本体のみでも良い音がするけど、絶
対にAMPLIFi Remoteを使った方が良いです
ね。そうじゃないと、ポテンシャルを最大限に
引き出せないから。AMPLIFi Remoteは内容
が充実していて機材に詳しい人はすごく楽し
いだろうし、ビギナーとかはこのアプリを使う
といろいろ勉強になると思う。プリセットの音
が良くて、音を切り替えるだけでいろんなアン
プの音やエフェクト効果を知ることができます。
モデリングの完成度が高くて再現性が高い
から、上級プレイヤーもフラットな気持ちでい
ろんなアンプをチェックすると、本当に自分に
合うアンプが見つかるかもしれない。
“自分の
好みのアンプはこれだ”
と思っていたけど、実
は違っていたりだとか。そういうことを気軽に
チェックできるのがすごく良いなと思いました。
いろいろ試していると1日ど
ころか、2 ~3日くらい没頭
できそうですね。逆に言うと、
仕事とか勉強が忙しい時期
に入手したらヤバい。後で大
変なことになると思うので、
時間に余裕があるときに買っ
た方が良いです(笑)
。
AMPLIFi Remoteを使う
ときは、アンプを試すところ
から入るのが良いと思います。
アンプ・モデリングをチェッ
クして自分の基準になる音を
決めて、そこから広げていく。選択肢が多いか
ら、バッキングはこのアンプで、リードはこの
アンプで、トリッキーな音はこのアンプ…みた
いな使い方もできるけど、そうすると迷路に入
ってしまう恐れがあります。だから、まずはマ
イ・アンプを決めることを薦めますね」
(Teru)
GiGS