参 農林漁業の健全な発展と調和のとれた 再生可能エネルギー発電の事例 (近畿版) 近畿農政局 平成28年6月 考 目 次 ■京都府南丹市 バイオガス発電を活用した家畜排せつ物の適正処理と液肥の地域利用 ■和歌山県日高郡みなべ町 ダムの放水管路を活用した小水力発電施設 ・・・・・・・・・・・・01 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・02 ■和歌山県紀の川市 地域エネルギーの向上と環境保全型農業の普及をはかる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・03 ■兵庫県宝塚市 遊休農地を活用した市民農園と太陽光発電事業 ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・04 近畿での取組事例-1 バイオガス発電を活用した家畜 排せつ物の適正処理と液肥の地域利用 <概要> ・ ・ なんたんし 事業実施主体:京都府南丹市(管理:(公財)八木町農業公社) (京都府南丹市) 発 電 設 備 :バイオガス発電 (名称:南丹市八木バイオエコロジーセンター) ・ バイオガス発電施設の外観 ・ ・ 発電出力 80kW×1基、70kW×2基、25KW×3基 発電電力量 150万kWh/年 燃 料:地域の家畜排せつ物等(メタン発酵させて発電) 65.2t/日量最大(家畜排せつ物/食品廃棄物) 建 設 費:17億2千万円 運転開始時期:平成10年4月 (平成26年10月データ) <特徴> バイオガス発電機 ・ 家畜排せつ物や食品廃棄物の適正処理を目的として、たい肥 化施設とメタンガスプラントを設置。 ・ 発生したメタンガスを用いて発電を行い、たい肥化施設や排 水処理設備等で自家消費することにより、施設の電気代を節減。 余剰分は売電。 ・ メタンガスプラントで発生する消化液は、約2割を液肥とし て、近隣農家の田畑に散布(残りは浄化処理の後、放流)。 ・ 施設で生産するたい肥及び液肥を利用して生産される京ブラ ンド野菜の販売が好評。 1 ダムの放水管路を活用した 小水力発電施設 近畿での取組事例-2 <概要> 取水口 導水管 放水口 島ノ瀬ダム全景 発電機制御盤 仕切弁 流量調整弁 放流口 ・位置:和歌山県日高郡みなべ町 ・施設管理者:南紀用水土地改良区 ・発 電 設 備:小水力発電(名称:島ノ瀬ダム小水力発電所) 水車形式 インライン型プロペラ水車 発電機形式 永久磁石型同期発電機 最大出力 140kW 1基 年間発電可能量 75万kWh/年 最大使用水量 0.68㎥/s 有効落差 28.2m ・建 設 費:1億3454万円 ・運転開始時期:平成24年9月 <特徴> ・ かんがい用ダムの貯留水からの維持放流・常時満水維持 のための放流等を利用。 ・ 売電収入から必要経費を差し引いた額を、農業用水の送 水に係る電気料金などへ充当することで、農家の負担軽減 を図る。 水車発電機 小水力発電施設 2 地域エネルギーの向上と 環境保全型農業の普及をはかる 近畿での取組事例-3 電力会社 紀ノ川農業協同組合 NPOわかやま環境ネットワーク <概要> ・位置:和歌山県紀ノ川市 ・施設管理者:紀ノ川農業協同組合 ・発 電 設 備:太陽光発電 発電出力 49.5kW 発電電力量 64,782kWh/年 ・建 設 費:1,685万円 ・運転開始時期:平成26年9月 売電収入 賛 同 者 出 売電 資 太陽光発電施設 (直売所屋根) 地元の農作物 直売所・加工場 利用等 直売所イベント・新規就農者の育成の基金 <特徴> ・ 直売所の屋根にソーラーパネルを事業賛同者と一緒に設置し、自然エネルギーへの転換を進めて います。 ・ 事業賛同者と農産物の長期売買契約を結び、毎年1~2回にわけて環境保全型農業から生産され る農産物を届けて、農業振興の一躍を担う。 ・ 電力の一部を直売所と加工場のエアコンや照明、冷蔵庫、光センサー、重量選果機、電気フォー クリフトに利用。 ・ 平成26年から発電開始し、9年目ごろからは黒字化する見込みで、その後の売電収益は、環境保 全型農業をめざす新規就農者の育成等に役立てる計画。 3 近畿での取組事例-4 遊休農地を活用した 市民農園と太陽光発電事業 <概要> ・位置:兵庫県宝塚市 ・施設管理者:宝塚すみれ発電(株) ・発 電 設 備:太陽光発電(営農型) 発電出力 46kW 発電電力量 49,896kWh/年 ・建 設 費:1,740万円 ・運転開始時期:平成28年4月 <特徴> ・ソーラーシェアリング事業を市民共同発電型と することで、一般市民が広く関与できる事業を 展開。 ・遊休農地を市民農園として開放することで、地 区の魅力を再発見してもらう機会を提供。さら に新規就農者の開拓につなげる。 4
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