校長通信 2016-№12(№84)自分を育てる 2016/07/20 入学した頃は環境の変化に戸惑っていたように見えた1年生もすっかり中学生らしくなってきまし た。2年生も野外活動や合唱コンクールなどを経て,自分たちで考えて行動する姿が見られるようにな ってきました。また,3年生は先日の合唱コンクールでも見事な歌声を響かせましたが, 学校の中心となって活動しようとする意欲にあふれているところにすばらしさを感じてい ます。約4か月間ですが,一人一人の成長が感じられます。 明日から長期間の休みに入ります。目標を持って迎えられるようにしたいですね。 環境をととのえることで やる気をアップさせよう 第9号でやる気についての話をしました。やる気を起こすには,あるいは起こさせるには,環境 をととのえることが大切であると書きました。 さて,環境をととのえるとはどういうことでしょうか。散らかった部屋を片付けてきれいにする こと?勉強とは関係ないものをまわりからなくすこと?そういったととのえるというのも,もちろ んあるでしょう。これは「整える」ということです。 もう一つは「調える」ということを意識してほしいと思います。これは「必要な物をそろえる」 とか「物事をうまくまとめる」ということです。 例えば勉強することを考えたときでも,夏休みは時間はあってもなかなかはかどらないもので す。 「何をやればよいのか」 「いつやればよいの」 「どのように進めたら長続きするのか」等々・・。 自分なりの「やる気を起こす工夫」をすることが大切です。 「静かな時間に一人でやらないと集中できない人」もいれば「家族がそろったリビングの方が飽 きずに集中できる人」もいます。 「思いっきり遊んだ後の方が勉強にも集中できる人」もいれば「や るべきことを済ませてしまわないと遊んでいても気になってしまう人」もいます。 一日の時間は限られていますから,何を最優先にするのかにもよるでしょう。せっかくの長期の 休みですから,ただ流されて,なんとなく時間を過ごすよりも,どんなことでもいいからやる気を 持って実行できるようにしたいものです。 できるかできないかは,単にやる気が,もともとあるかどうかという問題だけではなく,やる気 を起こすためにどのような準備をしたのかが大切であると言えます。やろうと思ったけどできなか ったのは,実はやれる環境を自分で調えることができなかっただけなのかもしれません。 この夏を受験に向けた勉強を始める機会と捉えている3年生には、3学年だよりでもいくつか大 切なことが紹介されていましたが,例えば, 「使う問題集をひとつに決めあらかじめ用意する」 「机 に向かう時間を一日の中で決めておく」「勉強する場所は家・学校など複数つくり,飽きないよう にする」「わからないことを質問できる場を確認しておき,活用する」などがいいと思います。た だ「頑張ろう」という気合いだけでは挫折してしまいます。 環境のひとつとして,気持ちの持ち方も大切です。つまり,「できた」という感覚が持てるよう なところに目標値を設定することが大切です。「なんだ,やればできるじゃないか」と自分で自分 に暗示をかけることも一つの手立てなのです。どうしても高い目標を持ちすぎて,「うまくいかな い」「できない」と悩むことがあるからです。 昨年のこの集会でも,小さな一歩の積み重ねの大切さをお話ししました。一歩ずつ一歩ずつ進む ように準備するのがよいでしょう。
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