ほけんだより7月号

裏面に『安全だより 夏休み号』を載せています。夏休みは自由に行動できる時間も範囲も増
える分、自分で自分の命を守ることも必要です。不意に大きな災害が起こった時の対応や心構え
ができていますか?夏休みに入る前に、家族としっかり話し合っておきましょう。
安全に避難するために
広島市立船越中学校
保健室
平成28年7月21日
気象庁の予報によると、ラニーニャ現象の発生で、この夏は猛暑になりそうです。今まで以上
に熱中症に注意が必要です。また、急な天候の変化やそれに伴う災害にも注意が必要です。
熱中症は、体がうまく熱を放散できずに体温が上昇して、短時間で死に至る恐ろしい症状です。
体温が必要以上に上昇すると、脳は体温を下げるために、汗を出すよう皮膚に命令し、私たちの
体は汗をかきます。このとき、一番望ましい対応は次のうちどれだと思いますか?
A
B
C
すぐに乾いたタオルで汗を拭き取る。
水で濡らしたタオルで汗を拭き取る。
うちわや扇風機で汗を乾かす。
き か ね つ
汗は、蒸発するときに体から熱(気化熱)を奪います。その結果、体が冷やされて体温が下がり
ます。すると、A だと汗が蒸発する前に拭き取ってしまうので、体温が下がらずにますます汗を
かきます。これを繰り返すことで体に熱がこもり、熱中症の症状(頭痛、気分不良、だるい、け
いれん等)が出てきます。B も汗を拭き取りますが、濡れタオルなので皮膚の表面にうっすらと
水分の膜が残り、それが蒸発することで体温が下がることが期待できます。また、濡れタオルは
皮膚表面を冷やす効果もあります。最後に C ですが、風は汗の蒸発を促すので、うちわや扇風機
で汗の蒸発を助けると、体温が下がって汗が必要以上に出なくなり、熱中症の予防につながりま
す。つまり、
A
B
C
×(ダメ)
△(まあまあ)
◎(とても良い)
ということですね。
災害で家が火事になった時や建物が倒壊する恐れがある時、津波がくる恐れがある場合は急いで避
難します。安全に避難できるように次のことを覚えておきましょう。
●火元を確認してから避難しよう。
●ヘルメットや防災ずきんで頭を保護して長そで、長ズボンなど、安全な服を着用しよう。
●非常用持ち出し袋など、必要最小限の荷物を持とう。
●自宅には避難先や安否情報を書いたメモを残しておこう。
●避難場所へは歩いていこう。
●お年寄りや子どもの手は、離さないようしっかり握ろう。
●狭い道や河川のそば、塀や崖(がけ)沿いなどを避けよう。
●なるべく指定された避難場所へ行こう。
防災グッズを備えておこう
大きな災害が起きた時には、水道や電気
、ガスなどのライフラインが止まります。
道路事情も悪化し、支援物資が届くのに時
間がかかります。家族が3日間は過ごせる
だけの水や食糧、衣類などを準備しておき
ましょう。また、災害の正確な情報を入手
するための携帯ラジオや懐中電灯、電池な
ども非常用持ち出し袋などに入れて備え
ておくことが大切です。
家族と確認しておこう
避難場所をチェックしておこう
家族がバラバラに外出している時に災害
が発生した場合に備えて、事前に家族の連
絡方法を話し合っておきましょう。また、
誰といつどこへ行き、何時に帰るのかとい
う報告・連絡・相談は日頃からきちんとし
ておきましょう。
大きな災害が起こった時、自宅にいるのが危険
な場合は避難場所に行きます。市区町村が指定す
る避難場所がどこかをチェックしておきましょ
う。また、家族と一緒に歩きながら道順やどのく
らいの距離かも確認しておきましょう。遠出する
時は、出先の市町村の「防災マップ」を入手して
おきましょう。
※制汗剤はパウダーで汗腺にフタをしてしまうので、汗による体温調節が
働きません。使用する時はワキや足など部分的に使用し、帰ったら拭き
取りましょう。または衣類にスプレーする製品を使用しましょう。
したたり
運動中などに汗が地面に滴り落ちるような状態は体温が下がっていない危険信号
です。運動を一旦中止して、汗がひくまで体温を下げましょう。
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