スピンと熱・体積機能 - 公益財団法人豊田理化学研究所

豊田理化学研究所・特定課題研究「多元秩序制御による熱・体積機能の開拓」
第 3 回研究会
スピンと熱・体積機能
固体中電子の持つ様々な自由度-電荷、スピン、軌道-と、電子の「入れ物」である結晶
格子の特異性が協奏した複合自由度系の相変態では、時として巨大な熱・体積機能を物質
に賦与する。熱輸送、熱電変換、蓄熱・蓄冷、冷凍、さらには熱膨張・形状・歪の制御な
どの熱・体積機能は、例えば廃熱を有効活用するシステムの構築など、工学的視点からも
極めて関心が高い。この特定課題研究は、新しい時代に求められる機能性材料の強力な開
発指針を提示することを目的とする。この研究会では、熱・体積機能に果たす磁性の役割
を中心に、磁性分野の新しい話題を加えて、当該分野における今後の研究を展望する。
2016(平成 28)年 8 月 17 日(水)
於名古屋大学東山キャンパス 工学研究科 3 号館 331 講義室
(座長: 竹中康司)
13:00-13:05 はじめに
東 正樹(東京工業大学フロンティア材料研究所)
13:05-13:30 電子相関とスピン自由度による電子相エンタルピー・エントロピー補償
藤田麻哉(産業技術総合研究所)
13:30-13:50 マンガン酸化物の磁気バブルと磁場-温度相図
小谷厚博(大阪府立大学工学研究科)
13:50-14:15 強磁場を使った磁気光学物性研究
今中康貴(物質・材料研究機構)
14:15-14:40 遷移金属合金・化合物におけるスピン格子結合の第一原理計算
白井正文(東北大学電気通信研究所)
14:40-15:00
(休
憩)
(座長: 白井正文)
15:00-15:30 フラストレート磁性体におけるスピン‐格子結合
川村 光(大阪大学理学研究科)
15:30-16:00 Ni 基ホイスラー合金の磁場誘起構造相変態に伴う物性変化
梅津理恵(東北大学金属材料研究所)
16:00-16:25 新規負熱膨張材料の探索
竹中康司(名古屋大学工学研究科)
16:25-16:55 磁気スキルミオンの特異なダイナミクスとデバイス機能
望月維人(青山学院大学理学部)