Q1:fx1 と x1 の割合は t 層におけるせん断力の負担割

K7&K8北村講師回答(7月7日)
Q1:fx1 と x1 の割合は t 層におけるせん断力の負担割合と同一と考えられるのでしょう
か。
A1:主架構の負担せん断力係数と層のせん断力係数なので、せん断力の負担割合と同じで
す。
Q2:また制振装置と躯体のせん断力の負担について、静的な解析モデルの場合に、エネル
ギー法での評価は生かせるのか教えてほしいです。
A2:静的な架構解析では、履歴ダンパーでは弾塑性バネモデルを、粘性ダンパーでは等価
な弾性バネモデルに置き換えて、荷重増分分解析を行うことを推奨します。履歴ダン
パーでは、エネルギー法の負担せん断力をそのまま用いることができます。粘性ダン
パーでは最大変形時の SRSS で求めたせん断力から主架構の負担せん断力を除いた
せん断力を粘性ダンパーのせん断力と見做すことになります。
Q3:今何を求めたいのか、その値が出てどういう結論になるのか明確にして欲しい。
A3:免震構造と制振構造の設計では、動的挙動を把握して始めて設計ができます。時刻歴
応答解析をしないでも、動的挙動を評価できるのがエネルギーの釣合に基づく応答
評価法です。勉強してください。
Q4:長周期時震動において単位地震動も仮定してますが、その単位地震動は実設計ではど
のように想定すればよいのでしょうか。
A4:これまで検討用地震動として使用してきた標準波・告示波による応答を、単位地震動
による応答と思い、長周期地震動は標準波・告示波による入力エネルギーの何倍の入
力エネルギーが入るかを評価することで、長周期地震動の応答を把握すると考えて
はいかがでしょうか。
Q5:実施設計ではエネルギー法だけではなく、応答解析も併せて行うことが前提なのでし
ょうか。
A5:エネルギー法告示では、それだけで良いことになっています。設計を多角的に評価す
る姿勢が設計者には必要と思います。標準波・告示波による時刻歴応答解析で確認す
ることも、エネルギー法による設計がどの程度余裕度を持ったものになっているか
を把握できることから、今後の設計に生きると思います。
Q6:層間変形角から求めたダンパー必要量と時刻暦応答解析から求めた必要量の誤差は
何%位のイメージですか
A6:主架構とダンパーの設置位置により誤差が変動しますが、1、2 割の誤差はあるもの
考えてください。自分で使ってみて、誤差の程度を把握することを勧めます。