基礎電気工学 第15回授業 演習 【解答】

【解答】
基礎電気工学 第15回授業 演習
1. 歯車状鉄心型ステッピングモータにおいて,回転子の歯数(突極数)が
Np,固定子のコイルがm相の場合,ステップ角θsを表す式を求めよ。ま
た,これより,ステップ角を小さくするにはどうすればよいと言えるか。
2. 駆動回路に入力するパルス周波数を f [pps] としたとき, ステップ角が
θs [˚] のステッピングモータの回転速度 N [rpm] を求めよ。また,その式
より,ステップ角1.8˚のステッピングモータを120 rpmで回転させるため
に必要なパルス周波数を求めよ。
<参考>
1秒間あたりのパルス数(パルス周波数,パルスレート)の単位は,Hzの
代わりにpps (pulses per second = 毎秒のパルス数)を使うことが多い。
1. 歯車状鉄心型ステッピングモータにおいて,回転子の歯数(突極数)が
Np,固定子のコイルがm相の場合,ステップ角θsを表す式を求めよ。ま
た,これより,ステップ角を小さくするにはどうすればよいと言えるか。
360°
歯の1ピッチは 。
Np
1
1パルスで ピッチ回転。
m
あるいは,コイルの励磁の1サイ
360°
クルで1ピッチ分 回転。各
Np
相はこれを等分するように配置さ
[参考図] (3相6極固定子,
20歯回転子の場合)
れているので,m相であれば1パル
1
スで ピッチ分回転
m
1 360° 360°
=
∴ θs = ⋅
Np m
m Np
これより,ステップ角を小さくするには,多極化を行って,回転子の
歯数を多くするか固定子コイルの相数を増やせばよいと言える。
2. 駆動回路に入力するパルス周波数を f [pps] としたとき, ステップ角が
θs [˚] のステッピングモータの回転速度 N [rpm] を求めよ。また,その式
より,ステップ角1.8˚のステッピングモータを120 rpmで回転させるため
に必要なパルス周波数を求めよ。
<参考>
1秒間あたりのパルス数(パルス周波数,パルスレート)の単位は,Hzの
代わりにpps (pulses per second = 毎秒のパルス数)を使うことが多い。
1秒間に回転する角度は f θs [˚]。
fθ s [°]
360 [°]
[ rps]
1秒間の回転数は 。
fθ
360
fθ
6
N = 60 × s = s [rpm]
1分間の回転数にすると, 。
6N
θs
これより, 。
[pps]
f =
N = 120 [rpm], θs = 1.8 [˚]の場合,
f =
6 N 6 ⋅ (120 [rpm])
=
= 400 [pps]
θs
(1.8 [°])