淡路市竹資源供給及び活用計画策定業務仕様書 1. 業務名 淡路市竹資源供給及び活用計画策定業務仕様書 2. 目的 淡路市は、市域の 7.4%が竹林に占められており、荒廃した放置竹林によって里山生態系の劣化、地すべり等 の自然災害への影響、農作物への獣害被害など様々な課題が指摘されている。竹資源を将来にわたって持続的に 管理し燃料として利用するために、その資源量及び利用可能量を把握するとともに計画的な伐採計画を策定する 必要がある。 温室効果ガスを削減する上では、竹資源による燃料を活用した竹チップボイラを市内の温浴施設等に導入し稼 動することで現時点の重油焚きボイラによる重油消費量を低減する必要がある。一方、国内外での竹チップボイ ラによる熱利用などの運用実積は少なく、市内における実証試験中の竹チップボイラ等を利用して基本性能や信 頼性を確認し、竹チップボイラの実用化に向けた導入上の課題や条件を整理しておく必要がある。 上記の背景を踏まえて、伐採から利用に至る竹資源活用サイクルを具体化し竹林整備に寄与することを目的と して実施する。 3. 履行場所 淡路市内全域 4. 業務内容 (1) 竹資源の供給計画 淡路島内の竹林の分布状況、地形条件及び淡路市域の竹林所有状況を考慮して利用可能量を把握するととも に、放置竹林の伐採・竹資源収集とチップ化などの供給体制を検討する。また、竹林伐採跡地の生物多様性回 復について、竹林伐採手法や伐採跡地のモニタリング手法を検討する。 (2) 竹チップ需要先の整理 需要先は市内の温浴施設を主対象とするとともに、温浴施設以外における竹チップの需要先を検討し、将来 の需要見込みを想定する。また、伐採竹や燃料材の取引価格について、搬出やチップ化等に係る費用などをも とにして検討する。また、経済性検討に際しては、需要先施設における竹チップの消費量を考慮する。 (3) 竹チップボイラの計測 市内外の竹燃料材及びボイラに関する情報収集をもとに、ボイラ性能及び運転特性について整理する。また、 市内における実証試験中の竹チップボイラを稼動させてボイラ性能、運転特性を計測するとともに、燃焼灰や 排ガス等について分析する。さらに、竹チップの燃料性状を計測する。これらの計測や分析にあたっては、導 入対象とする既存ボイラの機器状況や稼動条件に留意して計測計画を立案し協議を行い実施するものとする。 (4) 温浴施設へのボイラ導入条件の検討 導入先の温水負荷量および運転パターンを把握し、設計基準や技術指針案との整合性の確認したうえで、ボ イラの導入方針を立案する。また、導入先でのボイラ設備配置や建屋等の条件を検討する。また、平成 29 年 度に予定詳細設計・設備導入に関する条件も整理し、設計条件や概算費用等を検討する。 (5) 検討会資料作成・会議運営 全体会議構成と供給側・需要側へのヒアリング等を実施するための3回予定する検討会開催時には資料を作 成し、検討会を運営する。また、必要に応じて有識者等の意見聴取を実施する。 淡路市竹資源供給及び活用計画検討会議 実施体制(案) 検討会委員構成 淡路市 ■ 検討会議構成 (行政)兵庫県企画県民部、兵庫県企業庁、兵庫県淡路県民局 (学識経験者)兵庫県立淡路景観園芸学校 (需要側)株式会社淡路島パルシェ、株式会社夢舞台 委託先 (供給側)NPO 法人淡路島環境整備機構 (金融機関)淡路信用金庫 ・検討会事務局 ・竹林の伐採・管理検討 ・竹チップボイラ検討 などの支援 (既存のエネルギー関連事業者)関西電力株式会社、伊丹産業株式会社 ■ 技術アドバイザー 大阪工業大学、三菱重工業株式会社、他 ※技術アドバイザーに関する経費が発生する場合、受託者が経費を負担するものとする。 (6) 概算事業費・事業スケジュールの検討 以上の検討を踏まえて、竹チップの供給側及び需要側における概算事業費及び事業スケジュールを検討する。 また、利用可能な補助事業の検討を行う。 (7) 報告書とりまとめ 検討結果を整理し、報告書にとりまとめる。 5. 期間 契約締結日から平成 29 年 2 月 15 日 6. 成果品 業務完了時には成果品を委託者に提出すること。 ・業務報告書 2部 ・その他本業務に関連して収集した資料等一式 1 部 ・上記各種電子データ 一式 7. その他 本仕様書に定めのない事項及び疑義が生じた場合は、別途市と協議するものとする。
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