第4章 川口市の教育のめざすべき姿 <基本理念>

第4章 川口市の教育のめざすべき姿
<基本理念>
『一人ひとりが輝く、しなやかさとたくましさを
そなえた人材を育てる
川口の教育』
「いつの時代においても変わらない本質的なものは守りつつも、時代の変
ふ え き りゅうこう
化に適応していくことが重要であること」を松尾芭蕉は「不易 流 行 」とい
う言葉で表しました。
教育は、ひとづくりとまちづくりの根幹であり、大切なものです。
学校教育の場において「不易流行」の考えのもと、学校の教育力と指導力
の向上を図り、子どもたちがのびのびと学べる環境をつくり、知・徳・体の
調和のとれた人間形成をめざすとともに、子どもたち一人ひとりがいきいき
と学び、しなやかさとたくましさをそなえた人づくりをめざします。
市民の多様な学習・活動意欲の高まりに対しては、自己実現をめざすため
の支援を行い、お互いが尊重・理解し合いながら一人ひとりの個性や魅力を
伸ばすことをめざします。
『一人ひとりが輝く』
人が輝いて見えるとき、それはその人が「いきいき」と活動しているとき
です。自分の目標(夢・めあて)に向かって自信をもって進んでいるときで
あり、喜びを感じているときです。学習場面では、自分のめざすものが明確
にある、明確になっていることがとても重要です。そして、そのめざすもの
に向かって強い意欲をもって取り組み、夢中になっているとき、没頭してい
るとき、人は輝いて見えます。当然、学習を進めていく中では、うまくいく
ときばかりではありません。直面する問題に対して、思考をめぐらし、試行
錯誤しながら進んでいきます。苦労を伴うほど、
「できた」
「乗り越えた」と
きの喜びがより強く実感されます。このような学習経験こそが次の「学び」
へと結びついていきます。市民(子どもから大人まで)一人ひとりが「学び」
を通して輝く教育をめざします。
『しなやかさとたくましさをそなえた人材』
国際化や情報化など社会の変化が激しい現代において、我々は様々な問題
に直面して生きています。より豊かに生きるためには、直面する様々な問題
を乗り越えていく力が必要とされます。そのためにも今、自分自身が身に付
けている力を活用しながら、問題解決に必要な知識や技能、考え方や学び方
などを広く獲得したり、新たに編み出したりしていく力を一人ひとりに育て
ていくことが重要です。そこで、自分の「学び」を強く推し進めていく力や
人と学び合うことができ、直面する問題をよりよく解決していこうとする柔
軟な対応力などを身に付け、自らの「学び」を創り出していくことができる
市民(子どもから大人まで)を育てることをめざします。
-23-
<基本目標>
1
子どもがのびのび学べる環境づくり
子どもたちが、さまざまな体験や学びを通じて、自身の夢や希望をも
ち、積極的に挑戦し続けられるよう、知・徳・体の調和のとれた人間形
成をめざします。
2
子どもの成長をサポートする基盤づくり
学校・家庭・地域と行政が相互に補完・連携しながら、さまざまな社
会経験の場や見守りの機会を増やし、子どもの成長をサポートする基
盤をより強固なものにしていきます。
3
市民が自己実現をめざせる環境づくり
自己実現をめざす市民の多様な学習・活動意欲の高まりに対応する
ため、さまざまな支援を行い、一人ひとりの個性や魅力を伸ばす環境を
つくります。
4
地域におけるさまざまな資源の活用
歴史的資源をはじめとするさまざまな地域資源・人材を掘り起こし、
教材化を図ったり、広く周知を図ったりすることで、児童・生徒、市民
の社会や郷土に関する理解を深め、郷土への誇りや愛着を一層高めま
す。
5
教育行政経営の基盤強化
教育環境を整える上で教育関連施設を教育行政の資源と捉え、安全か
つ適正に整備し、教育行政の基盤強化を図るとともに、効率的な管理・
運営を行うことで、良好な教育環境のもとに子どもから大人まで、自己
教育、相互教育の発展をめざします。
-24-