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白石:皆さんこんにちは。
勝木:こんにちは。
白石:今回、ナビゲーターを務めさせいただきます白石と申します。よろしくお願いします。
それでは、さっそく今から『3 カ月で英語でのコミュニケーションがペラペラになれる
秘密』ということで、勝木先生にお話を伺っていきたいと思います。
勝木先生は外資系金融会社に勤める現役のビジネスマンでありながら、英語講師とし
ての著書多数、生徒を 3 カ月という短期間でペラペラに変えてきたということで、いろ
いろ話をこれから伺っていきたいと思います。それでは勝木先生よろしくお願いいた
します。
勝木:よろしくお願いします。
白石:それでは具体的な内容に入る前に、まず勝木先生がどういう方かというのを皆さんに
知っていただきたいと思いますので、そちらから紹介をさせていただきたいと思いま
す。
先生、今のご職業ですけれど、外資系の某有名な金融機関で大きなお金を動かすという
現役のバリバリのビジネスマンをされているということですけれども。
勝木:そうですね。どんな仕事をやっているかというと、簡単に言うと、お客様のお金をお預
かりしてそれを運用するというお仕事をさせていただいています。
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白石:責任重大ですね。
勝木:責任重大です。日々プレッシャーで潰れるんじゃないかというくらい厳しい仕事であ
りますけど、やっぱり世界中の金融市場を見ながら、また、世界中の経済の動向を見な
がら普段仕事をしているので非常に楽しいですね。
白石:それもコミュニケーションの大半はほとんど英語で行われていますか?
勝木:そうですね。海外の人たちとは、もうほとんど英語でやっているという形ですよね。
白石:ちょっと想像になってしまうんですけど、やっぱり大きなお金を預かって指示を出し
たりされていると思うんですけど、ちょっとした英語のニュアンスの違いで全然違う
ディレクションになってしまうと、かなり責任重大ですよね?正確な英語能力が問わ
れているのかなと思うんですけど。
勝木:大きなお金をお預かりしているのでいい加減な事ができないですよね。
英語がちょっと難しいから間違えましたというわけにいかないので、それだけの責任
がありますから、非常にチャレンジングな仕事ではありますよね。
白石:はあ(ため息)、素晴らしいですね。あとはロンドンとかニューヨークにも駐在されて
いたご経験があると伺いました。
勝木:そうですね、ロンドンに 2 年ぐらい居まして、ニューヨークでも 2 年ぐらい、2 年弱行
ってきまして。ニューヨークにいる時は、実はあのリーマン・ブラザーズに。
白石:あの有名なリーマン・ブラザース。
勝木:周りの人はものすごい優秀な人でしたね。
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白石:すごい。先生が優秀と言うくらいだから、相当優秀だったんでしょうね。
勝木:いえいえ、僕なんて比べ物にならないくらい、なんでこんな優秀な人たちがここで働い
てるんだろうというくらいの人たちが居ましたね。すごい勉強になりましたね、ニュー
ヨークにいる時は。お友達もできて、毎晩のようにあちこち遊びまくって、ミュージカ
ル見に行ったり、週末はだいたいゴルフに行ったりですね。
白石:じゃあ公私ともども、仕事と仕事以外でも繋がりがあったというすごい楽しい経験を
されたという。
勝木:楽しかったですね。外国人の友達がいっぱいできて。
白石:素晴らしいですね。そんなご経験をされたという先生なんですけど、日本でも英語に関
する書籍を沢山発売されていまして。今までで 15 年ぐらいでしたかね、出し始めて。合
計 30 冊以上、累計 20 万部、勝木先生が手がけた本が売れているということなんです
けど。これはすごい数字だと思います。
勝木:ありがとうございます。英語だけじゃなくて、金融とか投資の本もいっぱい書いている
んですけど、全部で 30 冊以上書いてるわけですけども、こう言うと皆すごいですねと
よく言われるんですが、実は僕としては、皆さんに伝えたいメッセージを書いていると
気が付いたら 30 冊になっていたというだけの話なんで、楽しく皆さんに伝えたいこと
を伝えたと。それだけなんですよ。
白石:素晴らしいですね。それだけいろんな発想があって、皆さんが読んで参考になる知識が
いっぱいあるということだと思うんですけど。
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マイクロソフトの元社長で有名な成毛さんという方がいらっしゃるんですけど、彼っ
て、結構厳しいコメントとか批評で知られてる方なんですけど、その方も「英語は勉強
するな」って言いつつ、本の中で先生をおすすめしていた、絶賛していたという声を聞
いたんですけど。
勝木:そうですね。あの時は嬉しかったですね。成毛さん「英語の勉強をするな」というのが彼
の持論なんですけど、その中で「例外がちょっとある。この 10 冊ぐらいの本は例外でや
ってもいい。おすすめです」と。その中の一番最初のところに、僕の本を書いてくれてた
んで。
「勝木のこの本は素晴らしい」と書いてくれてたんで、あの本を読んだ時、僕は非
常に嬉しかったですね。
白石:嬉しいですよね。
勝木:嬉しいですよ。
白石:素晴らしいですね。それだけ本のクオリティが高いということだと思います。
あと先生、京都大学大学院の博士号を持っているということなんですけど。
勝木:いちおう形だけ持っていますけどね。
白石:形だけ取るのも大変だと思いますけど。
勝木:英語については大学院の入試の時に、英語も一つの受験科目になってるんですけど、英
語だけはなんとか全国で 1 位を取ったというのがあります。
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白石:全国で 1 位!?素晴らしいですね、2 位でも 3 位でもなく、全国で 1 番になったという
ことですよね。
勝木:そうなんです。通常は 1 位になったかどうかというのは分からないんですが、実は京都
大学の博士課程に入った時に先生から電話があって「君 1 番だったよ。普段は言わない
んだけど特別に教えてあげるよ。でも英語だけだよ。」と言われたんですけど。
白石:でも素晴らしいですね。特に海外に留学しているわけでもなく、それを成し遂げられた
わけですからね。
あとは、NHK の英語の講座なども手がけていたということですけども。
勝木:そうですね。これはもう何年か前になるんですけど。今もやっている『ニュースで英会
話』という番組があると思うんですが、ここで制作メンバーとして 2~3 年参加させて
いただいています。
白石:有名な番組ですよね。
勝木:そうですね。昔のテキストを見ていただくと“勝木龍”と書いてあるんで、ぜひまた見て
いただきたいと、バックナンバーも買えますので。
白石:本もいっぱい書いて、NHK の番組も手がけて、京都大学も行かれて、そうそうたる経歴
なんですけど、ちょっと今気になったのが、先生は現役で外資系の金融マンとして本当
に活躍されている方だと思います。それだけですごく忙しい生活をされていると思う
んですけど、なぜ、こういった形で英語ができない人に英語ができる方法を教えていら
っしゃるんですか?
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勝木:そこはね、やっぱり教えたいからでしょうね。
白石:ただ俺はしたいから。
勝木:そうなんです。なぜかというと、日本人の英語教育というのはかなり間違っていると思
ってるんですね。無駄な英語の表現を無理やり覚えさせられて、難しい単語を使って受
験をして、結局受験して有名大学に入ったんだけれども英語をしゃべれない、こういう
人が滅茶苦茶多いわけですよね。
白石:もう 90%くらいそういう人たちですよね。
勝木:「そういう人たちをぜひ救いたい」というのが僕の願いなんですよ。よく友人とかが、
「どうやったら短期間でしゃべれるようになるんですか?」と聞きに来るんですよね。
そういう時に、僕はアドバイスしているうちに、
「これだったら、いろんな人に伝えれば
皆がしゃべれるようになるんじゃないか」というところでこの講座を始めたんですね。
白石:なるほど。実際、先生が最初に教えた時は、会社の先輩に教えられたということなんで
すけど、その実際のエピソードを教えていただけますか。
勝木:そうですね、会社の先輩に「どうしようか、英語を今すぐ話せないといけない。3 カ月後
にはニューヨークに赴任が決まってるんだけど、どうしたらいい?」という相談を受け
たんですね。僕は、これをやって、あれをやって、これをやってというのを説明してやっ
てもらったんですね。「その通りにやって下さいね」というふうに言ってやってもらっ
て。ニューヨークに行く前の 3 カ月間って英語の研修があるんですね。その先輩は、最
初なんと一番下のクラス 1 だったんですね。
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白石:低いですね。
勝木:低いんです。それで、3 カ月経ったあとニューヨークに立つ前にどこのクラスにいたか。
1~10 でどのクラスにいたと思いますか?
白石:3 くらいじゃないですか?
勝木:10 まで上がったんです。
白石:10!?
勝木:そうなんです。
白石:最低から最高に 3 カ月で上がったんですか?
勝木:一番上のクラスに行ったんです。
白石:それもうアンビリーバブルじゃないですけど、先生もビックリしてたんじゃないです
か?
勝木:ビックリしました。それだけ気合いが違うんですね。気合が違うところに僕の特殊なや
り方で学んでいただいたので、“僕の特殊なやり方” プラス “すごい気合い”、それが合
わさってレベル 1 がレベル 10 になったということですね。
白石:それでちゃんと 1 から 10 に上がって、話せることで、その人も、今世界を股にかけて活
躍できるようになったわけですね。
勝木:まさに。その後あちこちの海外のオフィスにどんどん転勤して、今もそういう形で働い
ておられると思いますね。
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白石:素晴らしいですね。こういう人が 1 人 2 人と生まれていくと、日本からもっと国際的な
ビジネスマンが増えていっているというで素晴らしいことをされていますね。
勝木:まさにそうです。
白石:そういうことも先生はやっぱり***(09:34)されたと?
勝木:今まで 10 年間 20 年間英語を勉強したけれど全然できなかったと。いろんな英会話ス
クールをハシゴして、お金をどんどん注ぎ込んだけど全然話せなかった。こういう人た
ちに、
「本当に話せる喜びを伝えたい」というのが僕のミッションなんですよね。話せる
喜びを伝えたいと。話せるだけで楽しいんです。さらに、話せて楽しいだけじゃなくて、
それをビジネスに活かしてほしいわけですよね。今日本人で、海外に出たいんだけれど
英語がしゃべれないから行かないという人が多いんですよね。
白石:すごく能力が高いのに、もったいないですよね。、“英語をしゃべる”という、語学ができ
ないだけでチャンスの扉を閉じてしまっているというのが、今かなり日本の方で多い
現状だと思います。
勝木:まさに多いです。要するに、優秀な人なのに英語だけがネックになって出て行かない人
が多いので、そういう人たちに英語を話せる喜びを伝えて、話せるようになったら海外
どこ行っても日本人は大丈夫です。
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白石:本当に同感です。私も先生に英語を教えていただいて、実際に今海外と取引して、日本
だけじゃなく国際的に股にかけたビジネスをさせていただいているんですけど、本当
に楽しいですし、価値のあることができているという自負があるので、本当にそこは感
謝させていただいているんですけど、こういう人が1人でも多く増えるというのは素
晴らしいことですね。
勝木:白石さんのような人がどんどん増えていくというのが私の夢ですよね。夢でありミッ
ションであると。
白石:最初から熱い思いありがとうございます。
1 つ疑問が出てきました。勝木先生もそうですし、勝木先生が教えた方もたぶんそうな
んですけど、エリートと言われている人たちだと思うんです世の中的には。そういう、
とっても頭がいい人だからできたんじゃないですかという質問がけっこう来るかもし
れないんですけど、いかがですか?
勝木:実は、その逆なんです。頭がいいから英語が話せるというのは、実は逆なんですね。頭の
良さとか学歴とかは全く関係がないです。実際に私のスクールの生徒さんも、一緒に見
られたかと思うんですけど、学歴が高い人はペラペラになったというのはないですよ
ね、見ていただいたように。
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白石:ないですね。逆に自分の固定観念に縛られて、素直に先生の言っていることを聞かない
人がどんどん脱落していく。逆に聞いた人は、おじいちゃんであれ、おばあちゃんであ
れ、どんな人でもしゃべれるようになってますからね。
勝木:そうなんです。白石さんのように、まさにおばあさんのように、素直に僕の言った通り
にやればいけると。それも、楽しみながら気合いでやっていくというところですね。こ
れが非常に重要だと思うんですよね。
白石:一度通じると楽しくてしょうがなくなるので、勝手に自分で自動的に楽しくて勉強し
ちゃうというのが実際の塾の全容であり内容なんですけど、こちらは追々また皆さん
に詳しく説明していきたいと思うんですけど。今まで英語をひたすら勉強して年十年
も時間をかけていろんなお金をかけてもしゃべなかった人がよく来てるじゃないです
か。そういう人たちにすごく価値を与えてるんで、その人が頭がいいからとか悪いから
とかあまり関係ないですよね。
勝木:あまりじゃなくて、全然関係ないです。逆に、頭がいい人ほどなかなか脳に入ってこな
いということですね。素直にできないと。
白石:受講生はいろんな方がいらっしゃると思うんですけど、実際、どんな方がしゃべれるよ
うになったんですか?
勝木:80 を超えるおばあさんがしゃべれるようになったと。
白石:あの方もすごいですよね。
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勝木:そうですよね、一緒にやってましたよね。彼女なんかは、今までの英会話スクールが 4
つや 5 つじゃないんですよ。ほとんど全部行っているそうです。
白石:飲み屋でいうハシゴ状態。
勝木:全部行ってやってきたけど、しゃべれるようにならなかったとすごいショックを受け
ておられたんですよね。最初に来られた時も、やっぱり自信がない。
「私なんかもう無理
だから」と言って、
「先生、やっぱり受講しません」と言われたんですよ。シャイだから。
白石:そりゃあそうですよ。積み重なる自分の失敗の歴史とか負け続けた歴史の中で、また同
じ思いをして自信がなくなっちゃうんじゃないかと不安になりますからね。
勝木:そうなんです。そこで、
「ぜったい大丈夫です。僕を信じて下さい。」ということで強引に
受講していただいたのが今のあのおばあさんです。1 番前の席に座って。
白石:これもあとで皆さんに見ていただける機会があると思うんですけど、本当にドラマテ
ィックなというか、すごい変化を遂げる方なので。そういう方はいっぱいいますよね、
実際の受講生の中には。素晴らしいです。
勝木:そうですよね。そのおばあさんが言うには「先生の教材が宝物だ」と言ってくれるわけ
ですよね。あれは嬉しかったですね。実際に金庫に入れてるそうですから、僕の教材。
白石:金庫に!?(笑)家宝。
勝木:家宝になってる。金庫に入れて、毎回、全部の授業のテキストを持って来るんですよね、
リュックに下げて。いつも来てるでしょ。
白石:僕も何回も見せていただきました。
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勝木:あんな重いものをリュックに入れて、全部のテキストを重いのに持ってきて。「なんで
持ってくるんですか?」って聞いたら、「もし家に置いておいて火事になって燃えたら
いやだ、盗まれたらいやだ」ということで全部を常に持ってきていると。それぐらい嬉
しかったということですよね。30 年 40 年いろんな英会話スクールに行ってもしゃべ
れなかったけども、今はすごいしゃべれるようになって嬉しいので教材を持ってきた
ということでしょうね。
白石:もうワクワクしますね。素晴らしいです。ありがとうございます。
では、実際に英語を取り巻く環境について、一番最初に皆さんにゆっくり説明していき
たいのですが、英語というのはいろんな人がしゃべりたいと思っているし、日本ではと
てもホットな市場だと思うんですけど、まず英語ができないとどうなるのか。これから
の日本の将来、先生はすごくお詳しいと思うんですけど、こちらの説明からお願いしま
す。
勝木:まず英語ができないと年収が上がらないです。収入が上がらないです。
白石:関係ありますか?
勝木:ものすごく関係あります。これは、統計があるんですけど、例えば 30~40 代の男性の
場合、白石さんみたいな方でサラリーマンとかで勤めている人で英語ができる人とで
きない人とでどれくらい年収に差があると思いますか?
白石:50 万とかじゃないですか?
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勝木:300 万~400 万違うんです。統計で出ています。平均的にです。
白石:なるほど、たぶん 30~40 代の平均の年収って 400 万くらいだと思うんです。統計的に。
それが 300 万とか 400 万違うとなると、一気に年収が 700 万 800 万になるというこ
となので、1.5 倍から 2 倍になってもおかしくないということですよね。全然暮らしぶ
りが変わるということですね。
勝木:それが、その 30 代~40 代から、今度は 50 代になってくるともっと差が開くんですね。
たとえば、女性の 50 代の人で英語を話せる人と話せない人、これはどれぐらい違うと
思いますか?
白石:さっき 1.5 倍から 2 倍なので、2.2~2.3 倍とかじゃないですか?
勝木:3 倍違うんです。
白石:3 倍も年収が変わるんですか!?これも統計で出てると?
勝木:統計できちっと数字が出ています。
白石:じゃあ、なるべく早いうちから英語をマスターすることによって、年収がどんどん上が
る確率が高くなるわけですよね?
勝木:そういうことです。
白石:やった方がいいですね、早いところ。
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勝木:僕も外資系に 10 年以上いますけれども、この人仕事できていないのに、なぜこんなに
役員になってすごい年収をもらってるんだろう?30 代前半とか 20 代後半とかでいる
んですよ。おかしいな、おかしいなと思っていろいろ話をしていくと、英語がペラペラ
なんです。
白石:ずるいですね。
勝木:それも一つの能力ですから。
白石:それぐらい今日本の中で、世界に 70 億人いるわけですから、日本の中でも英語のコミ
ュニケーションが必須で求められているということなんですね。これからその流れは
どんどん加速していきますか?
勝木:そうなると思いますね。
白石:他にどんなことがありますか?
勝木:世界と繋がれないということですね。世界の人たちとコミュニケーションしていくの
は非常に楽しいですよ。楽しいし、ビジネス的にも輪が広がりますよね。
白石:日本語をしゃべれる人って 1 億人くらいしかいないですけど、英語をしゃべるとなる
と何十億人と幅が広がりますよね。そこと繋がれないというのは、人生一度しかないの
にけっこう大きなロスというか、もったいないですよね。
勝木:今 Facebook とかの素晴らしいツールがあるのに、英語ができないからと言って…。も
ったいないですね。
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白石:年収も関わってくるし、世界の人たちとも繋がれなくなってしまう。 他に何かありますか?
勝木:世界中の人と話すことによって、ものすごく楽しさがあるわけですね。人生が明るくな
りますよね。その楽しさを味わえないということですね。せっかく楽しいのにそれが味
わえない。これは残念ですね。すごい喜びですよねね、これ。
白石:たしかに。逆に、英語ができないんじゃなくて、できるようになるとどう変わるのかを
すごい知りたいんですけど、先生は体験的にどうでしたか?
勝木:僕というよりも、白石君の経験。僕のスクールに来ていただいて、最初はほとんどしゃ
べれなかったけれども 3 カ月経ったらすごくできるようになったじゃないですか。
白石:この画面を今見ていただいている方は、こんな外国人みたいな顔してしゃべれないは
ずないんじゃないかと思ってる方が非常に多いかなと思うんですけど。
勝木:僕もそう思いましたよ、最初。逆に、講師で来たのかな?と。
白石:偵察しに来たのかなと。
勝木:そうそうそう。
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白石:もともとあまり英語は嫌いではなかったんですけど、しゃべることがあまりできなか
ったんですよ。ずっと受験勉強の畑で育ってきていたので、英語の単語とかはある程度
覚えたんですけど、実際に外国人と話すのがなかなか苦手で。皆さんも想像していただ
くと分かると思うんですけど、今、芸人さんとか有名な芸能人の方でも、ハーフなんだ
けど全然英語をしゃべれない人っていっぱいいるじゃないですか。僕もその一味。今だ
とそういう方っていっぱいいると思うんですけど、何十年前となるとすごく少ないん
ですよ。ハーフだと思ったら英語をしゃべれるというのが当たり前の世界だったので、
バカにされてきたというか、「なんで英語しゃべれないの?」ってずっと言われてきた
ので。
勝木:実際にアメリカのハーフとかイギリスのハーフではないんですよね?
白石:そうですね。スペイン語圏のハーフなんですけど。でもスペイン語できてたら英語もで
きる人もすごく多いので、そこはできて当たり前だなとずっと思われてきていて、ちょ
っと皆にいじられていたという歴史もあって。それもあって先生のところでしゃべれ
るようになりたいなと思って、僕も入塾させていただいていたんですけど。実際にでき
ると全然変わりますよね。
勝木:どう変わるんですか?年収とかはどうですか?さっき話しましたけど。
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白石:私の場合は、先生のおかげで英語をマスターさせてもらって、それを実際に海外とのビ
ジネスの取引で使えるようになったんですよ。それから年収は 3 倍くらいに変わった
んですけど。
勝木:え!?3 倍ですか?
白石:実際に 3 倍くらいに変わったんですよ。海外っていっぱいチャンスがあるじゃないで
すか。あるんですけど、英語ができないというだけで、日本の中でビジナスとして取り
入れられていない現状があって。英語ができるだけで、海外から流行っているビジネス
を日本に取り入れるということで、実際、自分も今すごく楽しくビジネスをさせていた
だいているんですけど。
その他にもいっぱいあります。先ほど先生が言っていた、世界中と繋がれないとかいろ
いろと言ってたじゃないですか。あれは本当にそうで、Facebook とか Skype とか今い
ろいろありますけど、ああいうところで友達を増やしていくと、いろんな海外に旅行に
行った時にその現地・現地に友達がいると、旅行が全然楽しくなりますね。あれは体験
的に全然違うなと。
勝木:前もってビデオとかで顔が分かるんですか?
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白石:分かります。もちろん Facebook だけじゃなくて、最初はそこで仲良くなるんですけど、
その後 Skype して話そうよと。むこうも日本語をしゃべれるようになりたいとか、ア
ニメが大好きだっていう人がいっぱいいるんで、そこでお互いコミュニケーションを
する中で、じゃあ今度そっちの国に行くから、お茶でもしない?となると、お茶プラス、
ご飯プラス、観光地も連れて行ってくれたりという人がいっぱいいるので。海外旅行と
かも全然違うものになるなと。それがすごく僕が体感として変わりましたね。
勝木:他にどんないい経験がありますか?
白石:皆さんもたぶんこれは経験することだと思うんですよね、しゃべれるようになると。今
日本って、海外から観光客がいっぱい来てるじゃないですか。もう渋谷とか秋葉原とか。
渋谷だとスクランブル交差点のところにいると、本当に携帯見ながら地図を見ながら
迷っている外国の人がいっぱいいて、道とかよく聞かれるんですけど。そこで友達と一
緒に飲んでたり集まってたりする時に、英語をぱぱぁ~としゃべって、「恵比寿に行く
んだったらこの電車に乗ってこう行ったらいいんだよ」と言うと、周りから尊敬の眼差
しで見られるという。それも皆さんすぐに体感していただける身近な例だと思います
ね。
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勝木:そういえば僕も覚えてますね。外資系の企業にずっと十何年いるんですけど、外資系の
企業の中でも英語をしゃべれない人が多いんですよ。コンプレックスを持っている人
がいるんですね、英語がしゃべれなくて。どうするかというと、僕とかが英語で電話す
るじゃないですか、机のところで。もっと若い頃ですけど、後ろを通りかかって、後ろに
誰かが立ってるんですよね。「あの時なんて言ったんですか?」と聞かれるんですね。
白石:外資系で働いているにも関わらず。
勝木:そうそう、「なんて言ったんですか、あれは?表現をメモ取らせていただきたいんです
けど」と。それぐらい皆意識が強いんですよね。
白石:たぶん、その人の気持ちになると、相当勝木先生のことかっこいいと思ってますよ。
勝木:たぶんそうでしょうね。
白石:そうやって、あなたも英語がしゃべれるようになったら、周りの人に思われるというこ
とですよ。こんなの日常茶飯事でざらにあるので、今はもう慣れてきちゃったくらいで
すけど。そういういろんな、英語ができると楽しみがありますよ。あまりに素晴らしい
経験なんで一緒に話しすぎちゃったかもしれないですけど。
勝木:外国人の彼女ができたりしたんですか?
白石:そうですね…。これはオフレコにさせていただきたいんですけど、仲がいい人は何人か
できました。
勝木:すごいですね~!!
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白石:ありがとうございます。おかげさまです。
では、次のトピックに移りたいと思うんですけど。まず、皆さんが 10 年以上時間をかけ
て英語を勉強してきた。ただ、英語が話せない。それはなぜなのか?という大きな理由
が 2 つあるんですよ。今回の動画では、理由の 1 番目を皆さんに説明していきたいと思
いますので先生よろしくお願いします。
勝木:大きな理由は 2 つあるんですけど、そのうちの 1 つの理由は、簡単ですね。日本語と英
語の違いが分かっていないということです。
白石:日本語と英語の違いですか。
勝木:といっても分からないですよね。特に発音ですね。発音の部分が分かってないというと
ころです。具体的にどういうことかというと、まず日本語というのは、
「表意文字」だと
いうことです。
白石:日本語は「表意文字」。
勝木:「ひょういもじ」はどんな字を書くかというと、
「ひょう」、
「表」の「表す」ですね。意味の
「意」です。
「表意文字」です。例えば、漢字なんかを見ていただくと、漢字は見ただけで意
味が分かりますよね。例えば「鰯」とかだったら魚辺に弱いと書いて「いわし」と読みま
すよね。魚辺が出ていたら、これは魚の名前なんだなというのが分かりますよね。漢字
を見れば意味が分かる。だから書いていけばいいということですね。これが日本語の特
徴です。
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白石:なるほど、確かにそうですね。漢字を見れば意味が分かるわけですね。だから、文字が意
味を表していると。それが日本語の特徴ということですか。
勝木:そういうことです。だから、意味を掴むにはどうしたらいいかというと、さっきも言い
ましたけど、書き取りをすれば意味が分かるんですね。日本に来る外国人の人も漢字と
かの書き取りをやりますよね。書き取りを中心にやる。これは、日本語が「表意文字」、意
味を表す文字だから漢字を書き取るということですね。
白石:確かに、日本人学校とか日本語を勉強する学校に行くと、書き取りをみんなやられてま
すよね。それは理にかなった勉強の仕方ということですね。
勝木:そうですね。
白石:ありがとうございます。例えば、何か例文とかありますか?
勝木:例えば、
「きのうあじをつりにいったのですがたいふうでふねがゆれてつりができませ
んでした」」というのを、仮に全部平仮名で書いた場合どうですか?
白石:句読点も使わずにですか?
勝木:そうです。
白石:かなり大変です。どれとどれがつながってるか全く分からないです。逆に、漢字をうま
く使って文章を表すと何を言っているのか完璧に分かりますね。これが表意文字の表
すことなんですね。
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勝木:だから、平仮名自体は「表音文字」なんです。
「あ・い・う・え・お」と音しか表していな
いので、分かりにくいわけですよね。日本語の基本というのが漢字を使って意味を表す
「表意文字」なので、それこそ書き取りが必要になってくるということなんですね。
白石:なるほど。英語はどういうものですか?
勝木:日本語は「表意文字」、英語は「表音文字」です。
白石:音で意味が表されると。
勝木:音で意味が表されます。英語のアルファベット、26 個ありますけども、アルファベット
だけを並べて、アルファベットの形で意味が分かりますか?
白石:分からないです。
勝木:分からないですよね。表意文字じゃないんです。表音文字だから、音しか分からないん
です。だから、発音が重要だということです。
白石:確かに、アルファベットで 26 個しかない。その組み合わせで英語がすべて成り立って
いるわけですよね。漢字だと数万個とかあるじゃないですか。そのいろんなものからチ
ョイスする中で、漢字が意味を持つので文章全体が構成されているわけじゃないです
か。そうなってくると、確かに英語ってアルファベットだけですね。
勝木:そうですね。音の違いだけで英語を表現していくというわけですね。アルファベットの
組み合わせで。
白石:なるほど、音の違いですか。
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勝木:音が分からないと通じないわけです。だからまず発音ができないと通じないというこ
とですね。
白石:でも、ほとんどの学校で先生自体が発音を分かってない方が多いと思うんですけど、そ
れで日本語的な発音で皆さん教えているじゃないですか。あれはほとんど意味がない
ということですか?
勝木:意味がないということですね。要するに、発音ができていない中において、表音文字の
英語を学ぶというのは、もうかなりキツイですね。
白石:この話で挟んでいいのか分からないんですけど、この前、1 週間くらい前に TV を見て
いまして。その中で英語のネイティブの方が、代ゼミとかああいう英語を教えている塾
の先生のところにアポなしで行って、突然ネイティブな英語で話しかけると先生は返
答できるのか?という番組を見ていたんですけど、驚くことに、皆さん分かってはいる
みたいなんですよ。ただ、何を返していいのか分からないと。あんな一流の講師の人、ど
うやったら一流の大学に行けるか教えている先生はあれぐらいのレベルなんだなと。
実際に、分かるんでしょうけど話せないんですよね、全然。発音している人もいたんで
すよ、中には。でも、何を言っているかよく分からないような発音をしているので、それ
ぐらい発音が日本では軽んじられていて、それができなければ英語は通じないってい
うことなんですね。
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勝木:そういうことです。大学受験に通るためのテクニックを教えるのが塾であったり進学
校であったりするわけですよね。だから、話すための英語を学んでいるわけじゃないと
いうことですよね。だから発音が重要だということですよね。
白石:じゃあ、具体的な例をいくつか教えていただけますか?
勝木:例えば、どれいきましょうか。米は“rice”と言いますよね。これは“r”ですよね。前やりま
したよね、発音をずっと。舌を巻いて“rice”。これを間違えて、皆が発音するのは“lice”と
言うんですよ、舌を上に付けて。
白石:馴染みの発音ですね。“lice”。
勝木:“lice”と言ったら、「ノミ」になるんですよ。
白石:生き物のノミですね、虫のノミ。
勝木:”I eat lice.”と言ったら、「ノミを食べてます」と。
白石:”I love lice.”と言ったら「ノミ大好き」と言ってるのと一緒ですよね。
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勝木:気持ちわるいですよね。そういう、意味が全く違ってくる。英語は音が大事だというこ
とですね。もう一つ大事な例を挙げると、これもギャグなんですけど、シティバンクっ
てありますよね、アメリカの有名な銀行なんですけど。皆「シティバンクでお金おろし
て来た」とか言いますよね。そのまま「シティバンク」って言うと、
「臭い銀行」になるん
ですよ。“shit”になって。“shit”って「うんち」になりますから。”Shitybank”、
「臭い銀行」
になっちゃうわけですよね。本当の発音は”Citybank”。これを”Shitybank”にすると
「臭い銀行」になるので。
白石:でも、よく日本人の人って「シティバンク」って言う時に「クソ銀行」って、ちょっと言葉
が悪いですけど、言ってらっしゃる方がほとんどですよね。英語を勉強していらっしゃ
る方でも。
勝木:そういうことで、発音がきっちりできていないと、まったく意味が変わってしまうとい
うことですね。
白石:それはもう当たり前ですよね。アルファベットが 26 個しかないので、こういったちょ
っとした発音の違いで全然違う意味になっちゃうってことがいっぱいあるわけなので、
発音をちゃんと身に付けることによって、ということですね。すごい差がありますね、
日本語と英語には。
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勝木:ものすごい差がありますね。特に、もうちょっと分かりやすく説明すると、日本語の場
合は、すべての文字が母音で終わるということです。要するに、
「あ・い・う・え・お」
すべて母音ですね。
「か・き・く・け・こ」も「かぁ・きぃ・くぅ」と全部母音で終わる
と。
白石:「わ・た・し」とやると、「わぁ・たぁ・しぃ」と、「あ・あ・い」で終わりますね。
勝木:これを区別するために、喉に手を当てて下さい。当てると、
「あー」とやると振動するじ
ゃないですか。
白石:なるほど、喉が震えますね。
勝木:そう、喉が震えるやつが母音なんですよ。
白石:じゃあ、日本語の場合はほとんどこの母音で構成されていると。英語はいかがですか?
勝木:英語の場合は、ほとんど子音で構成されています。子音で終わるということですね。
白石:「子音」は何ですか?
勝木:「子音」というのは、例えば、“dog”てありますよね、犬は。“g”ですよね。皆日本語で「ドッ
グゥ」と言うから間違いですけども、“dog”。ここを抑えると、今度は音が出ない。息を出
すことで音を出す。これが「子音」。
白石:例えば、
「キープ」とか。
「そのボトルキープしといて」とか言いますけど、
「キープゥ」っ
て日本人の人だったら言いますよね。
勝木:「キープゥ」って言ってしまった瞬間にもうアウトなんですよ。
白石:本当の発音は?
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勝木:“keep”、“p”、“p”。
白石:“keep”なわけですよね。“car”とか“egg”とか。全然発音の仕方が変わってくるわけなん
で、これを日本流に発音して母音を使っていると、まったくもって相手に意味が通じな
いということですね。
勝木:そういうことです。
白石:でも、日本人の人って、ほとんどこの日本風の英語をしゃべってるんじゃないですか?
勝木:そうですね。日本語風の発音で英語を話すから通じないわけですよね。これがきちっと
発音できるようになると通じるようになるし、かつ聞きとりもできるようになるわけ
です。自分がきちっと正しい発音をしているので、聞き取りもできるということすね。
白石:確かにそうですよね。よくいるじゃないですか。ネイティブの英語が早すぎて全然聞き
取れませんという人がいらっしゃると思うんですけど、これってどういうことです
か?
勝木:それは完全に言い訳ですね。そんなものは早すぎるわけがないんですよ。だから、早す
ぎるように聞こえるというのは、要するに聞き取れてないから速いように聞こえるだ
けで、実は、さっき申し上げた子音、子音の音が存在すること自体を知らないと。だから
それを聞き取れないということです。
白石:なるほど。そもそも発音の概念をちゃんと教わってないから、発音をちゃんとできない
と。なので、英語を聞いていてもちゃんと聞き取れないのでそれが速いと勘違いをして
いると。
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勝木:要するに速いわけもなんでもないです。僕の友人なんかもすごくゆっくり話しますよ、
英語を。日本人の 2 分の 1 くらいのスピード、半分ぐらいのスピードで僕の友人なんか
は英語をしゃべります。
白石:僕も英語を速いと感じたことは、ちゃんとできるようになってからは全然ないですね。
勝木:そうなんです。速いと感じるのは、分からないから速いと感じるんですよね。この子音
をきちっと聞き取れる。子音があることすら分かっていないからダメなのであって、子
音が出てくるよと待ち構えて聞いていると入ってくるわけですね。
白石:じゃあもう、聞く準備が出来ていなかったら、そもそも聞こうとしても聞こえないとい
うことですよね。
勝木:そういうことです。キャッチボールに例えると、
「ボールが来ますよ~」と言って、
「オ
ッ」とパッとやったら、言われてたら大丈夫ですよね。グラブを構えて「来ますよ」と言
われたらパッと入れますけど、全然知らない時に、勝手に子音のボールが来たら、ポー
ンと頭に当たって怪我しますよね。これと同じです。
白石:グローブを持ってないのにキャッチボールはできないですよね。それぐらい発音は基
本で大事だと。逆に発音ができると、英語が聞けるし、自分がちゃんと発音できれば英
語もしゃべれるし、相手に通じるわけなんで、ちゃんとコミュニケーションが成り立つ
と。すべての根本は発音をちゃんとやることなんだと。
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勝木:一度、正しい発音をやればずっとできるようになります。ただし、一度間違った発音で
あると、それが一生続くのでどこかで修正しないといけないということですね。僕の前
の会社の同僚なんかも、ものすごく英語は流暢な感じの人がいるんですけど、発音がも
のすごく悪いんですよね。一回間違った発音で覚えるので、相手がたまに「え?え?」と
外国人の方が言うわけですよ、流暢な方であっても。
白石:外国人の人にもストレスなんですけど、言われてる方もすごい傷つきますからね、あ、
また通じななかったみたいになりますからね。
勝木:よく日本に来ているアジア系の方々が日本語でしゃべってくる時がありますよね。割
と分かりにくい日本語でしゃべる人がいますよね。「え?え?」と聞くのも申し訳ない
し、ストレスが溜まりますよね。それと同じことが皆さんと海外のアメリカ人やイギリ
ス人と話している時に起こっているのと同じような形ですね。むこうにストレスを与
えてしまうと。
白石:すごく理解しました。ただ、一つ言えるのが、皆さんは今まで学校とか義務教育で勉強
していらっしゃったと思いますけど、そこでは正しい発音のできる先生が教えてなか
ったので、皆さんができないのは当たり前なので、皆さんの責任ではないですよね。そ
れは日本の義務教育とかシステムの問題なので仕方がないと。だから 10 年以上やって
も発音がマスターできないのは仕方がないと思うんですけど、じゃあそれだったら、よ
くある英語のできるネイティブの先生が教えてくれる英会話学校があるじゃないです
か。ああいうところに行けば別にしゃべれるようになるんじゃないですか?
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勝木:ほとんど英会話スクールってネイティブな先生がいますので、ネイティブな先生に教
われば発音が上手くなるという気持ちは分かるんですけども、実際には皆発音がうま
くならないですよね。なぜかというと、ネイティブな人たちは自分たちがもともとしゃ
べれるから、どうやって発音をうまく教えたらいいか分からないわけですよ。日本語を
例えば外国の人に教えようという時に、
「き」とか「く」の発音をちゃんと教えようと思
ってもできないですよね。よく言いますよね、
「びょういん」と「びよういん」の区別を教
えようとしてもなかなか理解してもらえないんですよ。
白石:それはそうだからそうなんだ、としか言えないですよね。それはそう決まってるんだと
しか言えない。
勝木:髪型が決まってるねと、その人が言うには「びょういんにいってきた」と。
「ええ?病院
に行ってきたの?」という形で。じゃあどういうふうに教えるといっても、なかなか難
しいですよね。だから、日本語を日本人が教えるのと同じように、英語を外国の人が教
えるときに発音というのは教えるのが難しいんです。もともと分かってるから。
白石:ゼロからマスターしたわけじゃなくて、生まれた時から、物心付いた時から身について
いるから、それをできない人の感覚が理解できないのはしょうがないですよね。という
ことは、なかなか教えられないと。
勝木:だいたい間違っていても、ある程度こういうこと言ってるんだろうなというので、やり
過ごすのが海外の人に多いんですよね。
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白石:むこうにも悪意があるわけじゃなくて、本当にああいう英会話学校ってすごく高額で
何百万もするところとかたくさんあるんですけど、ああいうところに僕の友達とかで
もざらなんですけど、1 年とか 2 年とか通っている方もいっぱいいらっしゃるんです
けど、あれはしょうがないと。ただ、あれをやっても英語がしゃべれるようにはならな
いよということですね。正確な発音が身につかないということですね。
発音記号とか、よく単語のお隣とかに付いてるともうんですけど、あれは勉強したほう
がいいですか?
勝木:発音記号はまったくいらないですね。発音記号がなくても、発音はペラペラになります。
これは実際に受講していただいて、僕は発音記号を一切使わなかったですよね。発音を
あれだけ徹底してやったにも関わらず、イメージで分かるような発音でしたね。例えば、
“b”の発音だったら、”b”。(唇を)合わせて破裂する音、”b”、 ”b”とやって音になりま
したね。”v”だったらどうするかというと、下をかんで”v”(v の音を出す)と長くやる
こういうのを教えましたけど、そういうのは別に、”v”の発音記号を僕も今書けと言わ
れたら書けないかもしれないですけど、”v”とか“b”の発音記号を書かなくてもできる
と。これが重要なんですよね。実際に講座を終わられて、発音記号を見たときに、あれは
先生が言っていたあの発音だなと全部分かるでしょう?
白石:分かりますね。
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勝木:まったくやらなかったですけど、発音記号は。発音記号をやらなくても、ああこれはこ
れだ、とすぐに分かるので。
白石:見たら見たで分かりますけど、それをもとに発音の練習をするとか今ではまったくな
いですね。
じゃあ、“勝木流”といのはまず発音記号を使わないと。あとは、先生がもともと英語が
できたわけじゃないですからね。
勝木:そうですね。もともと僕は大阪の田舎で育って、英語とはまったく無関係の所から出て
きてますので、最初は自分で英語の発音をマスターしたと。その発音をマスターした過
程において、発音ができない日本人の気持ちがよく分かるわけですね。それで完璧に教
えていくというところです。
白石:そこが外国人の人が教えることと大きな違いだと思います。
勝木:僕がなぜ発音が上手くなったかというと、モノマネがうまいんですよね。カラオケとか
に行ってもモノマネが無茶苦茶うまかったんです。
「そっくり」と言われるんですけど。
英語の発音を全部モノマネしたわけです。なんべんもなんべんも 1 個のフレーズを。5
回 10 回 20 回聞いて、完璧に一緒になるまでやったわけです、子供の頃に。これを小学
校のときにやったからよかったんですよね。もう完璧にやったんです。それで発音が身
に付いたということです。僕も実際、発音記号をやらなかったんです。やらなかったん
ですけど、それでやっていたら、この発音記号はこれになるんだなというのが辞書を見
ながらだいたいイメージできるようになったんです。それと同じことを皆さんに教え
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てるということですね。
白石:だから皆さんができるようになるんですね。できなかったところからできたやり方を
教えてるわけなので。
あと最近、ちまたの教材とかいろんなやり方を言っている人がいる中で、メジャーなや
り方というのが、ただ自分の好きなドラマとか英語の教材をずっと聞き流しているだ
けで英語がしゃべれるようになりますという方法があると思うんですけど、ああいう
のに関して先生はどう思いますか?
勝木:聞き流すだけでしゃべれたら嬉しいですよね、そんなのは有り得ないですよね。だいた
いうちのスクールに来られる生徒さんも、いろんな教材を聞き流したけれどしゃべれ
なかったという人が多いじゃないですか。そりゃあ聞き流してしゃべれるんだったら、
例えばアラビア語の CD を 100 回 200 回聞いたらアラビア語がペラペラになるかと
いうと、ならないですよね。音自体が理解できていないものを 100 万べん聞いても分
からないということですよね。
白石:これは先ほど説明したことですよね。発音がそもそも分かってないのだから、いくら聞
き流しても何を言っているか分からないよということですよね。
勝木:だからよく、1000 時間聞きましょうとか 500 時間聞きましょうといって気合い入れ
て苦しんで聞いている人がいますけど、あれはかなり辛いでしょうね。
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白石:そういう教材は手を出さない方がいいと思いますね。今の説明を聞いたら、いたって論
理的な説明なので、やってもできるようにならないということですね。
その勝木先生流の英語のマスター法だと、口をトレーニングして、何回も発音のトレー
ニングをしてマスターしていくということですね。でも実際、発音が重々大事だという
のは分かったんですけども、発音をマスターするって難しくないですか?
勝木:まあ簡単ですね。
白石:簡単!?簡単ですけどね。
勝木:口の筋トレをやればそれだけですみます。やりましたね、前ね。32 個のパターンしかな
いので、それだけマスターすれば、もう誰でもできるということですね。例えば、1 日 1
個マスターすれば、32 個なので、32 日で出来上がるわけですね。クラスでやったよう
に 1 日 10 個くらいやれば、3 日か 4 日で終わるわけですね。
白石:できますね。例えば“r”とか”l”の発音とか”v”とか”b”とかって、これからやっていくこ
とになると思うんですけど、ああいうのも、先生の説明がすごく分かりやすいので、そ
れを言われた通りに、口を大きく開けて口の筋トレですよね。日本語を発音する時には
まったく使わない口の動かし方なので、それをずっと条件づけしてやっていれば、勝手
に口がそういうふうに動くようになっていると。僕の中ではそういうイメージだった
んですけど。それで間違いないですか?
勝木:そうですね。白石さんも感じられたと思うんですけど、それでものすごく自分がうまく
なっていく、それを感じますよね、実際。はっきりと感じましたよね。
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白石:もう酔ってましたね。自分の発音に。
勝木:酔ってるでしょう!?今のスクール生の人も見てると、皆自分の発音に酔ってるんで
すよね。嬉しそうに、自分はもうネイティブにほとんど近い発音になってると思って皆
やっているわけです。
白石:本当に気持ちいいですよ。
勝木:それぐらい差が出ますよね。
白石:そういった場合、必ず外国に行くと「英語うまいね、どこで勉強してきたの?」と絶対聞
かれるんでそれが嬉しくて。それぐらになるには、口の動かし方を勝木流にマスターし
ていただければいいということなので。これは僕の経験なんですけど、いたって難しく
ないです。
勝木:簡単なんですけど、やらなかったら全然できないということですよね。
白石:やらなかったらというか、やり方も分からないので、知らなかったらできないですよね。
ありがとうございます。他に発音に重要なことってどういうことですか?
勝木:発音はこの 32 個だけ覚えれば完璧なんですけれども、ただ、もっと発音が分かるよう
になるためには、発音の言葉同士の繋がり、これを私は“linking(リンキング)”と呼ん
でいるんですけど、つながりをやっていかなくてはならない。具体的な例をご説明した
いと思うんですけど、例えば、家に帰りたいという時には“I want to go home.”ですよ
ね。シンプルですね。それを続けて言う場合には“I wanna go home.”と。(want to
が)“wanna”.
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白石:“I wanna go home.”
勝木:そうそう、だから、
「ワナ」というかんじに聞こえるわけですよね。罠に陥るとかいう「ワ
ナ」に聞こえるんですね。その、“I wanna go home.”こういうのをリンキングというん
ですけど。
他の例でいくと、もう帰らなきゃと、夜遅くなって 1 時になりましたと。もう夜遅いか
ら帰らなきゃという場合は“I’ve got to go.”と言うんですね英語では。それをもっと早
く言うと、”I’ve gotta go.”こういうふうに言うと。
こういう、言葉と言葉のつながり、これを私は”linking”と呼んでいるんですけど、リン
キングのパターンを全部覚えてしまえば、つながった言葉でも耳にすっと入ってくる
ということですね。
白石:ちょっと似たような表現ですけど、最初の“I wanna go home.”というのは「家に帰り
たい」ということですよね。”I’ve gotta go.”はもう時間だから行かなきゃというイメ
ージですね。こうやってリンキングがいっぱいあると。これはどれぐらいの数があるん
ですか?
勝木:少ないですよ。27 個です。
白石:発音は 32 個でリンキングは 27 個。
勝木:はい、それだけです。だから 1 日 1 個覚えれば、27 日で終わるわけですね。1 日 10 個覚
えれば、だいたい 3 日で終わっちゃうわけですよ。
白石:ほんとですね。それぐらいシンプルですね。
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勝木:簡単ですよね。
白石:しかもこれは、ほんとによく使うやつばかりなので、覚えておくと言われた時にすぐ聞
き取れるし、使うと正直かっこいいですよね。”I’ve gotta go.”とか超かっこいい。
勝木:もうできてますけどね。
白石:無茶苦茶使ってます、無意味に。帰る時間でもないのに”I’ve gotta go.”とか言ってま
すからね。それぐらい、このリンキングした単語はかっこいいので、皆さんも楽しみに
これをマスターしてほしいですね。
それでは先生、すごく濃い内容になったんですけど、こちらで動画 1 が終わりになるの
ですが、もう 1 回まとめを一緒にやっていきたいと思います。
10 年以上皆さんは英語を学んできました。勉強してきたんですけれども、なぜか話せ
るようにならない。その理由は大きく 2 つあるんですけど、その最初の理由をご説明さ
せていただきました。そちらをまとめていきたいんですが、まず、英語ができないとこ
れからどうなっていくのかということと、英語ができたらどれだけ世界が広がるかと
いう話を最初にさせていただきました。
勝木:年収が全然変わるという話もしましたし。
白石:年収も変わるし、友達も交友関係も増えるし、いろんないいことが待ってますよね。
勝木:人生が全然変わってくるということですよね。
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白石:楽しいですよね。
そのあとは、日本語と英語は構造上の違いがあると、そちらを説明して、何が大事なん
だよと説明したのですが、まず日本語は「表意文字」ということですよね。
勝木:「表意文字」ということは意味を表す文字なので、特に漢字ですね、意味を持っているか
ら書き取りが大事になってくるということですよね。ただ、その書き取りをそのまま英
語に適応するとよくないということですね。なぜかというと、英語の場合は、「表意文
字」ではなくて「表音文字」、音が大事だということです。音をきちっと身につけないと
英語は話せるようになりませんということです。
白石:喉の震えない子音というやつですね。子音をちゃんと見つけることによって、英語がち
ゃんと発音できるようになるということですね。
勝木:そうですね。子音で終わる単語が多いということですね。日本語の場合はすべて母音で
終わりますよね、
「あ・い・う・え・お」。
「ん」は違いますけど。ほとんどの単語が母音
で終わります。英語の場合は子音で終わる単語が多いので、そういう子音の単語をきち
っと身に付ける。要するに、聞き取れるように準備をしておかないと発音はうまくなら
ないということですよね。
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白石:たしかに、本当にその通りですね。それをもとに正確な発音ができるようになったら、
どんな速い速度でしゃべられても普通に聞き取れるようになるし、それに対して答え
たら、自分の発音がちゃんとなっているので相手にも通じると。それでコミュニケーシ
ョンが成り立つわけなので、すべてのもとは発音だと。
勝木:そういうことですね。発音が完璧にできると、自分が正しく発音しているものは必ず聞
き取れます。聞き取ってやると、今度は理解ができると。相手に、自分の正しい発音で説
明すると相手も確実に理解してくれる。ということは、最終的にコミュニケーションが
成り立つということですね。
白石:ただ皆さんの責任ではないと、説明しましたよね。それを今までの義務教育で、日本人
の発音できない先生から教わると、そりゃあ発音できるようにならないと。
勝木:もともと発音できない先生から学ぶと、発音できるはずがないですよね。僕の友人で、
ある高校の空手部の顧問をやっているんですけど、その先生は空手ができないんです
よ。空手をやったことがないんですよ。でも、よく昔のドラマとかで空手を見ていて、そ
れを真似してやっているんですけど、生徒さんは空手がうまくならない。だから、ちゃ
んと発音ができる先生から学ばなければならないということですよね。
白石:なるほど、じゃあ発音ができるんだったら、外国人のネイティブの先生から教わればい
いじゃんということも説明したんですけど、それだとなかなかできないということも
説明しましたよね。
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勝木:もともと発音ができる外国の先生だったら、発音の教え方が分からないということで
すね。日本人が外国の人に日本語を教える時に発音の仕方を教えられないのと同じよ
うに、外国の人が発音を教えるというのは、これはかなり難しいということですね。
白石:できないところからちゃんと身につけて、その教え方も分かっている勝木先生から学
ぶのが一番ということになると思うんですけど、そちらを今回説明させていただきま
した。
では、次の動画 2 では、なんで皆さんが英語を長い間勉強したのにできないのかという
2 番目の理由をご説明いたします。こちらもかなりショッキングな内容になっていま
すので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
では、長い動画になりましたけど、非常に気づきがある動画が撮れたと思います。皆さ
んにまた次回お会いできるのを楽しみにしています。今回はご視聴頂きありがとうご
ざいました。
勝木:ありがとうございました。
(おわり)
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