1.巻頭言 1 巻頭言 滋賀大学 社会連携研究センター センター長 神部 純一 滋賀大学は、教育と研究の成果及び大学が有する知的資源を還元することにより、「開かれた大学」 として、地域社会の発展に寄与することを目指してきました。 その拠点が「社会連携研究センター」です。本センターは、これまで地域貢献・社会貢献の役割を担 ってきた「生涯学習教育研究センター」、「産業共同研究センター」、そして「地域連携センター」の 3センターが統合して、平成 24 年 4 月に設置され、今年で 5 年目を迎えました。現在、自治体や経済 団体等とのネットワークを構築しつつ、地域や企業等の人材育成活動、事業の創出、コンサルティング 活動を行っています。 平成 17 年の中央教育審議会答申「我が国の高等教育の将来像」は、大学の社会貢献機能について「大学は 教育と研究を本来的な使命としているが、同時に、大学に期待される役割も変化しつつあり、現在において は、大学の社会貢献(地域社会・経済社会・国際社会等、広い意味での社会全体の発展への寄与)の重要性 が強調されるようになってきている」とし、こうした社会貢献の役割を大学の「第三の使命」としてとらえ ていくべきだとしました。その後、この答申がきっかけとなり、大学の社会貢献のあり方の検討が促進され、 現在大学には、大学の知的資源を活かした地域社会の拠点としての役割が期待され、また地方創生の推進の 中で、地域社会や地域の産業や雇用に貢献する大学づくりが進められているのです。 こうした中で、社会連携研究センターでも、大学の資源を活かした「人材育成」を重要な機能として 位置づけ、社会人を対象とした「淡海生涯カレッジ」や「環境学習支援士養成プログラム」、自治体、 NPO職員等を対象とした「地域活性化プランナー学び直し塾」、次世代経営者層等の事業創造力、実 践力の向上を図ることを目的とした「ビジネスイノベーションスクール」等、多様な人材の育成に尽力 してきました。また、本学を中心に、県、工業技術センター、各商工会議所、伝統工芸産業界との連携 により、地場の伝統工芸の融合や、伝統工芸と電子技術の融合によって新コンセプト商品を企画立案し、 新事業の創出も図っています。 社会連携研究センターは、これからも大学と地域社会とをつなぐ窓口としての役割を果たしつつ、社 会に貢献する大学づくりを積極的に推進していきます。 2
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