定例記者会見の概要

定例記者会見の概要
1.日
時
平成28年6月9日(木)10時30分~11時40分
2.場
所
本庁舎3階
3.出席者
第一会議室
<報道機関>
①朝日新聞社南相馬支局
②福島民友新聞社相双支社
③福島民報社南相馬支社
④河北新報社相馬支局
⑤毎日新聞社南相馬通信部
⑥読売新聞社南相馬通信部
⑦みなみそうまチャンネル
⑧南相馬ひばりエフエム
⑨共同通信社
計
9
社
< 市側 >
①市長
②副市長
⑤総務部長
⑧健康福祉部長
⑪総合病院事務部長
⑭教育委員会事務局長
計
(南相馬記者クラブ会員)
(南相馬記者クラブ会員)
(南相馬記者クラブ会員)
(南相馬記者クラブ会員)
(南相馬記者クラブ会員)
(南相馬記者クラブ会員)
③教育長
④直轄理事
⑥復興企画部長
⑦市民生活部長
⑨経済部長
⑩建設部長
⑫小高区役所長
⑬鹿島区役所長
⑮復興企画部理事
15人
(司会進行)秘書課長
(会議記録)秘書課広報係
-1-
【市長会見】
市政報告について
6 月の定例記者会見では、5 月以降の変化並びに 6 月定例議会に提案する内容
について報告します。
初めに 7 月 12 日の避難指示区域の解除の合意についてですが、5 月 6 日に環
境省から屋外残置物撤去の報告がありました。それに伴い、市として平成 27 年
度分の除染の完了確認と、屋外残置物の処理の確認を行ったことを受けて、国
と解除に向けて協議を進める中で、5 月 13 日、国から議会全員協議会に 7 月 1
日に解除したいと提示されました。同じことを避難指示区域内の区長会、そし
て 5 月 15 日から 22 日まで市民説明会の中でも説明し、市民の意見を受けてま
いりました。結果として 7 月 12 日に解除することとし、5 月 31 日に正式に原子
力対策本部のもとで決定をいただきましたので、7 月 12 日の午前 0 時をもって
避難指示区域を解除することになりました。
これについては、長年にわたって避難生活を強いられている市民の皆さんに
すれば、ようやくここまで来たかと思う人がいる反面、まだまだ線量が高い、
又は除染が不十分だという声もありましたけれども、そういった声を受けて、7
月 1 日の同意は見送り、交渉の結果として 7 月 12 日ということで合意をしまし
た。発表後、市民から大きな反対の声は市役所に届いておりません。これも平
成 25 年から、市民と 100 回以上にわたり市民説明会を行ってきた中で、病院の
再開の問題であるとかインフラ整備の問題等を議論して、我々が出来る範囲の
ことを対処してきた結果ということだと思っています。
加えて、以前の記者会見時に申し上げましたが、解除後も国が責任を持って
避難指示区域を含めた復興支援をする文書の取り交わしも行う予定であり、
国・県・市で合意に向けて取り組んでいますので、解除前までに文書としてし
っかりと確認した上で、発表していきたいと思っています。
6 月 2 日には東京電力に対して、また 6 月 7 日には原子力対策本部長の高木陽
介経済産業副大臣に対して、20 キロ圏内の全損扱いの要望書並びに 20 キロ圏外
の避難状況に応じた損害賠償についての要望書を提出しました。
その際に、同日付で法務大臣に対して、法務局のサービスセンターも市内に
開設して欲しいと申し上げたところ、既に報道にはなっていますが、早ければ
平成 29 年から開設に向けて予算措置をしていきたいという回答をいただきまし
た。市民にとっては利便性が向上するでしょうから、期待が大きいのではない
かと思っています。
また 4 月 20 日にロボットテストフィールド並びに産学官共同利用施設につい
て、南相馬市に設置が決定となりました。決定に伴って平成 29 年度までに設置
完了する中で、子供達や学生達に対しても夢を与えていかなければならない、
また求心力を持たせていかなければいけないということもありまして、経済産
業省そして県、南相馬市、浪江町が主催・共催でロボットテストフィールドに
関わるシンポジウムを 6 月 12 日に開催致します。様々なロボットの展示から国
の皆さんも含めた発表等、専門家によるシンポジウムを開催する予定です。テ
クノアカデミー浜を会場に行いますので記者の皆さんの取材もよろしくお願い
-2-
します。
6 月 7~8 日に全国市長会がありまして、先程申し上げた要望書の提出、また
各省庁に対して解除後の支援の在り方について要望して参りましたけれども、
その中でも今回予算措置をしています小高区の小中学校の再開について、とり
わけ小学校については、校庭を芝生化する予算をあげています。これについて
は国からも積極的に支援をする約束を頂いています。市内の小学校では初めて
の芝生化となるわけですから、子供達が屋外で元気よく動き回れる姿を報道で
取り上げて頂ければありがたいと思います。
また、ロボット関係についてですが、できるだけ多くの企業の皆さんが参画
できるような体制づくりについて、経産省も支援をするという言葉も頂いてい
ますので、様々な企業に対しても、今後市だけでなく国を挙げて様々なロボッ
ト開発と利用について支援していただけるものと期待しております。文科省に
対しては、子供達が英語をしっかりと話せるような環境を支援していただけな
いかと申し上げてきました。文科省としてもしっかりと支援していくという言
葉を頂いています。
また、5 月 20 日に鹿島地区南右田地区での大規模太陽光発電所の起工式があ
りました。
先日、全国植樹祭が長野県で開催されましたけれども、6 月 5 日の全国植樹祭
の中で、皇居で育てたどんぐりの苗を富山県で育て、南相馬市に植樹をする企
画が発表となりました。期待の大きい植樹祭になると思います。
植樹祭に向けては今後、市民生活部で 10 月に市民植樹祭を開催していきます
し、全国植樹祭まで引き続きの事業として、県と力を合わせて進めていく予定
です。後ほど、パークゴルフ場の話題であるとか、全国報徳サミットの準備の
話題であるとか担当の部長から様々な報告をしてもらいますが、今回、6月議
会の議案として 29 件提出します。これも詳細については、担当の部長から報告
させます。絶対に必要な予算については付けるという思いから予算措置したも
のであります。
今年度、南相馬市で地酒を作ります。今年、農家の皆さんに酒米を作付けし
てもらい、それを醸造会社に頼んで南相馬市産の米を使ったお酒を作っていく
企画を進めていきます。今年の秋に収穫した米を使って醸造に入る予定ですか
ら、南相馬市の新たなブランドづくりに向けて動き出したところです。
下太田工業団地の売却について、株式会社井部製作所(千葉県山武市にある
機械金属加工の会社)に工業用地 10,816 ㎡を売却しました。仮契約を結んで議
会に上程いたします。議会で承認されれば正式契約となりますので、改めて報
告申し上げます。
イノベーションコースト構想のロボットテストフィールドについて言えば、7
月 1 日から商工労政課の中に、ロボット産業推進室を新たに設置して、国・県・
市が一体的にロボットテストフィールド並びに産学官共同利用施設の拡充と充
実に向けて進める考えです。
-3-
【各部からの報告】
○総務部
・第2回南相馬市議会定例会市長提出議案について説明
○経済部
・ロボットテストフィールドシンポジウム
「福島県浜通りからはじまるロボット革命」について説明
○復興企画部
・再生可能エネルギー体験教室開催について説明
○市民生活部
・第22回全国報徳サミット南相馬市大会開催について説明
・南相馬市パークゴルフ場の開所式典等の開催について説明
【質疑応答】
質問1:
誘致企業の井部製作所さんは具体的にどんな製品を作っていますか。購入さ
れる土地が雫と下太田二つに分かれていますが、これは飛び地ですか。
回答1:経済部長
井部製作所は本社が東京都目黒区、工場が千葉県山武市にあります。事業内
容については機械部品の製造で、医療機器部品・エネルギー関連部品・運輸関
係部品・その他精密部品といった部品作りを行っています。
現在の従業員数は 37 人程度の事業所です。補足して申し上げれば、南相馬市
での事業発足に関して、操業開始時は 11 人程度を予定しています。内 6 人は地
元雇用となる新規雇用を予定しています。
また、二つの大字が記載されていますが、底地約 1ha の中に字界があるため、
議案には 2 つの字名を掲載していますが、1 つの画地となっています。
質問2:
下太田工業団地の区画はほとんど売れていますか。それともまだ区画が残っ
ていますか。
回答2:経済部長
現在調整中の区画も含めれば、ほぼ売却済みとなっています。また現在、土
留めして拡幅している部分があります。今後、どのような区画にするかは、今
のところ調整中ですが、約 3ha ほど土地を拡幅していきたいと予定しています。
質問3:
南相馬市産米で作る日本酒について、どの程度の量を作るとか、酒の名前(銘
-4-
柄)や醸造所が決まっていれば教えてください。
回答3:経済部長
平成 28 年度については、作付けが約 1,700ha でした。作付け目標が 1,800ha
でしたので、集計が完了すれば、ほぼ近い数字に近づくと思います。ただ稲作
としては厳しい現状です。そんな中で、県内の酒造りは、連続して全国で金賞
を受賞していますので、市としても南相馬市産米で酒造りをできないかと計画
したところですが、詳細については、現在調整している段階です。今後も継続
する事業の第1歩として取り組んでいきます。「夢の香」という品種を50a 作
付けしまして、仕上がりは 4 合瓶、1,500 本程度の出来上がりを目指します。来
年の 3 月完成を予定しています。
質問4:
酒造りの関係ですが、地元の酒蔵がなくなってから何年ぶりの酒造りとなり
ますか。
回答4:市長
地元の酒蔵がなくなってから 30 年以上経っているのではないでしょうか
質問5:
避難指示解除の関係で、楢葉町が昨年 9 月に解除して帰還率が 10%ぐらい、ま
た浪江町、飯舘村は来年 3 月の避難指示解除を予定していますが、小高の避難
指示解除は周辺自治体も注目していると思われますが、市長として市民が帰還
する目標の割合はありますか
回答5:市長
現在、準備宿泊の登録件数が 1,950 件、おおよそ毎月 100 人程度増えていま
すから、解除という明確な状況を迎え、来年春には小高工業と小高商業が統合
され、また、小中学校が再開されることが予定として決まっています。私とし
ては 4,000 件到達が大きいハードルではないと思っています。
ただし、5,000~6,000 件といった震災前の半数まで帰還が進むには、残念な
がら時間がかかるだろうと思います。それは既に 20 キロ圏内の人達が、別な地
域にすでに宅地を求めていますから、そういう人たちのことを考えると新たな
人をいかに呼び込むかが要因になってくると思います。地元の企業からは住む
ところを確保してくれと求められて、外部からの人が居住する環境が、解除に
よって増えてくるので、一気に 1,000 人というのは厳しいですが、小高区内、
また 20 キロ圏内の居住人数が 4,000 人に届くのには、そんなに時間がかからな
いのではないかと思っています。
質問6:
-5-
先日 、JR 原町-小高間の再開通の市長のコメントで、常磐線の利用促進に向
けて住民に周知していきたいと発言されたと思いますが、小高方面でイベント
であるとか JR 東日本と企画して、何か人を呼び込むような仕組みや仕掛けを考
えていますか
回答6:市長
イベント等については JR 東日本と市が一緒になって企画していきたい。ただ
JR 東日本の職員が小高区にも入っていますので、市としても鉄道を利用した通
勤をお願いしたいと思っています。JR 東日本としても、東町の災害公営住宅を
あそこに設けたのも、JR 東日本との協議の中で、駅の近くに整備してほしいと
いう要望があったからです。利用者にとっても便利だし、そういう意味でも小
高駅から当面は原町以北ですが、そういう利用が確保されるという点で期待し
ています。子供達も確実に、来年 4 月からは、全て通学するとなれば 700~800
人の利用は見込めるのではないかと思いますので、我々も小高区でのイベント
があれば、電車を利用する往来を積極的に呼び掛けていきたいと思っています。
質問7:
議案にはありませんが、一部で報道されているサーフィン南相馬市長杯をや
るらしいのですが、まだ南相馬市に話がきていないということでしたがどうな
っていますか。
回答7:市長
協会での話題が先立って、情報が広まりましたが、その後、市役所に来て観
光交流課と協議・打ち合わせを行いましたので、市としてもしっかりと後援し
ていきます。
質問8:
サーフィン大会は「復活」という表現を用いて良いでしょうか
回答8:市長
おっしゃる通りです。
質問9:
サーフィン大会が復活することで、南相馬市は、波が良い場所だということ
で、県外からも人が来ていたと思いますが、復活することでサーフィンするお
客さんが来てくれるのではないでしょうか。
回答9:市長
既に、県外からのサーフィン客は来ています。真冬でも海に入っているよう
です。大会が開催されることで、観光客を呼び込めるのではないでしょうか。
関東方面とか、中通りとか山形方面とか。震災前は、山形方面からも来ている
-6-
人が多かったと思います。サーファーの方達が、大会の冠があることで南相馬
に集合するきっかけになるのではないでしょうか。
質問10:
観光客の増加に期待が持てるということでしょうか。
回答10:市長
風評を飛ばすという意味では効果が大きいと思います。南相馬市の海はサー
フィンができるようになっているよ。大会も含めてできるよという雰囲気が定
着すれば、風評を払拭する大きな要素になるんじゃないかと思います。
質問11:
サーフィン大会に関連してですが、正式には決定されていませんが東京五輪
のオリンピック誘致に関して検討段階だったと思うのですが、現段階でどのよ
うに考えていますか。
回答11:市長
海がある所だからということなんですが、先ほどの風評の話ではありません
が、福島というだけで来たがらない海外の人もいるというのが実情のようです。
大会の要請については、我々が要望したところで決定権は向こうにありますし、
背景にはそういった話があるようなので、事前に発表されているように、東京
近くの場所が有力だといわれています。
質問12:
避難指示解除の関連で、復興支援をするという文書を国と県と市で協定を交
わすということですが、他の自治体も同様に協定を交わしているものなのでし
ょうか。それとも南相馬市として独自にやるものですか。今後のスケジュール
も含めて教えてください
回答12:市長
市民説明会などで、賠償の問題もありましたが、復興にどのように関わって
いくのかということが意見として出ていましたし、市議会からも意見として言
っていたと思います。そういうことを踏まえて国に申し上げたところ、国が文
書の取り交わしが望ましいと、解除前までにやるという話を頂いたので現在詰
めの調整をしているということです。
質問13:
解除日までにということであれば、今月中か来月の解除日までに協定書がで
きるのでしょうか
回答13:市長
-7-
解除ぎりぎりまで調整を遅らせるつもりはないので、目標としては国が発表
した7月 1 日までには仕上げたいと思っています
質問14:
ロボットテストフィールドに関連して、産業推進室を新たに設けるという話
でしたが、職員が兼任で配置になるのか、あるいはその業務に専任する職員を
配置するのかどういう形を予定していますか。
回答14:市長
当初、7月 1 日に設置する場合には兼任になるわけですけれども、現在総務
と人事の配置について検討しています。できるだけ早く専任の職員も配置でき
るようお願いしているところです。
-8-