「県内中山間地域における農業集落等実態調査」業務委託仕様書 (学官連携による農山漁村実態調査事業) 1 委託業務名 県内中山間地域における農業集落等実態調査事業 2 委託期間 契約締結の日から平成29年3月15日までとする。 ただし、本業務を終了したときは、終了した日までを委託期間とする。 3 目的 中山間地域の農業・農村は、水源涵養、洪水防止、土砂崩壊防止等の多面的機能 を有しており、中山間地域のみならず、下流域の都市住民を含む多くの県民の生命・ 財産と豊かなくらしを守る役目を有している。 しかし、県内中山間地域では、平坦地に比べ生産性が低いことに加え、過疎化・ 高齢化が進展する中で、担い手の減少、耕作放棄の増加等により、農業や集落の維 持・存続が危惧される状況にある。 このため、多様な調査方法により、県内中山間地域における農業集落及び農業者 等の農業生産活動や生活経済等の実態に係るデータを収集するとともに、そのデー タを分析することにより県内中山間地域の課題を抽出し、持続可能な中山間地域農 業の確立に向けた支援施策につなげていくことを目的として実施するものである。 4 業務内容 委託業務内容は、次のとおりとする。調査に当たっては、県内大学等の研究教育 機関と連携して行うことが望ましい。 なお、業務の(2)及び(3)については、先行して分析を行い、平成28年11月を 目安に中間報告を行うこと。 ※具体的な調査方法及び調査内容については、プロポーザルによる企画提案を行う こと。 (1) 調査検討委員会の運営 県が推薦する有識者(県内大学教員等)等からなる調査検討委員会を運営し、 調査の手法、内容、調査結果の分析・検討・評価等を行う。 県から推薦する外部有識者は4名程度を想定しているが、必要に応じてこれに 加えることができる。 (2) 統計資料による中山間地域等集落の情報収集、分析 すでに公表されている統計資料を活用し、本県中山間地域集落等の集落構造や 農業生産の状況について、現況及び経年変化を分析する。 ① 使用する統計資料 農林業センサス、経済センサス、国勢調査、集落営農実態調査等 ② 分析する項目 農家数、農業従事者数・年齢構成、耕地面積、農業所得等 (3) 中山間地域等集落アンケート調査の実施、取りまとめ及び分析 市町村の協力のもと、中山間地域等の農業集落の代表者等へアンケート調査を 行うとともに、その結果を取りまとめて分析する。 ① 調査対象集落 県内中山間地域等直接支払事業の交付対象集落(被災地を除く)1,270 ヶ所 程度 ② 調査項目 集落の世帯別構造(家族構成、就業状況等)、集落維持の課題、将来予測等 ※ 上記(2)の統計資料では把握できない内容をアンケートで補完。 (4) サンプル集落調査の実施、取りまとめ及び分析 上記(2)及び(3)の分析結果及び県からの情報提供に基づき、県内の中山間地域 等集落を類型化し、その中からサンプルとなる農業集落を選抜し、市町村の協力 のもと、集落代表者や集落内農業者を対象とした聞き取り調査を行い、その結果 を取りまとめる。 ① 調査対象集落 上記(3)①調査対象集落のうち、サンプルとして 30 集落程度 ※ 対象とする集落については、上記(2)及び(3)の分析結果等を参考に、県と 協議して決定する。 ② 調査対象者数 1集落当たり 10 戸以上 ③ 調査項目 家族構成、就業状況、家計調査(収入、支出)等 (5) その他調査等 1の目的に資するため、上記(2)∼(4)以外に必要な調査等があれば、企画提案 する。 (6) 調査報告書の作成 上記(1)∼(5)の調査・分析結果を調査報告書として取りまとめ、印刷する。 印刷部数は、300部以上とする。 調査報告書に掲載する主な内容については、下記のとおり。 ① 県内中山間地域の農業集落及び農業者等の現状及び課題、必要な支援の方向 性等 ② 持続可能な中山間地域農業・農村の構築に資する事例の紹介 5 対象経費 委託契約の対象経費は、上記「2業務内容」に掲げる業務を行うために必要な人 件費、諸謝金、旅費、役務費、需用費、使用料、一般管理費等。 なお、備品類の購入経費は対象外とし、リース又はレンタルにより調達すること。 6 予算限度額 17,000,000円(消費税及び地方消費税を含む) なお、提案にあたっての目安(上限)となる額であり、契約額は別途設定する予 定価格の範囲内で決定することとなるため、上記の金額と必ずしも一致しない。 7 特記事項 (1) 秘密の保持等 受託者は、業務の処理上知り得た秘密を他人に漏らしてはならない。また、委 託者の承諾なしに、業務の処理過程において得られた記録等を他人に閲覧させ、 複写させ、又は譲渡してはならない。 (2) 個人情報の保護 受託者は、契約の履行に当たって、別添「個人情報取扱特記事項」を遵守する。 (3) 権利義務の譲渡等 受託者は、委託者の承諾なしに、契約により生ずる権利を第三者に譲渡し、又 は義務を第三者に引き受けさせてはならない。 (4) 再委託の禁止 受託者は、委託者の承諾なしに、業務の処理を第三者に委託し、又は請け負わ せてはならない。 (5) 損害のために必要を生じた経費の負担 業務の処理に関し発生した損害(第三者に及ぼした損害を含む。)のために必要 を生じた経費は、受託者が負担する。 (6) 本委託業務の経理の別について この業務に係る経費を明らかにするために、他の経理と明確に区分して、会計 帳簿及び証拠書類を整備するものとし、本委託業務が終了した日の属する会計年 度の終了後5年間、これを保存しておかなければならない。 (7) 精算条項について 本業務委託契約の締結に当たっては、精算条項を設け、実際に要した経費に基 づいて委託料の額の確定(精算)を行う。 8 その他 (1) 委託期間中及び期間の終了後において、委託者が必要と認める場合は、受託者 に対しこの業務に関し必要な報告を求め、又はその職員が受託者の事務所に立ち 入り、帳簿、書類、その他の物件を調査させることができる。 (2) 当仕様書に定めのない事項、又は当仕様書に定める業務の実施に当たって必要 な詳細事項及び疑義が生じた場合は、遅滞なく委託者及び受託者が協議し解決す る。 (別添) 個人情報取扱特記事項 (基本的事項) 第1 受託者は、個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又 は識別され得るものをいう。以下同じ。)の保護の重要性を認識し、事業を実施す るに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう、個人情報を適正に取 り扱わなければならない。 (秘密の保持) 第2 受託者は、事業に関して知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならない。 この契約が終了し、又は解除された後においても、同様とする。 (収集の制限) 第3 受託者は、事業を行うために個人情報を収集するときは、事業の目的を達成す るために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。 (適正管理) 第4 受託者は、事業に関して知ることのできた個人情報の漏えい、滅失及び毀損の 防止その他個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。 (作業場所の特定) 第5 受託者は、事業を処理するため個人情報を取り扱うときは、その作業を行う場所 を明確にし、あらかじめ甲の承諾を得なければならない。 (従事者の特定等) 第6 受託者は、この契約による個人情報を取り扱う事務に従事する者の範囲、責任区 分等を明確にし、特定された従事者以外の者が当該個人情報を取り扱うことがないよ うしなければならない。 (利用及び提供の制限) 第7 受託者は、甲の指示又は承諾がある場合を除き、事業に関して知ることのでき た個人情報を契約の目的以外の目的に利用し、又は第三者に提供してはならない。 (複写又は複製の禁止) 第8 受託者は、事業を処理するために委託者から引き渡された個人情報が記録され た資料等を、委託者の承諾なしに複写し、又は複製してはならない。 (再委託の禁止) 第9 受託者は、事業を行うための個人情報の処理は、自ら行うものとし、委託者が 承諾した場合を除き、第三者にその処理を委託してはならない。 受託者は、委託者の承諾により、第三者に個人情報を取り扱う事務を委託する場合 は、委託者が受託者に求める個人情報の保護に関する必要な措置と同様の措置を当該 第三者に講じさせなければならない。 (資料等の返還等) 第10 受託者は、事業を処理するために委託者から引き渡され、又は受託者自らが 収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料・電子媒体等は、業務完了後 直ちに委託者に返還し、又は引き渡すものとする。また、受託者が管理する機器等 に記録された電子情報については、適正に消去し、又は廃棄した旨の報告を書面で 提出するものとする。ただし、委託者が別に指示したときは、その指示に従うもの とする。 (従事者への周知) 第11 受託者は、事業に従事する者に対して、在職中及び退職後において、この業 務に関して知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならないこと、契約の目的 以外の目的に使用してはならないことその他個人情報の保護に関し必要な事項及び 熊本県個人情報保護条例(平成12年熊本県条例第66号)第44条又は第45条 の規定に該当した場合は罰則の適用があることを周知するものとする。 (指示・報告) 第12 委託者は、受託者が事業に関して取り扱う個人情報の適切な管理を確保する ため、受託者に対して必要な指示を行い、又は本特記事項の遵守状況等、必要な事 項の報告若しくは資料の提出を求めることができるものとする。 (実地調査) 第13 委託者は、必要があると認めるときは、受託者が事業の執行に当たり取り扱 っている個人情報の状況について随時実地に調査することができる。 (事故報告) 第14 受託者は、この契約に違反する事態が生じ、又は生ずるおそれのあることを 知ったときは、直ちに委託者に報告し、委託者の指示に従うものとする。 (契約解除及び損害賠償) 第15 委託者は、受託者が本特記事項の内容に反していると認めたときは、この契約 の解除及び損害賠償の請求をすることができるものとする。
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