平成 28 年 6 月議会 一般質問原稿 成川 どなた様もご苦労様です

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平成 28 年 6 月議会 一般質問原稿
成川
どなた様もご苦労様です。
それでは、発言通告に従いまして、一問一答方式により 3 項目の質問をさせて
いただきます。
先ずは、
「ひきこもり」施策について です。
内閣府が発表したデータによると全国にひきこもりが約 70 万人。潜在群とし
て約 155 万人が存在するとしています。
この「ひきこもり」、どこかの地域の話ではなく市内でも聴く話です。議員に
なって悩んでおられる方が市内に沢山おられるのを実感しております。
「ひきこもり」は「親の甘やかし」
「怠け」ではないかという意見が一般的に
強くありますが、精神障害、発達障害なども関連しているとも言われ、一概に
そうではありません。
本人は悩み、一方で親は、育て方が悪かったと自分を責める。そうした悪
循環を、親子でおこしてしまうのです。
家に引きこもる時間が長くなればなるほど抜け出すのに時間がかかると言わ
れていることから、初期の対応の遅れからひきこもりが長期化し、生活困窮に
陥ることになります。
そこで1点目、
(1)市内小中学校において現在、不登校になっている児童・生徒数と対応に
ついてどうか。教育部長に伺います。
2点目の質問です。
(2)本市では、この「ひきこもり」ですが、現状をどのように認識し、これ
までどのような支援をおこなってきたのか。市民生活部長に伺います。
3点目の質問です。
(3)昨年4月に生活困窮自立支援法も施行されたこともあり、全国では「ひ
きこもり」実態調査を行う自治体がでてきましたが、本市も実施しては
どうか。市民生活部長に伺います。
「ひきこもり」支援になにが必要か。色々考えました。
早期発見・相談のために「啓発活動をして欲しい」とか、対応するためには専
門知識が必要かなと「支援コーディネーターを配置してはどうか」とか、いろ
いろ考えましたが、それは次のステップかなと思いました。
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何故かと言うと今回、質問するに当たって「ひきこもり」はどこの部署に質
問すれば良いのか迷ったからです。
「不登校は教育委員会」「青少年育成なら生涯学習課」「就労支援なら商工観光
課」「生活支援なら福祉課」「精神保健なら健康増進課」といったように、一元
的に対応できる窓口が分かりません。私が分からないものを市民は分かるの
か?
本当に困っておられる方も市に支援を求めたくても、どこに相談したらいいの
かわからないといったような状況になっているのではと考えました。
そこで4点目。
(4)今後のひきこもり支援として、市の担当部署を明確にし、本市の課題と
して位置付けられないか。市長に伺います。
次の質問です。
今ほど、市の所管が分からないといった話をしました。
所管が無いといった事は、黒部市の課題、すなわち計画などには全く「ひきこ
もり」という言葉が出てこないという事です。
「総合振興計画」や「子ども・子育て支援事業計画」
「黒部市障がい者計画」な
どなど。
どこにも出てこない。出てこないから計画もないので予算書も見返しましたが、
予算があるわけではない。
そういった事で、5点目。
(5)ひきこもりが本市の課題の一つだという認識の下、計画を策定していた
だけないか。市長に伺います。
以上5点、ひきこもり施策について質問させていただきました。
続きまして2項目の「シティプロモーション施策について」伺います。
「県外で黒部市から来ました」というとあの黒部から?
「黒部ダム」行ったことあるよ。
「雪の大谷」凄いね。山奥から大変だったね。
と言われます。前職の時に東京のレジャー記者クラブの観光説明会で何回もプ
レゼンをさせていただきましたが、
「黒部」は知っていても、どんな所なのかま
で知らない人が多かったという印象です。
「黒部」と言えば、かなりの確率で知っています。地方自治体の中でも認知
度が高いと思われます。
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しかし、実際と想像とのイメージギャップが大きく。いつになったら「ダム」
と言われなくなるのか。そのイメージが払しょくするのか計画的に進める必要
があると感じたのです。
そこで、本市の魅力を PR する「シティプロモーション施策について」伺います。
先ず1点目。
(1)本市の対外的な認知度、魅力度、住んでみたいと思わせる居住意欲度な
どの総合的なまちのブランド力の現状についてどのように認識しているか。総
務企画部長に伺います。
2点目。
(2)平成 28 年度予算説明資料の中において、平成 23 年度から CI 戦略(す
なわち、企業の個性・特徴を明確に提示し、イメージの統一を図るための戦略)
と併せて本格的に実施しているとあります。昨年までの 5 年間でどのような事
を実施して、その成果はどうだったのか。総務企画部長に伺います。
4点目の質問です。
(4)
「大自然のシンフォニー文化交流のまち黒部」をどうイメージさせるのか。
今後、本市を正確に伝えるために、分かりやすく統一的なキャッチフレーズが
必要だと考えますが、どうか。 市長に伺います。
それでは最後の質問に移ります。
3項目め「食品ロス」施策について です。
先日、富山市で開かれた先進七カ国(G7)環境相会合で議題の一つになった
食品ロス問題。日本では年間 1700 万トンの食品廃棄物があり、そのうち 642
万トンが食品ロスと言われています。
日頃から資源回収やバイオマスの取り組みなど、環境問題に対する意識が高い
と思われる本市においても、不燃ごみより可燃ごみ。その中でも事業系ごみ。
先日の伊東議員の代表質問の答弁では一般廃棄物が 5 年連続微増であるとの答
弁でした。今後も引き続き交流人口増加とともに事業系の食品廃棄物の増加が
予想されるところであります。この機会に「もったいない」廃棄処分になる食
品にも目を向けていただけるように、もっともっと環境に優しいまちを目指し、
食品ロス問題について伺います。
先ずは1点目。
(1)黒部市においてゴミ。一般・事業系ごみの現状・推移はどうか。また、
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どのように考えているのか。市民生活部長に伺います。
事業系ごみには、お店で食べ残したものや売れ残った食品も含まれます。
本市は、宇奈月温泉やトロッコ電車などもあり県内自治体と比較しても観光
客も多く訪れる地でもあります。
先日開催された議会報告会の会場でも環境問題に取り組んではというご提
案もあったところであり、市民の間でも環境問題の関心が高まっていると
感じます。
今まで食品廃棄物、生ごみに関しては、どうやって処理するのかを中心
に対応を検討されてきており、現在全国的に問題になっている消費されず廃
棄されている賞味期限切れの商品や食べ残しについて、どうしようかといっ
た議論はされていないように感じました。
ゴミをどうするのかの議論も大事ですが、ゴミを出さない事も大事だと思
います。
そこで、全国的に見てどうなのか、調べてみましたら各地で行われてい
るのが分かりました。
先ずは食べ残しについてです。
富山市では、
「たべキリン運動」北九州市では「残しま宣言」運動、そし
て一番分かりやすいのが、松本市から始まって各地に広がりつつある「残
さず食べよう 30・10(さんまるいちまる)運動」です。
松本市の 30・10 運動を簡単に言うと、
飲食店等からの生ごみのうち、約 6 割がお客さんの食べ残した料理だそ
うで、
会食、宴会時での食べ残しを減らすために、
1 注文の際に適量を注文しましょう。
2 乾杯後 30 分間は席を立たず料理を楽しみましょう。
3 お開き前(万歳前)10 分間は自分の席に戻って、再度料理を楽しみまし
ょう。
という事だそうです。
また自宅での 30・10 運動は、
家庭から出る生ごみのうち、約 3 割がまだ食べられるのに廃棄されている事
と、食品ロスの約半分は一般家庭からのももという事で、
毎月 30 日は、冷蔵庫クリーンアップデー
毎月 10 日は、もったいないクッキングデー
と呼びかけているそうです。
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そういった事で、2 点目の質問です。
(2)食品ロス削減のための 30・10 運動などの啓発運動を進めてはどうか。市
民生活部長に伺います。
次に消費されず廃棄されている賞味期限切れの商品についてです。
全国各地で「フードバンク」という団体が活動をしています。
消費されず廃棄されそうになっている賞味期限切れ間近の商品を譲り受け
て、福祉団体や貧困家庭に配布しています。富山県においても「フードバンク
富山」という団体が活動を続けています。
しかしながら、ボランティアの活動に限界があり、譲り受けた商品の備蓄
倉庫や配送業務に苦労しておられます。
そんな中で、フードバンク山梨が食品業者等から提供を受けた食品を食べ
物の確保が困難な生活困窮者に効率的に配布するための仕組みづくりを市と協
働で行ったり、群馬県太田市では、地元 JA や農家との連携を強化して、今年、
市として事業化したという事例もあります。
そこで、3 点目。
(3)フードバンク事業運営、または、フードバンク事業支援を本市としても
検討してはどうか。市民生活部長に伺います。
それでは最後の質問です。
黒部市で「食品ロス」に関する計画を調べてみますと、1点だけ、
「食育推進計
画」の食育推進基本目標3「よい食環境をつくる」の中で
「もったいない」という意識を広め、食材を大切にする心を育み、フードロス
の削減を目指します。
とあります。しかし、具体的にどうしていくのかの事業メニューはありません
でした。
「食品ロス」の取り組みはどの角度から見るのかで違ってくるような気がしま
す。
「ごみ」の認識で市民生活部長に答弁を求めていましたが、
「食育」なのか「ゴ
ミ」なのか「福祉」なのか。
これも庁内横断的に考える必要があるのかなと考えます。
そういった事から4点目。
(4)
「食品ロス削減」の具体的な取組みを市の計画に盛り込んではどうか。市
長に伺います。
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「子ども達に指摘されないように美味しいものを最後まで美味しくいただく」
そして「もったいない」を忘れない社会の形成のために、
「食品ロス」の問題に対し、取り組んでいただきたく要望を致しまして私の質
問を終わります。