米国の株式市場 (2016年7月) (三井住友アセットマネジメント)

2016年7月13日
(No.2,506)
〈マーケットレポートNo.4,903〉
米国の株式市場(2016年7月)
ニューヨーク(NY)株式市場が史上最高値を更新
NY株式市場が史上最高値
■米国株式市場は、11日にS&P500種株価指数が
史上最高値を更新し、12日には同指数に加えNYダ
ウも史上最高値を更新しました。6月の米国雇用統
計が大きく改善し、米国経済の先行きに対する期待
が改めて高まりました。加えて、日本やアジアの株式市
場が落ち着いてきた上、英国でも新首相が決定し、
欧州での政治や経済の混乱が回避されるとの安心感
が広がったことなどが背景と考えられます。
今後は企業業績に注目
■株価が堅調に推移する中、NYダウの株価収益率
(PER)は12日に17.08倍となりました。2000年
から2015年までのPERの平均(15.9倍)よりや
や上振れており、今後は企業業績に注目が集まり
そうです。
(米ドル)
1,500
■米国経済は緩やかな景気拡大が続く見通しです。こう
した環境の中、産業構造の変化に注目が集まりそうで
す。過去も産業構造の変化が株式市場の長期上昇
を支えました。今後は、ロボット化、人口知能(AI)の
活用などといった新たな技術が産業構造の変革を促進
すると期待され、上昇局面を支えると考えられます。
(予)
NYダウ(右軸)
1,000
16,000
500
10,000
1株当たり利益
(左軸)
0
(倍) 00
30
02
04
06
25
08
10
12
割高
15
10
5
14
16
4,000
18 (年)
NYダウのPER
(17.08倍)
20
2000年-2015年
の平均PER 15.9倍
割安
00 02 04 06 08 10 12 14 16 18 (年)
(注)データの期間:1株当たり利益(NYダウベースの1株当たり純利益) は
2000年~2018年。2016年以降の利益はBloomberg L.P.の予想。
NYダウは2000年1月3日~2016年7月12日。NYダウのPERは2000
年1月~2016年7月。月末値。2016年7月は12日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
■2016年の1株当たり利益(NYダウベース)は前
(米ドル)
年比で▲1.6%と減益の見通しです。しかし、17年 100,000
は同+12.7%、18年は同+10.5%と2桁の増益
が期待されています。引き続き米国の内需が堅調 10,000
なこと、資源価格が下げ止まりつつあることなどから、
今後は企業収益の改善が見込まれます。
1,000
上昇局面が続く可能性
(米ドル)
22,000
NYダウ、利益と株価収益率(PER)
100
長期で見た「NYダウ」の推移(対数目盛)
上昇局面③
シェール革命⇒第4次
産業革命?
上昇局面①
石油、自動車、航
空宇宙。約31年で
株価は10倍
上昇局面②IT革命
1999年4月
約17年で株価は
10倍
1972年11月
1906年
1月
停滞① 大恐慌、
二度の世界大戦
2010年7月?
停滞③ITバブル崩
壊、リーマンショック
1982年11月
停滞②スタグ
フレーション
1942年
5月
10
1900
00 10 20 30 40 50 60 70 80 90 2000
00 10 20 (年)
(注)データ期間は1900年1月~2016年7月。月末値。2016年7月は12日。
グラフ上の年月は、終値ベースで、各大台にはじめて到達した年月と、それ
ぞれの大台を下回らなくなった最初の年月を表示。対数目盛は、騰落率が
等しい目盛になるように調整されたものです。長期の株価を見る場合などに
用いられます。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2016年7月11日 米国の雇用統計(2016年6月)雇用は増加の勢いを回復
2016年7月 7日 米国のISM景況感指数(2016年6月)景気の順調な拡大を示唆
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