(No.2,110)〈マーケットレポートNo.4,104〉 2015年3月27日 日本株式市場、足元の下落と今後の見通し 企業収益拡大に沿う底堅い展開へ 一時370円を超す下げ (円/米ドル) 130 日経平均株価と米ドル円相場 (円) 21,000 高値警戒から利益確定の売り ■27日の日経平均株価は、午前中は前日比プラ スの場面がみられたものの、午後の取引で急落 し、一時前日比370円を超す下げとなる場面もあ りました。引けにかけて下げを一部埋め、終値は 同185.49円安の19,285.63円でした。 ■23日に約15年ぶりの高値に回復した後、上値が 重い展開となり、この2日間は利益確定の売りが 優勢となりました。米ドル円レートが足元で円高 傾向にあることも株価の上値を抑えています。 欧米株式市場の軟調さも影響 米国の景気・企業業績下振れを懸念 ■米国の製造業関連の経済指標が足元で弱含ん でいることなどから、米国の景気下振れ懸念が やや強まっています。これまでの米ドル高により 米国の輸出企業の業績にも不安が広まっていま す。こうしたことから、NYダウは今月初めに過去 最高値を更新した後、足元まで軟調な展開です。 ■米国では、雇用が堅調に増加しており、消費の 先行きが懸念される状況にはないと考えられま す。米ドルは、主要国通貨に対して落ち着いた推 移を取り戻しつつあり、米国の景気に対する不 安は徐々に収束すると考えられます。 120 19,000 米ドル円レート(左軸) 110 17,000 100 15,000 日経平均株価(右軸) 90 14/1 14/4 14/7 14/10 15/1 13,000 15/4 (年/月) (注)データは2014年1月6日~2015年3月27日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 (円) (倍) 企業の利益と株価収益率 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 ▲ 200 1株当たり利益(左軸) 株価収益率(PER)(右軸) (予想) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 -10 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 (年) (注)データは2000年~2017年。2015年以降はBloomberg L.P.の予想。 2009年の株価収益率は、1株当たり利益がマイナスのため非表示。 1株当たり利益、株価収益率ともに日経平均株価ベース。 (出所) Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 企業収益の拡大に沿って株価は底堅い展開へ ■日本企業の収益力は、非金融企業の株主資本 利益率(ROE)が徐々に上向くなど、改善傾向に あります。また、昨年後半からの円安や原油安 による直接的な収益の押し上げ効果に加え、国 内外の景気回復を背景に、今年の企業収益は 過去最高を更新する見込みです。市場では、来 年以降もさらに増益が続くと期待されています。 ■地政学リスクや欧米企業の業績への不安など から市場は不安定な展開となることが想定され ます。ただし、景気と企業収益の拡大、主要国で の金融緩和、日本企業の収益力向上、それらを 評価する投資家の動向に変化は見られません。 市場が落ち着くにつれ、株価は企業収益の拡大 に沿った展開となることが期待されます。 2015年03月27日 金融緩和、円安が「地価」にも波及(日本) 2015年03月26日 世界の「投信マネー」 アジアへの資金流入続く ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘す るものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想で あり、今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完 全性を保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者お よび許諾者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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