鹿児島県工業技術センターH28.07.21研究発表会

KAGOSHIMA PREFECTURAL INSTITUTE OF INDUSTRIAL TECHNOLOGY
鹿児島県工業技術センター
平成28年度 研究成果発表会
と き : 平成28年7月21日(木) 13:00∼16:40
ところ : 鹿児島県工業技術センター 霧島本庁舎 (大会議室)
プ
■
ロ
グ
ラ
ム
受付
12:45∼
■
ポスターセッション
13:00∼13:30
■
開会
13:30∼13:35
■
口頭発表を含む全17テーマ
口頭発表
あいさつ
所長
新品種甘藷「コガネマサリ」を用いた焼酎製造
14:00∼14:20
新しい薩摩焼デザインの開発
14:20∼14:40
本醤油及び新規醤油調味料の開発
14:40∼15:00
心去り正角材及び心去り平角材の乾燥技術
ポスターセッション(休憩)
15:00∼15:30
■
口頭発表
口頭発表を含む全17テーマ
第2部
15:30∼15:55
高周波伝送関連評価技術と支援事例
15:55∼16:15
ステンレス鋼の温間ヘッディング技術
16:15∼16:35
動的3次元可視化技術を用いた押出し現象の可視化
■
孝善
第1部
13:35∼14:00
■
新村
閉会
16:35∼16:40
あいさつ
副所長
西元
研了
※ ポスターセッション時には,ポスター発表者がポスター会場に常駐します。発表内容に
興味を持たれた方は意見交換ができます。また,当センター所有の特許紹介も行います。
■口頭発表
第1部
発表時間
13:35
∼14:00
14:00
∼14:20
14:20
∼14:40
14:40
∼15:00
発
表
テ
ー
マ
と
概
要
■新品種甘藷「コガネマサリ」を用いた焼酎製造
「コガネマサリ」は,芋焼酎に最も用いられている「コガネセンガン」と
同等の,優れた焼酎原料として宮崎県で選抜された新品種です。
今回,コガネマサリを用いた焼酎製造試験を実施し,デンプン価,純
アルコール収得量などの醸造特性を評価するとともに,得られた焼酎の
成分分析や官能検査により酒質を評価しました。
■新しい薩摩焼デザインの開発
国の伝統的工芸品に指定されている薩摩焼は,消費の低迷や他
産地との競争,海外からの輸入品の増加により,厳しい事業環境
にあります。また,美術工芸品的な意味合いが強いので,現代の
生活文化では,一般消費者の購買意欲を刺激しづらい傾向があり
ます。そこで,多様な消費者ニーズを意識し,これまで培った伝
統工芸技術や他業種とのコラボレーションによる新しい薩摩焼を
企業と開発しました。
■本醤油及び新規醤油調味料の開発
現代の日本人は,濃い塩味を避け甘味を好むと言われており,
鹿児島の醤油が全国に受け入れられる可能性を秘めています。伝
統的発酵食品素材である「麹」の働きを活用し,発酵による甘さ
を醸し出した本醤油を開発しました。また,麹由来の酸味を付加
した醤油調味料も開発しました。本発表では,本醤油及び醤油調
味料の成分及び官能評価の結果について報告します。
■心去り正角材及び心去り平角材の乾燥技術
末口直径42cm以上のスギ原木丸太30本から,心去り平角材30本
と心去り正角材60本を採材して,人工乾燥前後,養生後及びモル
ダー加工後の製材品の寸法,重量,含水率,変形量,割れ等の測
定を行いました。本発表では,スギ大径材から採材した心去り構
造材の乾燥性について検討したので報告します。
発
表
者
宮崎県食品開発センター
山本
英樹
企画支援部
山田
淳人
食品・化学部
松永
一彦
地域資源部
日髙
富男
第2部
15:30
∼15:55
15:55
∼16:15
16:15
∼16:35
■高周波伝送関連評価技術と支援事例
近年,高速化した電子機器の信号周波数はギガヘルツ帯域とな
り,これを伝送する電子基板等の高周波へ対応した設計及び評価
技術が求められています。
本発表では神奈川県で行っている高周波伝送評価技術とその支
援事例について報告します。
■ステンレス鋼の温間ヘッディング技術
神奈川県産業技術センター
土屋
明久
生産技術部
ステンレス鋼は塑性加工が難しい材料であるため,棒材端部を
ヘッディング加工する金型は,他の材料に比べ金型寿命が短くな
ります。そこで,本研究では加工前に材料を加熱して金型への負
担を低減する方法を検討しました。加工したい部分のみを急速に
加熱することによって,加工荷重や加工品へ及ぼす影響を明らか
にしました。
松田
■動的3次元可視化技術を用いた押出し現象の可視化
生産技術部
アルミサッシ等の製造に利用される押出し加工では,ダイス孔
の出口近傍に形成されるデッドゾーン(材料滞留域)の高低差に
起因する材料流出速度の不均一さにより,成形品に曲がりが発生
します。そこで,本研究では独自の動的3次元可視化技術を用い
て,ダイス設計に有用なデッドゾーン形状の特定方法を明らかに
しました。
牟禮
豪彦
雄二
■ポスターセッション
(口頭発表を含む17テーマについて,パネル前で発表者が説明します。)
発表時間
13:00
∼13:30
15:00
∼15:30
発
表
テ
ー
マ
と
概
要
◆ハイブランド大島紬洋装品の開発
大島紬業界の洋装化への対応は,現況の反物そのものを用いてい
るため,素材の面ではスレに弱く,デザインでは地味で和のイメー
ジから抜けきれず功を奏していません。そこで,素材として洋装用
絹糸使用による大島紬の試作,加飾技術として地すり込み染色によ
る緯総絣大島紬の試作,特殊組織織として高機の2段ろくろへの改
造を行い,綾織大島紬の試作を行いました。
◆大島紬絣文様集Vol.06割込柄の発刊
大島紬の絣文様は,世界に類を見ない精緻で独特なもので,先人
から受け継がれた貴重な文化遺産です。当センターでは,これらの
絣文様を調査研究し体系化を行っており,これまで絣文様集として,
5冊を刊行しました。今回は先に刊行した割込柄に引き続き,17の
コンテンツ316柄を復元し,大島紬絣文様集Vol.06割込柄として発刊
しました。
◆奄美の古典織物技法による帯地の開発
全国の主な和装産地は着尺のみならず,帯・小物など関連の商品
展開を行っており,大島紬産地も和装全般につながる商品のバラエ
ティー拡大が求められています。そのため伝統技法の紋柄(織りで
模様を表す)と,大島紬の製造技術を組み合わせた特徴ある帯地開
発に取り組み,糸の組合せや綜絖配列を変化させ,薄地から厚手ま
での帯地用生地見本集を作成しました。
◆水熱処理とゼオライト触媒反応によるバイオ燃料製造
−廃糖蜜中のカリウム回収技術開発−
発
表
者
企画支援部奄美市駐在
徳永
嘉美
企画支援部奄美市駐在
徳永
嘉美
企画支援部奄美市駐在
平田
清和
食品・化学部
安藤
浩毅
廃糖蜜(サトウキビから粗糖を生産する際の副産物,三番蜜とも
言う)の新たな利用展開を図るため,廃糖蜜中に多く含まれるカリ
ウムを回収する技術を開発しました。カルシウム・カリウム塩であ
るシンゲナイト様物質として回収することで,特殊肥料などに利用
できる可能性があります。また,カリウム分離により,廃糖蜜の新
たな利用が展開できます。
◆水熱処理とゼオライト触媒反応によるバイオ燃料製造
−廃糖蜜からの燃料製造技術の開発−
食品・化学部
大谷
武人
廃糖蜜からカリウムを分離した糖液を原料としてベンゼン,トル
エン,キシレンなどの芳香族炭化水素を含む液体燃料製造技術の開
発を行いました。糖液を水熱処理し,得られた含酸素化合物を触媒
改質することで,ナフタレンを主成分とする芳香族炭化水素が得ら
れました。このことから,液体燃料油の原料として廃糖蜜を利用で
きる可能性が示唆されました。
◆静電気放電発生箇所可視化システムの低コスト化技術
の開発
電子関連企業等で深刻化している,静電気放電によるトラブルに
対応するため開発した「静電気放電発生箇所可視化システム」の普
及を図るため,システムを構成している計測器のダウングレードに
伴う検出誤差拡大を補完する技術(特許出願済み)や,アンテナ・
カメラ部の小型化,簡素化等を行ったので報告します。
生産技術部
上薗
剛
かごしま産業支援センター
尾前
宏
発
発表時間
13:00
∼13:30
15:00
∼15:30
表
テ
ー
マ
と
概
要
◆製材工程における画像処理の応用
発
表
者
生産技術部
丸太の製材工程における廃棄部位(チップ)の削減と,前処理
の径 級選 別( 太さ)の 作業 レス 化を目的と して,画像処理によ
る木 材断 面の 形状計測 シス テム を開発し, 製材工程に組み込み
ました。このシステムにより,①製材前の径級選別工程の削減,②
径級選別の資材置場面積の削減,③廃棄部位の総量の減少,④機械
の緊急停止,故障のリスク低減が図られました。
◆九州連携CAE研究会の活動
上薗
剛
生産技術部
九州・沖縄各県の公設試験研究機関のCAD/CAM/CAE技術担当者で研
究会を運営しています。
CAD/CAM/CAE技術は現在のものづくりを支える重要な技術であり,
企業の技術力向上を図るため,共通解析課題の検討,技術支援事例
の発表,企業見学等の活動を行っています。
◆太陽電池モジュールへの模擬降灰実験
ここ数年,太陽光発電が注目され,家庭用の普及だけでなくメガ
ソーラーも設置されています。本県では,特に桜島からの火山灰が
太陽電池モジュールに与える発電量の低下や信頼性が懸念されてい
ます。そこで,本研究では,降灰模擬実験により,表面加工の施さ
れていないモジュール用板ガラスを用いて,設置条件と火山灰付着
量の関係を調べましたので報告します。
◆ SPG マイクロバブルスパージャーによるバイオ医薬
品製造用の動物細胞培養装置の開発
南
晃
地域資源部
シラス研究開発室
吉村
幸雄
宮崎県工業技術センター
久木崎
雅人
ワクチンや抗体医薬等のバイオ医薬品は動物細胞を用いた製法へ
の転換が進められています。宮崎県工業技術センターは,シラス多孔質
ガラス(SPG)膜を用いるマイクロバブル生成技術を活用して,動物細
胞の増殖に必要な酸素を含むマイクロバブルを培養液に供給すること
により,動物細胞を高密度で培養する技術を日揮(株)と共同で開発し,
昨年度事業化しましたので報告します。
交 通 の ご 案 内
会 場 と 駐 車 場 の ご 案 内
お 問 い 合 わ せ 先
〒899-5105
TEL 0995-43-5111
鹿児島県霧島市隼人町小田1445-1
FAX 0995-64-2111
鹿児島県工業技術センター(霧島本庁舎)企画支援部
E-mail: [email protected]
* 参加お申し込みは,当センターのホームページ内の「お知らせ」より可能です。
http://www.kagoshima-it.go.jp/