6.職業倫理の重要性 (1) 職業倫理の重要性 プライベートバンカーは顧客である個人の懐の奥深く入り込んで長期間、場合によっては幾世代にも わたって顧客である家族の為に仕事を続けて行きます。顧客のあらゆる事情によく通じており、また、顧 客から厚い信頼を寄せられて成り立つ職業です。 また、プライベートバンカーはその役割を果たす上で、資産運用に止まらず、税金や不動産、信託など の幅広い分野をカバーしなければなりませんし、状況に応じ内外の専門家とネットワークを構築してそ の力を借りながら仕事を進めて行く場合があります。 さらにプライベートバンカーの顧客は個人が中心となることも職業倫理上、重要なポイントです。 これらから導き出されるところは、プライベートバンカーは顧客である個人やその家族の信頼に応え て、顧客の利益のために専門的能力をフルに発揮して最大限の努力をしなければならないということで す。またプライベートバンカーは、その分野の専門的知識・情報量で顧客に対し圧倒的な優位にあるわけ ですから、その優位性に乗じて自己の利益を図るというようなことは決して許されません。 プライベートバンカーには強い自己抑制が求められるとともに、単なる契約上の義務を超えて顧客の ために自発的に最善を尽すことが求められています。これがプライベートバンカーのあるべき姿であり、 ひとたびこれに背くようなことがあれば業としては成り立たなくなってしまいます。 (2) PB 資格保有者として相応しくない行為に対する措置 PB として相応しくない行為としては、 ① PB 業務に関連する法令に違反し、あるいは刑罰に処せられ又は行政処分を受けたとき、 ② 当協会が定める「PB 職業行為基準」に違反したとき、 ③ 当協会又は PB 資格保有者としての信用と名誉を傷つける行為をしたとき、 ④ その他懲戒に処する事由があるとき、などが挙げられます。 懲戒の方法は、①口頭又は文書による注意、②当協会から与えられている権利ないし優遇措置の停 止、③PB 資格登録の抹消、により行われますが、③の資格登録の抹消は協会のホームページ上で氏 名、理由等が公示されます。 1
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