校長室より - 山形県立新庄養護学校

新養校長室より
高等部普通科就労コースの設置
H28.7.13.WED.
平成29年4月に本校の高等部は変わります。従来の教育課程の高等部は「普通科総合コ
ース」となります。そして、一般就労(障害者雇用促進法による、いわゆる障がい者雇用枠
を活用した就労のことです。)をめざす教育課程の高等部が「普通科就労コース」としてスタ
ートします。これは、山形県特別支援学校再編・整備計画によるもので、最上地域にも高等
養護学校と同等の、一般就労をめざす学校を、今ある高等部にコースとして設置するという
ものです。今回は、特に就労コースの教育課程の特色をお話したいと思います。
我々は、一般就労をめざすということから、学校の設備、地域の特色を検討し、日常的に
事業所で実習を行うデュアルシステム(デュアル実習)に取り組むこととしました。「デュア
ル」とは「ふたつの、二重の」という意味です。すなわち、学校でのキャリア教育と事業所
での実習を並行して取り組む教育課程を言います。学校、そして学校とパートナーシップを
取る事業所が、生徒の社会的自立に向けて取り組むシステムと言えます。
Web Page に掲載してある、就労コースリーフレットの時間割をご覧ください。学校設定
教科ということで「職業基礎」と「職業実習」を新設しました。職業基礎とは、職業人とし
ての働く生活の基礎を学び、職業分野と情報分野があります。職業実習が、デュアル実習の
取り組みです。時間割の脇にあるイラストをご覧ください。デュアル実習に協力してくれる
事業所に、教師が事前に作業内容を確認に行きます。そして、それを授業の教材に変えます。
つまり、生徒個々に目標や作業内容を定め、そのために必要な支援を考えます。当日は、教
師が生徒をスクールバス等で事業所に引率し、事業所を教室として学習を行います。これが、
火~木曜日の1~4校時に行われます。昼になったら、給食をとるために学校に戻り、5校
時は振り返りの授業となります。毎日同じ事業所に行くというより、曜日によって替えてい
く予定です。
ちなみに、作業分野としては、農業、清掃、福祉、サービス業をメインにすることを考え
ています。地域の理解ある事業所で学び、卒業したら地域の事業所で働く、というのが就労
コースの基本コンセプトです。ですから、リーフレットに記載されいるとおり、「新庄・最
上と共に歩む」であり、「新庄・最上地域密着型の授業体制」となるのです。
さて、7月15日(金)は入学者選考説明会です。就労コースを希望する中学3年生の保
護者や担任の先生方がいらっしゃいます。私は校長あいさつの中で是非、伝えたいことがあ
ります。それは、就労コースには「高等部を卒業したら会社などで働きたい!」と強く思っ
ている生徒さんに来てほしいということです。この気持ちが一番大事だと思います。