技を伝える 29 消火器で火を消してみよう! ! 習の目標 40 火の怖さと消火器の使用方法を学びます。 小学校高学年、 中学生以上 実技 屋外 指導ポイント ☞ 自主防災組織の関わり方 ❶実際の火を消すための有効な方法を具体的に指導しましょう。(風上から、火ではなく燃えているものに向かって、 ほうきで掃くように。) ❷実際の火事を発見した場合は、すぐに大人に知らせるように指導しましょう。 消火器の取扱い方法を説明したあとで、実際の消火器を使って、本物の火を消火する体験をします。 学 ☞ 40分 時間軸 実施内容 消火器の取扱い説明の補助や安全管理をお願いします。 ☞ 準備するもの(目安) 準備品 数 備考 □映像「消火器の使い方」 1 映像 29 対象人数★ 5 〜40 人 □資料「消火器の使い方」 人数分 資料 29-1(配付用) 1 事前準備 □粉末消火器 必要数 消防署と相談して用意 □オイルパン 必要数 消防署と相談して用意 □灯油 必要量 □点火棒・ライター 1 □消火器カットモデル 1 消防署と相談して用意 □パソコン 1 必要に応じて準備 □プロジェクター 1 必要に応じて準備 □スクリーン 1 必要に応じて準備 □スピーカー 1 必要に応じて準備 ❶ 消防署に必ず協力を依頼して実施してください。 ❷オイルパンに水を半分くらい入れ、灯油を表面全体に覆う程度入れます。 ❸消火器カットモデル(消火器のなかのしくみがわかるようになっている教育用の もの)、オイルパンなどは消防署に相談してください。 オイルパンなどの資機材を準備 2 導入(消火器の説明)(5分) ➡資料 29-1 ❶ 消火器カットモデルなどを使用して、消火器の構造や消火方法(消火器を火元ま で運ぶ→ピンを抜いてホースを火に向ける→レバーを握って放射する)を説明し ます。 ❷消火器での消火は、火災の初期の段階(天井に火が燃え移るまで)に使用できる こと、子どもでは消火作業は行わず、すぐに避難し大人に知らせることなどを教 えます。 ❸実施にあたって、消火器が準備できる本数によりますが、準備できた消火器の数 だけ訓練を実施します。全員が体験出来ない場合は、体験する者の人選を行いま す。 ☞ 家庭への持ち帰り ☞ このメニューに関する+αの知識 この体験で学習したこと(感じたこと、消火器の使用方法)を家に帰って保護者の方に説明するよう指導してください。 また、資料「消火器の使い方」を私てもよいでしょう。 消火器の使い方を指導 3 消火体験 (30分) ❶ 点火棒で着火します。なお、消火するオイルパンの準備、点火などは消防職員に 実施してもらいます。 ❷点火後、参加者は風上から消火器を持ってオイルパン付近まで移動し、消火器の ピンを抜き、ホースを向け、レバーを握って消火します。 ❸順次繰り返します。 ❹消火体験を実施した参加者に、その都度感想を話してもらってもいいでしょう。 また、タイムを計測し、比べることで見学者も盛り上がります。見学者が実施の 合間などで手持ち無沙汰になりがちなので、指導者から補足説明(消火器の仕組 みをカットモデルで見せるなど)したり、消防職員からプラスアルファの知識に ついて説明してもらってもよいでしょう。 4 まとめ (5 分) ❶ 消防署の方から講評を頂きます。 ❷消火器の使い方をお家の人にも教えてあげるよう伝えてください。火災の通報は 「119 番」であることも合わせて教えましょう。 実際に消火器を使って消してみる ☞ ☞ ❶初期消火に成功したら、消火器を逆さまにすると消火薬剤が出なくなります。 ❷粉末消火器には様々な大きさのものがあります。 ❸実際の火事のときは、消火器で初期消火する場合は、炎が天井に達した時点で消火活動を中止して、安全な場所に 避難しましょう。 ❹レバーを離すと放出が止まるタイプのものは、火が消えた後そのまま元の場所に戻さずに必ず詰め替えを行いましょ う。また、有効期限を過ぎた消火器や底が錆びた消火器を使用した事故が発生しています。消火器使用の際には、 底を必ず確認してください。 ❹消火器そのものを直接火元に投げても消えません。 ひと工夫 ❶避難訓練の後に実施すると、より理解が深まります。 ❷学校開放デーなどで保護者の方に訓練に参加してもらってもよいでしょう。 ❸「導入(消火器説明)」の際、屋内でパソコン、プロジェクターを使用できる場合は、映像 29 を使って説明しても よいでしょう。 注意事項 ❶実際の火を使いますので、安全管理には十分注意が必要です。 ❷実際に粉末消火器を使用した訓練を実施する際には、粉末が周囲に飛散します。住宅に密接している場合などは事 前に訓練実施の説明を行うなどの配慮が必要です。 ❷粉末消火器ではなく、水消火器を使ってもかまいません。その際は、火を使わずに行います。 「BOKOMIスクールガイド 防災教育支援ガイドブック」(神戸市、財団法人神戸市防災安全公社、NPO法人プラス・アーツ)に基づき作成 104 105
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