0~2か月の赤ちゃん (PDF形式:1771KB)

第 2 章 こどもの発達
0∼2か月の赤ちゃん
こどもの発達
0か月の赤ちゃん
∼あせらないでゆっくりと母と子の信頼関係を築いていきましょう∼
❶ 気負わず、あせらず、ゆったりと育児を!
生後1か月までは、赤ちゃんにとっては「外」の世界に慣れるため、お母さんにとっては赤ちゃんとのリズムをあわ
せるための大切な時期です。お母さんは、とまどいの毎日ですが、気負わず、ゆったりとした気持ちで信頼関係を
築いていきましょう。
❷ 授乳は親子の会話です
生まれたばかりの赤ちゃんの五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・
嗅覚)は発達していて、母の顔、声、におい、母乳の味な
どを認識できます。
これだけの力をもっていますが、笑ったり、感情が
わかるようになるのは、2∼4か月くらいです!!
非言語的コミュニケーションで赤ちゃんはサイン
を出しています。
視覚・・・20∼30㎝位は見えている
聴覚・・・声かけに反応して手足のリズムを調節
触覚・・・母といた方が体温が高い
嗅覚・・・母のにおいをかぎわける
この時期の大切にしてほしい関わり
泣く → おっぱい、抱く、ゆする
ほおずりする、あやす
オムツをかえる
目を見つめる→ 目を合わせる
声をだす → 語りかけ
この関わりをできるだけ多く行いましょう。
授乳の時間がとてもいいチャンス!
授乳は会話の原型になっています。
❸ 母乳で頑張りたいお母さんへ
母乳をよく出すためには水分を多く摂ること、体を冷やさないこと、脂質を摂り過ぎないことが大切です。
子どもの吸う力と飲める力は、出生体重、週数、口の構造によります。上手くいかないのはあたりまえ、2か月
くらいで母と子のリズムができます。
おっぱいが足りない時は、ミルクに頼りましょう。
母乳不足の見分け方
・体重が増えない(1か月まで 体重1日増加量20g/日以下)
・尿の回数が5回以下
・機嫌が悪い
・飲んでもすぐ泣いてしまう
・おっぱいに長く吸い付いている
・おっぱいを離すとすぐ泣く
・授乳間隔が1時間程度しかもたない
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おっぱいが足りているか
心配なときは
医療機関または、
健康センターにご相談ください。
0か月
●人の顔に反応し、徐々に見つめるようになります
●「おなかすいたね」「お尻さっぱりしたね」等、
●気持ちが良いと、自然に声を出します
赤ちゃんの反応を見て、声かけしながら、授乳や
●泣くことによって、周囲の人の注意を自分に引き
おむつ替えをしましょう
つけようとしています
●唇と舌の動かし方によって違う音が出せるよう
●「バババ…」
「ンマンマン…」等、つながった声を
7か月
●予測して期待できるようになります
●泣き方で感情や欲求を示します
ゆっくり、短く、言葉にしてあげましょう
10
●「とんとんとんとんひげじいさん」等、繰り返し
1歳の子ども
出します
●赤ちゃんが興味を持って見つめているものを
か月の赤ちゃん
になってきます
7か月の赤ちゃん
●声のほうを向き、声を出して自ら笑いかけます
4か月
の音遊びをしましょう
●「いない、いない、ばぁ∼」遊びをしましょう
●口の動きを見やすい位置で「ベロベロバー」等、
●言葉に意味があることがわかり始め、要求を
(と、手をあげる)
手差しや声で訴えます
●赤ちゃんが注意を向けたもの(顔を向けたり、
10か月
2歳の子ども
●お名前呼び遊び「○○ちゃん」「は∼い!」
1歳6か月の子ども
声をかけましょう
●名前を呼ばれると振り向くようになります
手を伸ばして「アー!」等、訴えているもの)や
気持ちを言葉にしてあげましょう
3歳の子ども
「お茶欲しいのね」「ワンワン来たね」「びっくり
したね」等
●「ちょうだい」「どーぞ」等のやりとり遊びに
「パパパパ…」→「パパ」
繰り返しつきあいましょう
「ママママ…」→「ママ」
●「ボール・コロコロ・ポーン♪」「お顔出して♪
4歳の子ども
12か月
●パパ、ママなど、言葉が出始めます
0〜2か月の赤ちゃん 4〜5か月の赤ちゃん
●周りの声は聞こえています
基本編
言葉を育てるために
第1章
赤ちゃんの様子
第2章 こどもの発達
月齢の
めやす
子育て支援サービス
言葉の育ちは生まれた時から始まります
お手て出して♪」「うさぎぴょんぴょん♪」等、
5〜6歳の子ども 予防接種について
リズムを付け声掛けしましょう
特別なことをしなくても、こうした日々の関わりの中で、赤ちゃんの言葉は
育っていきます
歯について
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こどもの発達
2か月の赤ちゃん
∼一生のうちで一番成長する時期∼
❶ 1日960ml授乳が必要!!
生活リズム表
2か月の赤ちゃんには1日に約960mlの母乳や
ミルクが必要になります。しかし、必要な量は個人差
があります。赤ちゃんの体重を計って哺乳量が
足りているか確認しましょう。
6時
起床
光を感じて目が覚める
服を着替える
下の式に当てはめて考えましょう!
式 ) 増 え た 体 重÷ 日 数 = 1 日 の 体 重 増 加 量
÷
=
お母さんを見たり
手を眺めたりなめたり
10時
例)生後30日目に4000g、生後37日目に4350g
だった赤ちゃんの1日体重増加量は?
増えた体重は「350g」、日数は「7日間」です。
上の表に当てはめると1日50g増えている計算に
なります。
14時
腹這い姿勢の練習!
式 ) 3 5 0 g ÷7 日 間 = 5 0 g / 日
1日の体重増加量は25∼50gが目安です。
25gより少ない場合は…
①授乳回数を増やしましょう。
お風呂の時間
②1回量を増やしましょう。母乳だけの場合はミルク
を追加しましょう。ミルクの場合は1回にあげる
量を増やしましょう。
また、体重の伸びがばっちりな赤ちゃんも4カ月に
20時
就寝
眠くなってきました
22時
向けての準備として、少しずつ1回に飲める量を
部屋は真っ暗にして
寝る準備
増やしてあげましょう。赤ちゃんは4カ月に向けて
胃の容量が大きくなります。1回に飲む量を増やして
あげることで胃の成長を促します。
睡眠
は200mlをあらわす
40
朝の光(太陽・電気)や朝の授乳、顔を拭いてあげたりしましょう。
また、夜は暗くて静かな環境を整えてあげましょう。
電気やテレビを消し、赤ちゃんの近くで携帯電話を使用するのも控えましょう。
こうやって太陽のリズムに合わせて生活することで、徐々に生活リズムが作られてきます。 0〜2か月の赤ちゃん 4〜5か月の赤ちゃん
まずは、朝起こして赤ちゃんの目を覚ましてあげましょう。
基本編
赤ちゃんの生活リズムを作ってあげましょう。
第1章
3か月になると生活リズムを整える機能が働きますが自然には働きません。
第2章 こどもの発達
2か月はまだ、昼と夜のリズムが作られていません。
子育て支援サービス
❷ これから生活リズムを作っていくために
7か月の赤ちゃん
か月の赤ちゃん
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❸ 泣くことは赤ちゃんの運動です
1歳の子ども
☆赤ちゃんの泣く理由☆
赤ちゃんが泣くことは大切なメッセージです。
□おなかがすいた
1歳6か月の子ども
□暑くて眠れない
□お尻が濡れて気持ち悪い
□抱っこしてほしい
□げっぷが出ないのに寝かされた
2歳の子ども
□うんちがでない などの理由があります。
もし、泣いたらしっかりと赤ちゃんを見つめ、赤ちゃんの言葉を聞いてあげましょう。何をしてもぐずって
3歳の子ども
泣いてしまうこともあります。また、泣くことでおなかがすいたり、呼吸筋や腹筋などの発達を促します。
いつも泣かせないように気をつかうことはありません。
4歳の子ども
5〜6歳の子ども 予防接種について
歯について
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こどもの発達
腹ばいの姿勢
腹ばいの姿勢にしてあげましょう。
腹ばいの姿勢をしてあげると……
→①首のすわり
②腹筋・背筋・腕筋の発達
③中枢神経の発達 が促されます。
はじめは、1日1回から始めましょう。
畳やマットレス、硬すぎない床の上で行いましょう。フワフワな敷物の上はさけましょう。
哺乳直後をさけて、なるべく機嫌のよいときにしてあげましょう。
腹ばいの姿勢が苦手なお子さんもいます。
根気強く腹ばいにしてあげましょう。
姿勢が不安定だったり、なかなか上手に腹這いできない時には、ロール腹ばいをしてあげましょう。
薄めのタオルを丸め、わきの下にはさみます。
肘は、肩の真下より少し前方にくるようにする
と安定します。
肘の位置に左右差がないように気をつけま
しょう。
大人の手で赤ちゃんの肩をつつみこみ、
親指で肩をおろすようにします。指先に
力を入れすぎず、指の腹でします。
肩の高さに左右差がある場合は、高い方
に少し力を入れましょう。
赤ちゃんの手がふれるところに、おもちゃを置いたり、赤ちゃんに話かけたり
しながら楽しくしましょう。赤ちゃんの様子を見ながら行います。
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