2項ロジットと確率の公理

ロジットモデル
条件付きロジスティック回帰
1
e を使って確認
累乗の指数と指数法則
e という数
n
 1
e  lim 1    2.71828
n 
 n
e の累乗
e は累乗されて議論されることが多い
そのため、e の累乗を以下のように表す。
e  exp x 
x
e を使って確認
指数法則
累乗の指数
e をn 回かけることを累乗といい、
このときの n を累乗の指数という。
e  e  e  e   e
n
n個
指数法則1
n,mはともに自然数とする
e  e  e  e  e e  e  e
n
m
n個
m個
 e  e  e  e  e
e
nm
n+m個
指数法則2
n,mはともに自然数 n > m とする
m個
n個
n-m個
e
e  e   e  e   e
m 
e
e  e   e
n
m個
e
nm
指数法則2-1
n = m とすると指数法則2により
e
ここで e
n-m
nm
e
0
の値を求める
e  e  e    e  1
n
e  e   e
e
n
e 1
0
指数法則2-2
n = 0 , m は自然数とすると指数法則2により
e
0m
e
m
0
1
e

m
m
e
e
e
m
1
 m
e
指数法則3
n,mはともに自然数とする
e   e  e  e 
n m
n
n
(en)がm個
n
 e  e  e e  e  e
eがn個
 e  e  e  e
n×m個
mn
指数法則4
nは自然数とする
e   e
1
n
n
1 n
n
e e
1
e1/n は n 乗したら e になる値である。
つまり e の n 乗根
1
n
e  e
n
指数法則まとめ
n , m は自然数
e 1
0
e
n
1
 n
e
e e  e
n
m
e 
n m
e
n
e
nm

e
m
e
1
n
e  e
n
nm
nm
f(x) = exp(x)
指数関数
exp(x)の値
exp(1)
e
2.718
exp(2)
e2
7.389
exp(3)
e3
20.086
exp(0)
e0
1.00
exp(x)の値
exp(-1)
e-1
0.368
exp(-2)
e-2
0.135
exp(-3)
e-3
0.050
exp(0.5)
e0.5
1.649
問題
y = exp( x ) のグラフを描きなさい
20
15
10
5
0
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
問題
f(x) = ex において
① x →+∞ の時の f(x) を求めよ
② x →-∞ の時の f(x) を求めよ
答え
x 
のとき
f   
x  
のとき
f    0
exp(x)
f(x) = exp(x) のグラフ
x
いちばん簡単なロジットモデル
2項ロジットモデル
21
ロジットモデルの紹介
• ロジットモデルの想定している状況
– 選択肢の数は決まっている
– 消費者は必ず選択肢から1つだけ、そして必ず1
つ選ぶ
• このときの選択肢jを選ぶ選択確率を従属変
数とし、マーケティング変数などを独立変数と
する
• 選択肢が2つの場合2項ロジットとよび3つ以
上の場合多項ロジットとよぶ
22
2項ロジットモデルの定義式
• 選択肢1を選ぶ確率をp1とする。
• 選択肢1の効用をU1 とし、選択肢2の効用を
U2 とする。
• 2項ロジットモデルではp1を以下の式で定義
する。
exp U1 
p1 
exp U1   exp U 2 
23
問題
p1 を e を用いて表しなさい。
exp U1 
e
p1 
 U1 U 2
exp U1   exp U 2  e  e
U1
pjの求め方
効用を求める Uj
逆対数を求める exp(Uj)
構成比を求める pj
25
練習
U1=2 U2=1 としてp1 、 p2を求めなさい。
手順
作業内容
選択肢1
選択肢2
手順1
Uj
2
1
手順2
exp(Uj)
7.39
2.72
手順3
exp(Uj)
exp(U1)+exp(U2)
0.73
0.27
ロジットモデルは確率の公理を満たす
確率の公理とロジットモデル
確率の公理
• 境界条件
確率は0以上1以下でなくてはならない
• 集計条件
確率の合計は1にならなくてはならない
28
問題
U1→ -∞ のときのp1を求めなさい。
p1  0
29
問題
U2→ -∞ のときのp1を求めなさい。
p1  1
30
p1の最小値
U1  
のとき
exp U1   0
なので
0
p1 
0
0  exp U 2 
31
p1の最大値
U 2  
のとき
exp U 2   0
なので
exp U1 
p1 
1
exp U1   0
32
境界条件
pjの最大値は1
pjの最小値は0
よってpjは境界条件を満たす
0  pj 1
33
問題
p1 と p2の和を求めよ
p1  p2
exp U1 
exp U 2 


exp U1   exp U 2  exp U1   exp U 2 
exp U1   exp U 2 

1
exp U1   exp U 2 
34
集計条件
pjの総和は1
よってpjは集計条件を満たす
 p   p  p
2
j 1
j
1
2
1
35
結論
ロジットモデルによるpj
ロジットモデルのpjは
境界条件と集計条件を満たす
36