創薬科学研究科・環境医学研究所とのJoint Seminar 血管病としてのアルツハイマー病 -身近にあったその治療法- 講 師 猪原 匡史 医長 M a s a f u mi I h a ra , M D, P h D, FA C P 国立循環器病研究センター脳神経内科 超高齢社会における認知症の急速な増加は国家存亡にかかわる問題である. 元来アルツハイマー病などの神経変性疾患と循環器病に基づく脳血管障害は 異なる病態と考えられてきたが、アルツハイマー病の血管病説が提唱され,血管 の老化を予防する方策がアルツハイマー病など認知症の治療にも有効であると 認識されるようになった.アルツハイマー病の有効な治療法が存在しない現状で は,循環器病の治療こそがアルツハイマー病までをも含めた認知症の古くて新し い治療法である.我々は,独自に開発した慢性脳循環不全モデルを用いた 研究により,循環器病に由来する認知症の病態や神経変性が加速する機序 を明らかにしてきた.その結果に基づき開始予定となった軽度認知障害に対す る医師主導治験を含め,我々の対認知症戦略についてお話ししたい. システムバイオコース 1月28日(火) 17:00~18:30 理学南館1F セミナー室 木下 専 (生命理学) [email protected] (3653)
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