固定観念は危険

757番
固定観念とは
 固定観念(こていかんねん)は、固着観念(こちゃ
くかんねん)とも云い、心理学の用語で、人が何か
の考え・観念を持つとき、明らかに過ちであるか、
おかしいと思える場合、他の人が説明や説得を行っ
ても、あるいは状況が変わって、おかしさが明らか
になっても、その考えを訂正することのないような
観念を指す。
 妄想型精神病における妄想のようなものも固定観念
であり、また呪術に基づく迷信や、思想や宗教、文
化慣習から来る固有の信念なども、常にそうではな
いが、固定観念となっている場合がある。
索引
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E8%A6%B3%E5%BF%B5
固定観念はなぜ危険なのか
 犯罪者というと黒いサングラスをかけて深々と帽子
をかぶって、マスクをはめているか無精ひげを生や
し、だらしない格好をしている中年男性のイメージ
ではないだろうか。そのような風貌の人を見れば、
老若男女誰でも用心することができる。しかし、実
際の犯罪者はそのような風貌とは限らない。
 固定した犯人像など無い。
固定観念を持っている人が多く、
騙される人が後を絶たない。
どんな事件が起きているのか
★騙されやすいのは小さな子供だけではない★
 リフォーム詐欺に騙される高齢者
 ネットショッピングで購入者たちの声として
ネット上に掲載されている情報を鵜呑みにして
ネット詐欺に騙される若者
 アタッシュケースを持った紺のスーツにきりっ
とした眼鏡をかけ弁護士バッチを付けた悪徳投
資ファンドに騙され、会社も財産も家族も全て
失った元社長
 近所の住人を装う庶民的な風貌の詐欺師に
騙される主婦
 外見が似ているといって逮捕され有罪判決
を受けた冤罪事件
(平成14年4月:婦女暴行未遂
容疑で当時34歳のタクシー運転手逮捕。
翌月別の婦女暴行容疑で再逮捕。その後刑
を終え出所した後、真犯人が判明。)
★常識が常識でなくなってきている事件★
子供は被害者になりうることはあっても、殺人事件の加
害者とは見なされていなかった。しかし、子供が子供を殺
害するという事件も起きている。
 平成15年7月、長崎県で4歳の男児誘拐殺人
事件が起きた。犯人は12歳の中学1年の男子
生徒。
 平成16年6月、東京都の5歳の男児が13歳
の中学2年の女子生徒に5階の外階段から突き
落とされる事件も起きた。
 長崎市で、幼稚園児(当時4歳)が、市立中学
1年生だった男子生徒(同12歳)に立体駐車
場の上から投げ落とされ、殺害される。
★学校関係者や警察官による犯罪★
 平成16年7月、熊本県で11歳の女子児童が
トイレに行った際、スタンガンを持って侵入し
ていた学校の男性事務職員につかまり、腹部に
1週間のケガをした。
 警視庁立川署の巡査長=当時(40)=が知人
女性を射殺後に自殺した。(ストーカー殺人)
このように特定の職業の人は安心だと
は限らない世の中になっている。
★近所の人や友達のお父さんお母さんまでをも
疑わなければいけない時代になっている★
 平成18年2月、滋賀県で保護者が子供たちを
交代で送迎していたところ、当番の保護者の1
人が、自分の子供と同年齢の子供2人を殺害す
る事件があった。
 同年5月、秋田県で、小学校1年生の男児が、
2件隣の同じ小学校に通う女児のいたお母さん
に、学校帰りに呼び止められて殺害される事件
が起きた。
★どんなことに注意しなければな
らないか★
 外見や目にした情報を安易に鵜呑みにして
はならず、情報が多様にかつ豊富に提供さ
れるようになればなるほど情報を吟味し判
断する力が要求される。
 少年少女は、被害者にならないように見守
ると同時に、加害者として注意を払わなけ
ればならない。
 固定した犯人像などないため、いか
なる緊急事態にも、自ら冷静に状況
判断し行動できる判断力を身につけ
る必要がある。
 誘拐事件のうち、半数以上が不審者
の声かけについて行っているため、
注意する必要がある。