kago05

それでは

31歳女性
主訴:頭痛
 2~3年前から月に10~15日間くらいは肩こり、頭
重感を伴う頭痛がある
 頭痛は片側性のことが多く、重たい感じの痛み
 天気の悪い時に悪化しやすい
 甘草を含有する方剤を飲むと浮腫を来す
 脈:滑 舌:淡白・白苔

肩こりとあるのでそれだけだと(よく話を聞いて
いた人は)パターン③にとりたくもなりますが、
これはミスディレクションです
 悪天候で増悪、浮腫、頭重感を伴う重たい感
じの痛み、滑脈、舌:白苔という辺りからパター
ン①(証:水飲)
 処方は五苓散(甘草で浮腫が増悪することか
らも、甘草を含む葛根湯は避けるべき)


37歳女性
数年前から常に頭重感を伴う肩こり、側頭部痛、
後頭部痛~背筋痛
 疲労と悪天候、寒冷でいずれの症状も悪化
 月に2~3回、頭痛が悪化した時には拍動性に
 やせ気味で食も細い
 脈:やや細 舌:胖大・白苔

症例としては合わせ技一本なので、完答正解
まで辿り着くのは難しいです
 食が細く、痩せており、疲労で悪化する点、脈
がやや細い点から気虚を取って下さい
 ここでさらに悪天候や寒冷による後頭部痛~
背筋痛、肩こりの悪化が気虚によって容易に
風寒を感受していることが分かれば、証を経
輸不利ととり、葛根湯の処方となります
 ここまで出来ていたら正解とします

悪天候で悪化する頭重感を伴う頭痛や、舌:
胖大・白苔は痰飲の証です
 単純には五苓散でも良さそうですが、この人
は根本に気虚がありそうなので、半夏白朮天
麻湯の方がベターです
 ここまでとれたらカンペキです


60歳女性
主訴:慢性頭痛、不眠
 数年前から連日起こる頭痛がある
 常に頭重感があり、焦燥で悪化する
 後頭部から側頭部にかけて締め付けられるような
痛みが起こり、時に拍動性
 倦怠感、顔ののぼせ、耳鳴りを伴う
 焦燥とのぼせを伴う不眠もある
 脈:弦 舌:偏紅・瘀点・白苔

焦燥感や、焦燥感で悪化する締め付けられる
ような頭痛、弦脈は肝気鬱結の症状
 つまり肝鬱が化熱し、上炎して、のぼせや耳
鳴り、不眠を引き起こしています(肝気鬱結・
肝鬱化熱・肝火上炎)
 よって処方は加味逍遙散です(パターン③の
追加分)
