2016年度 有限幾何学 中間試験 問1 次のグラフを描け.(描けない場合は理由を述べよ) 各20点 (1) 次数として,1,1,2,2,3 の数をもつグラフ (2) K1,3を誘導部分グラフとして含む正則グラフ 問2 次の問に答えよ. (ただし,オイラーの定理は授業で紹介したものとする) 各20点 (1) 奇点の個数が2であることがオイラー小道を持つための必要十分条件であることを証明せよ. ( オイラーの定理を用いてもよい) (2) Gを位数nのハミルトングラフとし,ある2頂点u,v∊V(G)に対し,uv∊E(G)かつdG(u)+dG(v)≧n+2であるとする. このとき,G-uvもハミルトングラフであることを証明せよ. 問3 下図の重み付きグラフについて,次の各問に答えよ. (答えのみでよい) 各10点 (1) 重み最小のA-B 道とその重さを求めよ. (2) 全ての辺を通る重み最小の閉歩道の重さを求めよ. E 2 5 2 1 A 2 4 3 C D 2 3 1 6 F B 2016年度 有限幾何学 中間試験略解 問2(2)以外は簡単なので省略 問2 (2) Gを位数nのハミルトングラフとし,ある2頂点u,v∊V(G)に対し,uv∊E(G)かつdG(u)+dG(v)≧n+2であるとする. このとき,G-uvもハミルトングラフであることを証明せよ. (ヒント:Oreの定理の証明) 略証: Gを位数nのハミルトングラフとし, ある2頂点u,v∊V(G)に対し,uv∊E(G)かつdG(u)+dG(v)≧n+2であるとする. G-uvがハミルトングラフではないと仮定する. CをGのハミルトンサイクルとする. Cがuvを通らないならば,CがG-uvのハミルトンサイクルとなり矛盾. よって,Cはuvを通る. よって,G-uvは全ての頂点を通り,uとvを端点とする道P(=C-uv)を持つ. また, dG-uv(u)+dG-uv(v)≧(n+2)-2=n・・・(1) が成立. 以下Oreの定理の証明と同じ
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