社会保険ワンポイント情報

株式会社
2015.05.10
全就連
社会保険ワンポイント情報
4号
今月のテーマ
現物給与について
食事・住宅・通勤定期券などを現物で支給す
る場合も、労働の対償として受け取るものは
社会保険料の対象となります。
ただし、食事や住宅でその費用の一部を社員
が負担している場合は、標準価額と負担分と
の差額が現物給与となり社会保険料の対象
となります。近年は、現物給与を支給する企
業自体は減っていますが、現物給与を支給し
ている企業は注意が必要です。
現物給与の価格の決まり方
【東京都】
<現物給与の食事価額>
・1ヶ月当
19,500円
・1日当たり
650円
・朝食のみ
160円
・昼食のみ
230円
・夕食のみ
260円
給食や食券を支給している場合などで、一部
を被保険者本人が負担しているときは、上記
価額から本人負担分を差し引いた額が現物
給与の額です。
ただし、食事価額の3分の2以上が本人負担
の場合は、報酬に算入しません。
<現物給与の住宅価額>
・畳一畳1ヶ月当り 2,400円
居室面積と畳1畳の標準価格で住宅の利益
額を決め、賃料が住宅の利益額より少ない場
合差額を現物給与となります。
<その他の現物給与>
通勤定期券、洋服あるいは自社製品などの
ように、食事・住宅以外の現物給与がある場
合は、労働協約に定めがない場合は時価に
よって金銭に換算して報酬に含めます。
現物給与の取扱い
【食事】
(例)東京都の事業所で、昼食のみ支給。
社員から一食当たりの徴収なし。
月20日支給する場合。
本人負担0円は東京都価額である230円の
3分の2未満なので、
230円×20日=4,600円が報酬とされます。
【住宅】
住宅は、食事で支払われる報酬等とは異なり、
3分の2ルールはありません。
(例)東京都の事業所で、居住用の室が10畳、
社員から10,000円家賃を徴収している
場合。
東京都の一畳あたりの価額は2,400円。
住宅の価額は、2,400円×10畳=24,000円
24,000円-10,000円=14,000円が報酬と
なります。