ネットビジネス論(第2回)

ネットビジネス論(杉浦)
第2回 マーケティング基礎
1セグメンテーション
-市場構造を理解する-
空腹を満たしたい
関西人
若い女性
カレーライス
女子大生
顧客
とにかく辛いものが好き
お金がないので安くて済ませたい
食事に時間をあまりかけられない
商品
ニーズ
2ターゲティングとポジショニング
-顧客へのアプローチ-
ターゲティング戦略
(顧客は誰か)
ポジショニング戦略
(顧客ニーズは何か)
A社
E社
B社
D社
低価格化戦略
C社
市場細分化戦略
(地域、業種、規模、・・・)
C社
差別化戦略
(機能、デザイン、サービス、・・・)
3顧客とは誰か
-買ってくれた人だけが顧客とは限らない-
顧客とは、潜在的に購買の意思と能力のある人。
買ってくれた客にもいろいろなタイプがある
・浮気客
他社の商品・サービスを利用する顧客
・敵視客
何らかの原因で、こちらを嫌いになってしまう顧客
・ファン
商品・サービスを気に入り、リピートしてくれる顧客(口コミや顧客を紹介してくれることも。)
時には厳しいクレームや要望も。
買ってくれなかった客にもいろいろなタイプがある
・潜在客
商品・サービスを購入してくれる可能性のある相手(未アプローチ)
・見込客
アプローチによりコンタクトを得ることができた相手(商談先)
・浮遊客
アプローチしたがコンタクトを取れていない相手(メール返信がない、電話に出てもらえない等)
・失注客
商談の結果、契約に至らなかった相手。
4真の顧客は誰か
-商品を購入する人がニーズを持っているとは限らない-
5顧客からみた世界は自社からみた世界とは違う
-顧客視点が不可欠なマーケティング-
供給者
商品
自社
顧客
競合先
参入者
最終顧客
代替品
インターネットで直販
メーカー
ファブレスメーカー化
卸売業
インターネットで直販
リテイルサポート
ものは余っている
小売業
プライベートブランドを
OEM供給
サービスによる
差別化
オークション業
消費者
サービス業
修理すればまだ使える
中古売買
新品でなくても十分
6ターゲティングとポジショニングの同時性
-同じ商品でもポジションが同じとは限らない-
顧客が多いセグメントはどこか?
競合する他社商品は何か?
顧客は自社商品を
どのように見ているのか?
yahoo! リサーチより引用
・潜在顧客が多くて競合先が少ない市場⇒ブルーオーシャン
・潜在顧客が少なく競合先が多い市場⇒レッドオーシャン
7ニーズとウォンツの違い
-本質的な顧客要求を理解する-
「ヒートテックが欲しい。」
ウォンツ
(具体的な願望)
ウォンツ
(具体的な願望)
商品購入
ウォンツ
(具体的な願望)
「○○○が欲しい。」
ニーズ
(本質的な必要性)
「いつでも快適に過ごしたい。」
8ニッチとバラエティのどちらが有利か
-売れても儲かるとは限らない-
ニッチでいけば競争優位だが市場は小さい
⇒高級志向かリピーター狙いか
バラエティでいけば市場は大きいが差別化が難しい
⇒宣伝広告で集客重視か同時購買による客単価アップか
9イノベーター・キャズム理論
-アーリーアダプタが鍵を握る-
賢明な慎重派。アーリーアダプター
からの影響を強く受ける。
周りが使用し始めてようやく購入を決断する。
簡素化してコスト効率を図るべき。
「他社よりもこんなに
優れています!」
事例や
顧客の声
世の中の動きに対する関心が薄い。
売ろうとしても難しい。
「まだどこも
やっていません!」
「どこでも
使ってます!」
「あの会社も
やってますよ!」
冒険的で新商品が出るとすぐに購入する層。
商品の目新しさだけで購入するため、この層が
購入する段階では商品のベネフィットが受け入
れられているかは分からない。
自ら情報収集を行って判断する。商品
のベネフィットを理解したうえで購入
に踏み切る。オピニオンリーダーとも
呼ばれ、他の層への強い影響力を持つ。
商品の普及の大きな鍵を握る。
値引きしても取るべき新規客。
アーリーアダプター市場とアーリーマジョリティ市場の間の“深い溝”
(出所:『キャズム――ハイテクをブレイクさせる「超」マーケティング理論』)
10AIDMAの法則(アイドマの法則)
-顧客の行動心理を理解する-
認知段階
感情段階
行動段階
注意
(Attention
)
関心
欲求
(Interest) (Desire)
記憶
(Memory
)
行動
(Action)
知らない
知っているが
興味なし
興味はあるが
欲しくはない
欲しいが今は
要らない
買いたいが
機会がない
認知度向上
価値提案
購買促進
関係維持
機会提供
サンプルファン.comより引用
11マーケティングミックス(4P4C)
-マーケティングプラニングの基本-
4P:マーケティングミックス(売り手の視点)
Product(製品)
Price(価格)
Place(流通)
Promotion(プロモーション)
4C:マーケティングミックス(顧客の視点)
Customer solution(顧客ソリューション⇒商
品)
Customer cost(顧客コスト)
Convenience(利便性)
Communication(コミュニケーション)
顧客の視点で考えることがマーケティングの本質
12ブランディング
-イメージが先行する商品販売-
Brand/ブランド
Supporting Evidence/ブランドの価値根拠
Functional/機能的
Emotional/心理的・情緒的
Product‐in‐use Characteristics/使用上の特長
Target Group/顧客
Major Competitor/競合企業
Pricing/価格戦略
Packaging/パッケ-ジ戦略
Distribution/流通戦略
Promotion Policy/販売促進上の方針
名前、ロゴ、キャラクタ、カラー、デザイン、サウンドロゴ(メロディ)、・・・
高い・安い、かっこいい、おしゃれ、カジュアル、かわいい、渋い、・・・
13顧客志向から社会志向へ
-自然に「売れてしまう」状態をつくるのがマーケティング-
ピーター・ドラッガーは「マーケティングとは、販売の必要性をなくすことだ」
と説いた。
その心は「売り込む(セリング)」のではなく、「顧客のことを理解し顧客の要望
に合わせれば、おのずと買ってもらえるようになる」ということだ。
その意味では全てのマーケティングは顧客志向であるべきである。さらに今日の
企業活動では、ひとりひとりの顧客の要望に応えるだけでなく、社会全体の要望に
応えることも求められている。
<演習>
-顧客層を探る、顧客ニーズを探る-
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
ク ラスター5
ク ラスター4
ク ラスター3
ク ラスター2
ク ラスター1
①クラスター1、5、4はどのような顧客層だと思われますか?
②あなたが店長だとすればどのような売り場を企画しますか?