データ・サイエンス基盤

地域特性に根ざした特色ある研究のデータ・サイエンス基盤構築事業
琉球大学
事業の概要
本学の立地する沖縄県の地域特性に根ざした研究(主に島嶼、海洋、亜熱帯、健康長寿)の更なる飛躍発展を目指す
ために、全学にわたる教育研究の基盤として各領域研究者の持つ多様なメディアによる研究データを収集・蓄積・調
査・分析することで研究成果をデータ・アーカイブとして集約しオープン・データ化することで、各領域研究成果の
結合による新たな知見・知識の獲得、領域横断による新研究テーマの創出へと繋げるための「データ・サイエンス基
盤」を構築する。
必要性・緊急性
これまで本学は本格的な研究データのデジタル化と整理・統合されたデジタル・アーカイブ化に対しての取り組み
が遅れ、領域研究成果の横断的な研究を促進するための十分な研究情報が整備されてこなかった。特に、地域に根ざ
した特色ある4分野の自然および文化的研究データの喪失の危機に直面している。
今後、本学が教育・研究成果を地域にいっそう還元し、「沖縄21世紀ビジョン基本計画」に掲げる地域の産業界と
連携した「知的・産業クラスターの形成」への関わりを深めるうえで、本学の持つ学際的な複数の専門知識情報であ
るデータ・アーカイブを整備し、データ・サイエンス基盤を構築することは喫緊の課題である。
整備内容
多様なメディアによる研究データ
-自然・文化データの喪失の危機回避アナログ情報
~文 献~
~音声テープ~
~映像フイルム~
~ その他 ~
デジタル化
デジタル情報
~文 字~
~音
~静止画~
~動
収集
広帯域Wi-Fiベースステーション整備
オープン・データ化
異分野間の横断的
研究データ利活用
分析
【整備内容】
整備場所:千原団地内
オンプレミス・ストレージ拡充・整備
仮想サーバブレードCPU拡充・整備
データ・サイエンス基盤
収集・蓄積
→ クラウド・ストレージシステムの導入
→ 広帯域Wi-Fiベースステーション整備
→ オンプレミス・ストレージ拡充・整備
・容量無制限のクラウド・ストレージ確保
・機密性の高いデータ蓄積のためのストレージ確保
・フィールドワーク型研究データ収集のためのWi-Fi整備
・特色ある研究活動環境のネットワーク整備
データ・サイエンス基盤構築による具体的効果
- 地域に根ざした自然・文化データの損失を回避
- データ・アーカイブとして整理し異分野間利活用
- オープン・データ化による研究成果公開
クラウド・ストレージシステム
デジタル文書ワークフローシステム
蓄積
調査
声~
画~
データ・アーカイブ
波及
効果
調査・分析
→ デジタル文書ワークフローシステムの導入
→ 仮想サーバブレードCPU拡充・整備
・PDF(Portable Document Format)文書の基準化
・デジタル文書のワークフローシステム構築
・計算資源確保のためのCPU拡充・整備
・セキュリティ・スペースの確保
「第3期中期計画」への影響
・地域に根ざした特色ある研究の推進
・異分野融合による研究の加速化
・研究成果を地域へ還元
総合情報処理センター棟、瀬底団地内
瀬底研究施設棟
(1) クラウド・ストレージシステム
(2) デジタル文書ワークフローシステム
(3) 広帯域Wi-Fiベースステーション整備
(4) オンプレミス・ストレージ拡充整備 (5) 仮想サーバブレードCPU拡充・整備
(6) データ収集・調査のためのセキュリティスペースの整備(2階フロア改修工事) (7) 設備取付工事
期待される効果
本学は「熱帯・亜熱帯」「島嶼・海洋」「琉球・沖縄文化」「健康・長寿・国際感染症等」の4つの地域に根ざし
た特色ある分野を推進している。これらを含む研究分野の水準を高めていくためには、国際的にも大量データの高
度な利用が必須となっている。従って、「データ・サイエンス基盤」を整備することは、戦略評価指標にある「特
色4分野の論文数」及び、研究水準の高度化が必要となる「特色4分野における論文被引用状況」の向上のさらなる
加速の実現に非常に重要なものである。さらに、「データ・サイエンス基盤」を構築し全教職員によって共有化可
能とすることは、「異分野融合による研究の実施」の機会を増大し、複合研究領域の融合による研究成果創出に貢
献するものである。本基盤により研究成果をオープン・データ化することで地域へ還元できる環境を構築できる。