Q&A50 金融の基本 Q34~Q36 10BA354H 小柴摩耶 Q34 米国の金融危機と日本の危機の違い 違いは主に3つ 場所・期間・影響の違いに分類できる ①最大の違いは危機の発生源が国内か海外か ②08年米国の危機と90年代の日本の危機は どちらも不動産の価格上昇がバブル経済の原動力 一方でバブル崩壊から危機に発展するまでに要した 期間が異なる 日本:5年程度(地価ピーク~金融危機) 米国:1~1年半(住宅価格ピーク~サブプライム) 六大都市商業地 六大都市市街地価格指数 六大都市住宅地 600.0 500.0 400.0 300.0 200.0 100.0 0.0 1967 1975 1983 1991 1999 2007 ③日本経済への影響の違い 08年危機は90年危機に比べ軽微 (90年代はバランスシートを大幅に拡大、一方今回 の危機は拡張なし) Q35 金融機関への影響 IMFは今回の危機により、約4兆ドルの損失を試算 4.0 メリルリンチ 2.6 1.8 シティーグループ 4.3 25.5 4.3 UBS ドイツ銀行 5.5 バンクオブアメリカ JPモルガンチェース 6.3 クレディ・スイス GS モルガンスタンレー 7.7 18.3 ベアスターンズ 9.1 10.6 ワコビア 野村HD 各国政府・金融機関の対応 中央銀行 政策金利の引き下げ 財務省 公的資金注入・不良債権の買い取り 金融機関 アジア等の機関投資家や金融機関に向けて株式発行 しかし 未だ残る懸念材料 ①金融規制の強化(金融機関に対し、自己資本の積 み増し・リスクの高い事業の禁止などの規制)に 向けた改革が進んでいるが… ②09年末ドバイ、10年ギリシャをはじめとする ソブリンリスクへの懸念 Q36金融危機再発の予防 今までに112もの金融危機が発生 二種類に分類できる ①銀行危機(銀行の経営危機) ②ソブリン危機(政府が国債を返済できない) 08年の金融危機では、リーマンブラザーズ倒産の 影響からほかの多くの欧米の金融機関で信用が失 われた。 →その結果市場から資金を調達できなくなり、経営 危機に陥る流動性危機が発生 今回の金融危機を教訓に再発防止の様々な規制強 化が検討 レバレッジの水準制限の規制 自己資本規制見直し…等 ただし同時に行うと弊害も生じてしまう →経済に与える影響を考慮した、バランスの取れた 規制を 再発防止 経済への影響
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