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先端融合科学特論I
最先端加速器で探る素粒子と時空の物理
准教授 山崎祐司(神戸大)
2009/09/28
先端融合科学特論I
1
H  Z⁰ Z⁰  e⁺e⁻⁺⁻
ミューオン:赤線
電子:青
反跳ジェット:青,橙
ミューオンの運動量が
高く,ほとんどまっす
ぐ飛ぶ
→ 強い磁場中を長い距
離とばす必要あり
大きな検出器になる
2
数字は質量 (GeV)
陽子:0.938
ニュートリノ
レプトン
「電子」
 e 
 
e 
  
 
 
0.511103
u-type
クォーク
d-type
0.105
1.3
u 
 
d 
0.002程度
c
 
 s 0.1
  
 
 
1.78
179.2
t 
 
b
4.2
電弱相互作用
(弱荷,
ハイパー荷)
g, W±, Z0
強い相互作用
(量子色力学,
カラー荷)
g(グルーオン)
+質量を生成する Higgs粒子 h0 (スカラー)

クォーク(小林益川),ニュートリノ(牧中川坂田)ともに世代間混合
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
クォークは単体では存在しない
 中間子 Meson (クォーク・半クォーク対)あるいは
核子 Nucleon(陽子,中性子…)= 準安定ハドロンに崩壊

タウレプトンは短寿命
 中間子あるいは荷電レプトン (e, µ) とニュートリノに崩壊

重いクォークも崩壊

ニュートリノは検出できない

(準)安定な粒子 τ > 10−8 [s]
 電子,光子
 荷電ハドロン,中性ハドロン
 ミューオン(µ)
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粒子
組成
生成メカニズム
質量[MeV] 寿命[s]
e±
素粒子
直接,光から対生成
0.511
∞
γ
素粒子
π0→γγ, 電子からの放射光
0
∞
荷電粒子が吸収
µ±
素粒子
直接,π±/K± 崩壊
106
2.210−6
e±νµνe 100%
q, g の破砕化, 中間子崩壊
135
8.410−17
γγ 99% γe+e− 1.2%
q, g の破砕化, 中間子崩壊
138
2.210−8
(cτ ~ 10m)
µνµ 99.98%
q, g の破砕化, 中間子崩壊
494
1.210−8
µνµ 63.44%
π±π0 20.92%
q, g の破砕化, 中間子崩壊
498
0.910−10
π+π−, π0π0
498
5.110−8
πeνe , πµνµ, 3π
π0
π±
1
(uu  dd )
2
ud (  )

du ( )
K±
us ( K  )
K0S
ds , sd
K0L
混合状態
su ( K  )
p
uud
破砕化,ビームから
938
∞
n
udd
破砕化,ビームから
939
886
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崩壊
peνe 100%
5

強い相互作用の結合定数は,
相互作用のエネルギーが高
いほど小さい(低いほど大
きい)

力は距離が離れるほど強く
なる

ポテンシャルエネルギーに
より新たに粒子・反粒子が
対生成
ポテンシャル
エネルギーが
高くなっている
 (r ) ~ r
中間子
 中間子を形成し,多粒子
のジェットとなる
 破砕化(fragmentation)
とよばれる
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 (r )  1 r
中間子
6
O(1GeV)
パートンが一つ放射
ee → qqg
ハードな散乱の
「3体崩壊」
拡大すると…
パートン間の不変
質量が1 GeV 程度に
なると, αS ~ 1 とな
り摂動計算が意味
をなさなくなる
→ 非摂動な束縛状
態(中間子)を
形成
O(√s)
次々にパートン
が放出される
(αS でかい)
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