講義資料

英語の母音の長さを測る(1)
母音と子音の区別
• 母音とは
• 子音とは
音声器官(speech organ)
母音の分類基準
• 舌の高さ(口の開き)
⇒高(high)、中(mid)、低(low)母音
• 舌の高まる位置
⇒前方(front)、中央(center)、後方(back)
• 唇の丸み
⇒円唇(round)、非円唇(unround)
英語の母音
[i:]イ
high
[I]
[U]
[e]
mid
[o]
エ
オ
ア
low
front
[u:]
ウ
central
back
母音の発音(2重母音)
2つの音連続で1つの母音に相当
1番目の音が主、
2番目の音(渡り音)を軽く添える
[ei], [ai], [au], [ou], [ɔi]
([ey], [ay], [aw], [ow], [ɔy])
子音(consonant)の分類
調音の際に、声道のどこかで呼気の流れに
(狭め、閉鎖などの)(
)を伴う(⇔母音)
1.有声・無声(voicing):
2.調音位置(point of articulation):
3.調音様式(manner of articulation):
音声器官(Organs of Speech)
英語の子音 The English Consonants
調音
位置
調音
様式
両唇 唇歯 歯音 歯茎 歯茎 硬口 軟口 声門
音
音
音
口蓋 蓋音 蓋音 音
音
破裂音 p,b
摩擦音
t,d
f,v
Θ,ð s, z
m
流音
渡り音
ʃ,ʒ
h
ʧ,ʤ
破擦音
鼻音
k,g
ŋ
n
r, l
w
j
無声子音と有声子音
無声子音:(
)が振動しない
阻害音の一部
有声子音: (
)が振動する
一部の阻害音:
すべての共鳴音:鼻音、流音、わたり音
音節(syllable)の構造
発音や聴覚上の単位。(
)を中心として、そ
の前後に生じる随意的な(
)からなる。
(Cm)V(Cn)
可能な連続子音の数(m, nの値)は、言語ごと
に異なる
音節の種類
開音節:(
)で終わる音節
閉音節:(
)で終わる音節
英語の母音の長さを比較する
(問)英語において、同じ母音なら同じ長さで発
音されているだろうか?
(方法)WEB上から英語の音を集め、Praatを持
ちいて、母音の長さ(継続時間)を計測してみよ
う。母音が現れる環境(条件)によって、母音の
長さに違い(有意な差)があるかどうか、判定し
てみよう。
英語の母音の長さを比較する
調査対象の母音
[i:], [u:], [ay], [au], [ou], [ei]
母音が生じる環境
(1) 母音で終わる開音節、後続する子音がない
(2) 母音の後に有声の子音が1個生じる閉音節
(3) 母音の後に無声の子音が1個生じる閉音節
(4) 母音の後に子音が2個連続して終わる閉音節
[i:]を含む語(各10語探そう)
開音節
bee,
seem,
有声子音
1個
seat,
無声子音
1個
子音が2個 beast,
後続
[u:]を含む語(各10語探そう)
開音節
bamboo,
pool,
有声子音
1個
shoot,
無声子音
1個
子音が2個 boost,
後続
[ay]を含む語(各10語探そう)
開音節
buy,
alive,
有声子音
1個
might,
無声子音
1個
子音が2個 find,
後続
[au]を含む語(各10語探そう)
開音節
bow,
cloud,
有声子音
1個
doubt,
無声子音
1個
子音が2個 round,
後続
[ow]を含む語(各10語探そう)
開音節
know,
own,
有声子音
1個
note,
無声子音
1個
子音が2個 bold,
後続
[ei]を含む語(各10語探そう)
開音節
bay,
shame,
有声子音
1個
mate,
無声子音
1個
子音が2個 saint,
後続
次回作業
(1)WEB上の英語音声をPC上で再生し、
(2)音声録音ソフトで録音し、ファイルに保存する。
(3)Praatを使って、母音の継続時間を測定し、
Excel上でデータを記録する。
↓
このデータに基づいて、統計解析を実施する。
個人課題レポートを作成、提出する。