INCREASING PICTURE EFFECTS IN LEARNING FROM ILLUSTRATED TEXT Learning and Instruction Vol.3, pp227-238(1993) JOAN PEECK はじめに • 絵は教科書に対し重要な貢献をする可能性 • 学習者の興味を喚起 • 難しい概念を説明 • 書かれている物語を展開 • 書かれている文章を見る動機を与える • 絵は知的技能やその過程に対し影響 • 知的技能の例 • ある約束事を未知の(新しい)例に応用する。(2ケタの足し算etc...) はじめに • 絵は理解を高速に、容易にする • 理解したような気にさせてしまう • 理解しようとする力を損なってしまう可能性 • 先入観を与えてしまう 背景 • 教科書の絵は多くの両面性とパラドックスを内包 • 分かりやすさを求め教科書に絵が増加 • 絵が増えるとともにその危険度も増加 • この状況を改善し、絵の持つ効果を向上 • 学習、理解、記憶を取り扱ったBransfordのフレームワークに沿って絵の効果を見る Bransfordのフレームワーク • 学習イベントの4つの要因を定義 a. 基準となる仕事 b. 要素の性質 c. 学習者の特徴 d. 学習行動 実際の学習時にのみ関連する為対象範囲が狭い 今回はこちらに注目して取り扱う 学習者の特徴 • 年齢 • 幼児は大人より、絵の重要な点を見る能力が劣る • 理解力(乏しい場合) • 理解を補助できる • テキストのみではイメージできない • 絵の意味や情報を正しくとることが出来ない • 関係のないタイミングで絵に目が行ってしまう • 学習者の程度に合わせた絵を載せることで思考時のメンタルモデル形成能力を向上 • メンタルモデル:人間が思考を行う際に現実世界を抽象化して意識上に投影した、心の 中で演繹される記号。 学習者の特徴 • 年齢 • 幼児は大人より、絵の重要な点を見る能力が劣る • 理解力(乏しい場合) • 理解を補助できる • テキストのみではイメージできない • 絵の意味や情報を正しくとることが出来ない • 関係のないタイミングで絵に目が行ってしまう • 学習者の程度に合わせた絵を載せることで思考時のメンタルモデル形成能力を向上 • メンタルモデル:人間が思考を行う際に現実世界を抽象化して意識上に投影した、心の 中で演繹される記号。 van den Bosch の実験 • 40[min]×6[回]の授業を子供たちに対し実施 • 絵付きのテキストから得られる情報を3つのカテゴリに分配 • テキストのみにより提示 • イラストのみにより提示 • 両方により提示 • 分配させることで絵とテキストの相互効果の理解や、イラストに対する姿 勢が向上 学習行動(1) • 絵に説明や注意書きを増やすことで絵の効果を向上可能 • 「絵をよく見てください」 • ただ見てくださいと加えるだけでは理解の促進は出来ない →PeeckとVlamの調査 PeeckとVlamの調査 • 大学生を対象に授業を実施 • ネズミの写真を例図とした行動と人口密度に関する病理学の授業 • 二つのグループに分け実験 • イラストのみで何も補足をつけないグループ • イラストとテキストの対応関係を補足するグループ • 補足を付けたグループのほうがポストテストの結果が良かった 絵から得ている情報の調査 • Yarbusの調査 • イラストから情報を探す場合の眼の動きを調査 • 同じ絵から探す情報の違いによって差が出るか • 「絵の中の人々が何歳くらいか」 • 「絵の中の人々はどのような状況であるか」 • 記憶を思い出す順序と絵から情報を記憶する視線の順序は同様 • Bernardらの調査 • 絵の中のどの情報を探し、どの情報に注目し、何を記憶したかを調査 これらに基づいた補足支持を付与すると絵の効果の向上が見込める 学習行動(2) • 学習者が問題を解くプロセスをメタ認知として知ることでビジュアルリテラ シーが向上 • ビジュアルリテラシー:目に見えるものを解釈し、表現する力 • メタ認知:自分が対象を認知(思考、行為)している状態を認知(知覚)しよう とすること • Bernardの研究 Bernardの研究 • 神経系を通じる痛みの経路を記録 • 痛みの経路を思い出す補助として、メモに経路を順に自分で書いていってもらった →このように研究ではメタ認知の手法がとられているが学習ではとられていないことが多い →教育でのメタ認知の活用が必要 教育でのメタ認知活用 • テキストの絵に要素のラベルをつけていってもらう • その絵のどこが何をさしているのか • テキストから絵を作成してもらう • テキストの理解が甘いことを認識させる効果も • 間違った絵をかいてしまうと間違った印象が強化されてしまうかも まとめ 感想 • 分野が違う論文であるため、背景~実験~考察という流れではなく、引 用→結果→引用→結果となっていた為、その参考研究の結果がどう役立 つのか、そもそもなぜ引用しているのかが分かりづらい • ある程度結果を予測したうえで論文を探した為、結果に関してはおおむ ね期待通りであった • 参考文献としては背景にある「テキストとともに絵を用いることは理解を促 進し、興味を喚起する」という部分を引用するつもりで読んだ
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