基礎研修 -生徒指導の「進め方」を学ぶ- 【60分研修】 研修のねらい 『効果的な生徒指導を行うための「ORV-PDCA」について理解する』 岡山県総合教育センター 生徒指導部 監修 兵庫教育大学大学院 教授 新井 肇 日頃の生徒指導上の実践を通して 『生徒指導の進め方』について共通 理解を図り,学校としての生徒指導 力を高めていこう! 生徒指導って進め方のマニュアルの ようなものがあるのかしら? 本日の流れ 1 生徒指導エピソードを想起する 2 生徒指導の進め方『ORV-PDCA』を学ぶ 3 生徒指導実践を進める際のポイントを協議する 4 自校の生徒指導実践の課題を確認する 5 まとめ 1 生徒指導エピソードを想起する 印象に残っている生徒指導 実践から学ぼう! ①【個人作業】 自分自身の生徒指導について,印象に残っている 実践を書く【別紙Ⅰ記入,個人6分】 生徒指導「進め方」パッケージ 別紙Ⅰ ①【個人作業】 自分自身の生徒指導実践について,一つ印象に残っているエピソードを選んで書く。 ※詳細な文章を書く必要はありません。 どのような事例があって,それに対して『誰が』『いつ』『どこで』『何を』『どのように』 対応したかということが,後の協議で説明できる程度にメモをしてください。 生徒指導の実践が思 い浮かばないという 先生は,同僚の実践 や,教育実習等での 経験を基に,『誰 が』『いつ』『どこ で』『何を』『どの ように』指導してい たのか書いてくださ い。 事例の概略 ※詳細な文章を書く必要はありません。どのような事例があって,それに対し て『誰が』『いつ』『どこで』『何を』『どのように』対応したかということ が,後の協議で説明できる程度にメモをしてください。 問題解決的生徒指導でのORV-PDCA 計画( P lan)……誰が誰に,いつ,どのような指導・支援をするか 実行( D o)………指導・支援の実施 点検・評価( C heck)…指導・支援後の変容の確認 改善( A ction)…改善を加えた指導・支援の展開 見立て (Research) 問題行動 P D C A 目指す姿 (Vision) 支援チーム (Organization) ・担任 ・学年主任 ・生徒指導担当 ・養護教諭 等 5 生徒指導実践を進める際のポイントを協議する 印象に残っている生徒指導 実践から学ぼう! ②【個人作業】 印象に残っているエピソードをORV-PDCAに当てはめる。 【別紙Ⅱ記入,個人6分】 生徒指導「進め方」パッケージ 別紙Ⅱ ※4人(ないしは5人)グループで研修をする ②【個人作業】生徒指導実践をORV-PDCAに当てはめる。 ③【個人作業】②から気付いた点を挙げる。 ④【グループ協議】③の気付きを共有する。 ⑤【グループ協議】生徒指導を進める上で,重要度が高いと考えられるポイントを協議する。 ⑥【全体発表】各グループでの協議を共有する。 ③気付き 組 織 Organization ②生徒指導実践をORV-PDCAに当てはめる h 3 ※全ての枠に当てはまらなくても 構いません。 ≪例≫ 生徒指導主事 担任 養護教諭など 生徒指導実践を進める際のポイントを協議する 印象に残っている生徒指導 実践から学ぼう! ③【個人作業】 ②の作業から気付いたことを書く。 【別紙Ⅱ記入,個人3分】 生徒指導「進め方」パッケージ 別紙Ⅱ ※4人(ないしは5人)グループで研修をする ②【個人作業】生徒指導実践をORV-PDCAに当てはめる。 ③【個人作業】②から気付いた点を挙げる。 ④【グループ協議】③の気付きを共有する。 ⑤【グループ協議】生徒指導を進める上で,重要度が高いと考えられるポイントを協議する。 ⑥【全体発表】各グループでの協議を共有する。 ③気付き 組 織 Organization ②生徒指導実践をORV-PDCAに当てはめる h 3 ≪例≫ 生徒指導主事 担任 養護教諭など ※『何が充実して いたか』『何が もっと工夫できた か』など,気付き を書きましょう。 3 生徒指導実践を進める際のポイントを協議する 印象に残っている生徒指導 実践から学ぼう! ④【グループ協議】 ③の気付きを共有する。【別紙Ⅱ記入】 生徒指導実践をORV-PDCAに当てはめて みたことから気付いたことを共有してくだ さい。個々のエピソードの内容を共有する のではありません。 ≪紹介例≫・事例の概略 ・ORV-PDCAに沿って紹介 ・気付きを強調 ⑤【グループ協議】 生徒指導を進める上で,重要度が高い と考えられるポイントを検討する。【別 紙Ⅱ記入】 【④⑤で10分】 ④気付きの共有 ※新たな気付きをメモ に残しておきましょう。 ⑤生徒指導を進める上で,重要度が高いと考 えられるポイント 3 生徒指導実践を進める際のポイントを協議する 印象に残っている生徒指導 実践から学ぼう! ⑥【全体発表】 各グループでの協議を 共有する。 【別紙Ⅱ記入,3分】 他のグループが発表した 内容と同じ内容のものは, 省略して,できるだけ多く のグループが発表できるよ うにする。 ⑥グループ協議の共有 ※大切な内容をメモしておきましょう。 生徒指導の意義 一人一人の児童生徒の人格を尊重し,個性の伸長を図りな がら,社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる 教育活動であり,教育課程の内外において一人一人の児童生 徒の健全な成長を促し,児童生徒自ら現在及び将来における 自己実現を図っていくための自己指導能力の育成を目指すと いう積極的な意義 (平成22年3月 生徒指導提要より抜粋) 自己指導能力とは 「その時,その場で,どのような行動が適切であ るか,自分で判断し,決定して実行する能力」の こと。なお,その適切性を決める基準は,他の人 の主体性の尊重と自己実現とである。 10 生徒指導の三つの局面 全ての児童生徒への成長支援 (開発的生徒指導) 全ての児童生徒,およびリスクの ある児童生徒への予防的な支援 (予防的生徒指導) 問題を抱えている児童生 徒への解決に向けた支援 (問題解決的生徒指導) 開発的生徒指導でのORV-PDCA 計画( P lan) 実行( D o) 点検・評価( C heck) 改善( A ction) 現状把握 (Research) P D 教育目標 (Vision) C A P D C A 学年/学期/行事 学校組織 (Organization) 6年間 又は 3年間 12 4 自校の生徒指導実践の課題を確認する 中・長期的に成長を促す 開発的生徒指導の実践に ついて考えよう! 【グループ協議】 ⑦本校の実践のうち「児童生徒に付けさせたい力だけれども, 十分ではない実践(力)」をあげる。(別紙Ⅲに記入) ⑧そのために現在している,中・長期的な開発的生徒指導実践 について,ORV-PDCAに当てはめる。 ⑨実践の中で「さらに充実できる(または,新たな)取り組 み」について「どのような取り組みにすれば良いのか」改善 方法について具体的に共通理解する。【13分】 4 自校の生徒指導実践の課題を確認する 中・長期的に成長を促す 開発的生徒指導の実践に ついて考えよう! ⑩【全体発表】 全体で共有する。 ・協議した実践 ・さらに充実できる(または,新たな)取り組み ・改善方法 まとめ まとめ 研修のねらい 『効果的な生徒指導実践を行うための「ORV-PDCA」について理解する』
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