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『経済学』 by 矢根真二（[email protected]）
資料URL http://rio.andrew.ac.jp/~yane/class/becon/
Behavioral Economics < 1 >
<S1>
何を，なぜ，どう，学ぶ？
行動経済学と判断力 <1>
本日の課題
■
１
２
３
テキストK(14)の事前読解練習とスライド<S>の問題練習
何を学ぶ？
 行動経済学の基礎：判断力
なぜ学ぶ？
 日常判断のバイアス(過誤)の削減
どう学ぶ？
 科学的学習の基本
例題「彼を知り己を知れば，百戦殆うからず」
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2
野球で，「3ボール & 0ストライク」
1.
2.
3.
or 0B & 2S
打者なら，どう的を絞る？
合理的経済人（経済学）
投手なら，どう投げる？
戦略的依存（ゲーム理論）
審判の判定は，どうなりがち？現実の実態（行動経済学）
社会・ライバル・仲間や自分の実態の理解が先決
1.
2.
彼を知らずして己を知れば，1 勝 1負す交流・新聞・読書
彼を知らず己を知らざれば，戦う毎に必ず殆し行動経済学
１何を学ぶ？行動経済学
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3
K(14)：カーネマン
『ファスト & スロー上』ハヤカワ文庫, Kindle版
著者：認知心理学者（1934-），2002年度ノーベル経済学賞
分野: 意思決定論・行動経済学
目的：オフィスでの井戸端会議での学習力向上  K(14, p.13)
1.
2.
3.
∴
1.
2.

経済学を学ぶ基礎の学習 <1>  上巻（<2>  下巻）
経済学  合理的意思決定論：合理的経済人
行動経済学  現実の意思決定の実態：不合理
サンクコスト（埋没費用）の錯誤：
不幸な結婚やダメな仕事 S2 & 下p.207
経済学と行動経済学
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4
（現代）経済学
＝ミクロ経済学＋マクロ経済学
合理的経済人を仮定  理論モデル（模型）  実証テスト
経済学の核心：人は，インセンティブ（誘引）に反応する L(04)
誘引：
利得（余剰，純便益）＝便益B ー費用C
 日常行動における経済学のアノマリー
実験：合理的経済人モデルと異なる結果・予測の発見・説明
限定された合理性：記憶・計算能力の限界  直感の役割
行動経済学
利得の熟慮前に，バイアス（系統的エラー）のある直感的判断
Q1 「基礎学習力」の自己診断？
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5
行動経済学 (Behavioral Economics) とは
スマホ等で３分程，調べ，
2. 自分の言葉に，要約し，
3. 友人に分かるよう，説明？
1.
何か & どこが面白い？
情報収集(調査)能力
情報加工(理解)能力 ≠ Copy
情報発信(活用)能力
新しい言葉（＝概念）の習得のどこに問題
調査
2. 理解
3. 活用
1.
情報収集：
&
どう改善？
論理力（論理的説明の理解力）
情報加工：判断力（重要事項を整理・加工）
情報発信：表現力（口頭や文書等で伝える）
 聴解力  読解力
 識別力  要約力
 討論力  文章力
２なぜ学ぶ？日常判断のバイアス（過誤）の削減
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6
1.
行動経済学は，経済学より体感・理解しやすい
経済学：抽象的なモデル
 広い適用範囲
行動経済学：具体的な実験  体感・理解しやすい
2.
日常の意思決定（判断・選択）における過誤削減の重要性
繰り返す日常での直感によるバイアス  自覚さえ難しい
例：将来に適した学習量選択？  投資に適した科目履修判断？
∴
「経済学」を「学習」するベストな基礎知識＞数学
Q２どちらを，居間におきたい？
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7
判断・選択
1.
価値判断
=
2.
かくあるべきこと
事実判断
＝かくあること
「1
 2」の側面：科学
S(09)，K(14,
p.53)
 認知的にも錯覚
３どう学ぶ？科学の学習法
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8
科学的方法：
仮説的なモデルの予測を，現実と実証テスト
仮定ではなく予測の現実妥当性  数量化・数式化
経済学：
演繹中心の科学，行動経済学：帰納中心の科学
科学 = 現実を説明・予測する論理的な道具  寺田寅彦「言葉と道具」
科学の学習法
1.
2.
≠ 高校までの丸暗記  論理や道具を丸暗記?
標準的な教科書の読解  読解力: 論理の理解力↑
問題練習をする
 理解度を診断し道具を使う力↑
行動経済学 <1> の学習法
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9
欲する便益（点数：次頁）に応じて，必要な費用（学習量）を選択
1.

2.

3.

∴
事前にテキストK(14)の該当範囲を読んで要約してみる
森（全体としての論理的主張は？）と木（新しい概念の意味は？）の理解
対応スライド<S>を印刷，問題練習で理解力を自己診断
http://rio.andrew.ac.jp/~yane/class/becon/
K(14) や <S>
の
疑問点は，授業で解消
「どこが & なぜ」分からないかの明確化が重要  質問力
出席自体ではなく，論理を理解し使えることが，目標
成績評価の原則
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10
成績評価の原則：
合格ライン（60点） B:70,A:80,S:90
<S> 中心の平易な選択問題を予定
学習した K(14) &
解答例は<S15>に掲示  自己採点 & 成績評価確認
1.
2.
５択の授業内試験(100点）が主要ベース
マークシート  学生証・黒ペン・マークシート用HB鉛筆
ただし，追試験問題の形式は，論述等の傾向
その他加減要素：＋（授業中の質問等），ー（私語・入退室等）
本日の要点 & 次回への準備
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11
最後の
１分の「要点確認」時間の重要性
1. 授業を要約 & 再構成できる？  理解度チェックの習慣
例：何をテーマとし，具体的な課題は何で，いかに説明？
2. 疑問（何が & なぜ分からない？）は？  理由の自覚
≒ まず読める？  読めたら家族に説明できる？
K(14) 序論  <S2> 「現実の自分」を知る？
1. 実際に読める・要約できる？  自制 & 注意力
2. HBのマークシート用黒鉛筆
 マークシート練習
次回準備
例解「動くストライクゾーン」という現実
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1.
12
独立した合理的経済人
経済学の伝統
2.
合理的経済人の相互依存
ゲーム理論
3.
人間行動の実際・現実
右図 
∴現実を考えた戦略的依存
行動経済学：
出所：
M(12, p.25)
A1 「基礎学習力の向上」こそ，不朽の価値
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13
大前提に，意欲（誘引＝インセンティブ）的な行動力
1.
2.
3.
If 調べる意欲もない： <S3,4> 自我消耗  自由な大人ではない
∵ 学問は，事を為すための技術  福澤諭吉『学問のすすめ』
∴ 目的の自覚（ <S4> フロー）こそ，自主・自律の条件
新しい概念（=言葉）の修得なくして，成長なし
1.
2.
3.
esp. 生産者
論理力  読解練習 or 論理学的訓練（例：野矢）  2
判断力  重要事項の（口頭・文書での）要約練習  3
表現力  ディベート・レポート・プレゼンの積極的な実践
経済学のイメージ把握や入門書の例
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14
テキストや入門書を読めない，読んでも理解できない？

野矢茂樹
(06)
『論理トレーニング』産業図書
図書館で初めて学ぶ経済学のイメージ
1.
2.
R(03) ロバーツ『インビジブルハート恋に落ちた経済学者』
L(04) ランズバーグ『ランチタイムの経済学』
経済学・ミクロ経済学の標準的教科書
1.
2.
M(13) マンキュー『経済学１ミクロ編』東洋経済
V(15) ヴァリアン『入門ミクロ経済学』勁草書房
行動経済学・意思決定論の参考文献
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15
大火傷・盲目等の体験と行動経済学による常識への疑問
1.
A(13): アリエリー (13) 『予想どおりに不合理』ハヤカワ文庫, Kindle
2.
I(10): アイエンガー (10) 『科学の選択』文藝春秋
3.
M(12): モスコウィッツ (12) 『オタクの行動経済学者，スポーツの裏側を読み解く』ダイヤモンド
4.
N(14): ニーズィー・他 (14) 『その問題、経済学で解決できます』東洋経済,Kindle
5.
S(09): セイラー・他 (09) 『実践行動経済学』日本経済新聞
意思決定論・ビジネス
1.
K(11): カーネマン・他(11)「意思決定の行動経済学」『ハーバードビジネスレビュー』 11月
2.
G(12): ギルボア (12) 『意思決定理論入門』 NTT
3.
G(14):グラント (14) 『Give & Take：与える人こそ成功する時代』三笠書房
数学は，科学（理論と実証）の基礎
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16
経済学における「文系の高校数学」が重視されている例
1.
2.
理論：ミクロ経済学のテキストでの復習例
限界概念，限界原理，制約条件下の最適問題
 神取道宏(14)『ミクロ経済学の力』の補論A & B
 微分
実証：計量経済学のテキストでの復習例
確率変数，統計量の推定・検定，回帰分析
 鹿野繁樹(15)『計量経済学』の第３章 & ４章
 確率

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