当院健診施設における脂肪肝と糖尿病リスクの統計学的な検討

当院健診施設における脂肪肝と
糖尿病リスクの統計学的な検討
医療法人社団新虎の門会
新浦安虎の門クリニック
斉藤智○
水嶋裕美
大前利道 大前由美 沼本美由紀
関澤悠希子 布施智子 半村亜由美
堀内純
はじめに
近年「糖尿病は肝臓の病気」として考
えられてきています。2型糖尿病の発
症には肝臓が糖を取り込み脂肪肝に
なり、その後肝臓の糖取り込み率低
下により食後高血糖、糖尿病の発症
ということが知られてきております。
目的
脂肪肝と糖尿病の
統計的に検証
対象
平成21年6月の1ヶ月
健診受診者1409名中の
腹部超音波を実施した694名
平均年齢 49.3歳
(男性61%、女性39%)
方法
脂肪肝(+) : A群
脂肪肝(-) : B群
FPG、HbA1cをt検定
脂肪肝の割合
A群
脂肪肝(+) 177名(26%)
B群
脂肪肝(-) 517名(74%)
FPGの統計データ
A群
平均
中央値
最頻値
標準偏差
106
102
102
16.6
B群
97
96
95
8.8
HbA1cの統計データ
平均
中央値
最頻値
標準偏差
A群
B群
5.4
5.2
5.0
0.7
5.1
5.1
5.1
0.3
FPGとHbA1cのP値
T検定
FPG
P<0.001
HbA1c P<0.001
考察
・空腹時血糖、ヘモグロビンA1cともに
A群、B群と有意な差があった。
・脂肪肝と糖尿病は関係が示唆された。
脂肪肝
(+)
・糖尿病に関与
・FPG、HbA1cが高値
まとめ・今後
・脂肪肝(+)
→糖尿病予防の指導
・脂肪肝(+)の分類をしたら・・・
→新たな指導のきっかけに?