第4章:大学生活で求められる ルールやマナーを知 ろう 4-1.アカデミック・ルールやマナーには意味がある 4-2.ルールやマナーはあなたを守ってくれる 4-3.多様な他者の学び・異なる価値観を尊重しよう 4-1.アカデミック・ルールやマナーには意味 がある 大学におけるアカデミック・フリーダムの保障は、 何をしても良いという意味ではない 〇教える自由、学ぶ自由、研究する自由 〇大学が特定の政治的・思想的な圧力を受けない 〇大学の授業には国が定める学習指導要領は存在せず、教育内容・方法を 各大学や担当教員の裁量で決めることができる など (第1章より) 大学で自由を享受するためには、良識ある市民として守 るべきマナーやルールが存在する 2 アカデミックルール 「剽窃の禁止」 「剽窃行為」 とは、 他人の著作物を無断で引用し、自分が書いたもので あるかのように振舞うこと。違反行為 〇 学問の世界では、先人の知的努力に対して 敬意を払うこと 〇 嘘やごまかしは自分自身、所属する組織の 名誉を汚す 3 アカデミック・インテグリティ (academic integrity) 「アカデミック・インテグリティ」 とは、 学問に取り組む上で言葉と態度が整合し、 矛盾が無いこと 〇 知的活動においても、日常生活と同様、 正直で誠実であることが必要 〇 大学では、自由にものを考え、発想し、 表現することができる。ただし、 ルールやモラルは遵守する 4 学問分野による差異 アカデミック・ルールは学問分野の性質等により 異なる (例)論文に注釈が多い 学問(法律系等) 👉 (理由)注釈が論文の考証性を高める上で 重要な役割を果たしている (例)論文の発行年月が 重視される学問 👉 (理由)国際競争の場において、誰が先に発表した 研究成果であるかが重要な意味をもっている 👉 専攻する学問分野のルールについて 図書館で調べてみましょう 5 4-2.ルールやマナーはあなたを守ってく れる 〇 大学生としての生活を送る上では、 社会のルール、マナーを守ること 〇 ルール・マナーは、あなたを守るためにある (例) イッキのみの禁止 👉 命を落とす危険性・殺人者になる危険性から あなたを守るため 煙草は吸わない 👉 あなたと周りの人の健康を守るため SNSは節度を持って使用する 👉 あなたや周りの人の個人情報等を守るため カルト集団、悪徳商法、ブラックバイト、危険ドラックには 絶対かかわらないこと! 未成年者は、飲酒・喫煙禁止! 6 4-3.多様な他者の学び・異なる価値観を尊重しよ う 👉 大学では他者の学修活動を尊重しよう 授業中の私語 グループ活 動・ゼミ発表の 無断欠席 図書館の本へ の書き込み 👉 他の学生がこのような行為をしたら、注意しよう 〇 「見て見ぬふり」をしないこともアカデミック・インテグリティの1つ 7 4-3.多様な他者の学び・異なる価値観を尊重しよ う 留学生との交流では、 軽率な言動が他者を傷つけてしまうこともある 〇留学生センターに寄せられた「声」 食事のこと でからかわ れた バカ・アホ と言われた 礼拝を揶 揄された 頭を 叩かれた 服装につ いて「変」と 言われた 軽い気持ちで及んだ行為であっても、留学生は深く傷ついているかもしれない 👉 相手の文化的背景について知る努力をする 👉 先入観は持たないように心がける 8 4-3.多様な他者の学び・異なる価値観を尊重しよ う 異文化コミュニケーションが、うまくいかない時 〇 双方の文化的慣習や価値観、行動規範の認識に「ずれ」 が生じているかもしれない 👉 自身の無知・先入観が原因であれば、謝罪しよう 👉 相手に「何が問題であるか」尋ねてみよう 👉 コミュニケーションを断絶するのではなく、 相手の立場等を理解するよう心がけよう 👉 折り合いがつかなければ、相手の意見を尊重しつつ、 「自分には受け入れられない」ことを自己主張しても良い (これを「アサーティブ・コミュニケーション」という。) 9
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