September 13th, 2002 次期γ線衛星GLASTに向けた気 球実験のデータ解析 日本物理学会秋季年会 水野恒史、水嶋浩文、大戸彰三、深沢泰司、大杉節 (広大理)、釜江常好、田嶋宏康(SLAC)、尾崎正伸 (ISAS) [email protected] • • • • Tsunefumi Mizuno GLAST LATと気球実験(p.2) 検出器simulatorと宇宙線モデル(p.3) データ解析(pp.4-6) まとめ(p.7) 1 September 13th, 2002 GLAST Large Area Telescopeと気球実験 Balloon Flight Engineering Model (BFEM): single tower eXternal gamma-ray target (XGT) Anti Coincidence Detector (ACD) GLAST LAT(20MeV-300GeV) 4X4=16tower Si-Strip Tracker (TKR) CsI Calorimeter (CAL) •GLASTで目指す高感度の実現には、軌道 上でのバックグラウンドを精度よく予測する ことが必要である。 Tsunefumi Mizuno Support Structure •気球実験(2001年8月)で宇宙線事象 (10万イベント以上)を取得。約3時間の レベルフライト(~38km)。 2 September 13th, 2002 検出器simulatorと宇宙線モデル 宇宙陽子線のエネルギースペクトル(天頂方向) BESS Geant4を用いた検出器 simulator XGT (magnetic north pole) AMS ACD our model (used in Geant4 Simulation) CAL TKR 2次粒子 (大気成分) 0.01 Support Structure Tsunefumi Mizuno Pressure Vessel 0.1 一次粒子(地磁気のカットオフ と太陽活動のモジュレーション を受ける) 1 10 100GeV α線 電子・陽電子 •下線の付いた粒子はLATの 軌道上でも存在する。 大気γ線 ミュー粒子 3 September 13th, 2002 各Siレイヤーでのカウントレート(“荷電粒子事象”) •トリガレート(Data) ~445Hz •simulationでの予測 ~350Hz 陽子 : 145Hz α線 : 18Hz 電子 : 45Hz 陽電子 : 30Hz γ線 : 50Hz ミュー粒子 : 62Hz “荷電粒子事象”のカウントレート (hit in ACD) ミュー粒子 γ線 電子・陽電子 α線 陽子 •カウントレートは、データと simulationで20%程度で 一致。 26 Si layers (13 planes: x-y pair) CAL Tsunefumi Mizuno 実データ (level flight) TKR ACD 4 September 13th, 2002 “荷電粒子事象”の角度分布 (preliminary) straight/single track の天頂角分布 Straightness of the reconstructed track データ データ Simulation (合計) ミュー粒子 ミュー粒子 γ線 陽子 電子陽 電子 α線 電子・陽電子 γ線 10-6 10-3 1 rms (arbitrary unit) 103 α線 陽子 水平方向 cos (theta) 真下(真上)向き straight track •全角度に渡り、20%程度でデータとsimulationは一致. •陽子・α線・ミュー粒子を(モデルの不定性の範囲内で)増やす必要があると思われる. Tsunefumi Mizuno 5 September 13th, 2002 各Siレイヤーでのカウントレート(“中性粒子事象”) •トリガレート (Data) ~55Hz •Simulationでの予測 ミュー粒子 ~52Hz 陽子 : 3.1Hz γ線 α線 : ~0Hz 電子 : 6.9Hz 陽電子 : 3.9Hz 電子陽電子 γ線 :35.5Hz 陽子 ミュー粒子 : 2.4Hz 各Siレイヤーでのカウント レート (no hit in ACD) thick Lead converters 実データ (level flight) •トリガレートはよく再現されている。 •上部のSiレイヤーで、カウントレートがやや不足気味。 Tsunefumi Mizuno 6 September 13th, 2002 まとめ •GLASTに向けた気球実験を2001年8月に行った。 •高カウントレート(最大1.2kHz)の下で、全ての検出器は正常に動作し た。 •10万を超える宇宙線事象を取得。LATのためのバックグラウンドデー タとして用いるため解析を行っている。 •本気球実験のため、Geant4による検出器simulatorと宇宙線モデルを開 発した。 •LAT軌道上での宇宙線環境を知るため、気球実験データとsimulationでカ ウントレートの比較したり、飛跡の曲がり具合による粒子の識別、角度分布 などを調べている。 •データとsimulationの予想はおおむね20%内で一致しており、宇宙線 モデルの不定性内で説明可能と期待している。 •詳しい解析を継続中である. Tsunefumi Mizuno 7
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