周期性好中球減少症の治療経験*ー多彩に変化する証の推移を中心

気・血・津液
九鼎会発表スライド
平成23年7月17日
九大漢方研
気・血・津液
生体を循環し 生命活動を支える三要素
気・血・津液とは
気:人体の生理機能の中心をなす物質。
昇降出入の運動性を持つ。
血: 血脈中を流れる赤色の液体
津液:体内のすべての正常な水液の総称
「津」は希薄(サラサラ)で清なもの
「液」は粘稠(ドロドロ)で濁なもの
気・血・津液とは
気:
陽気(機能面が主体)
血
津液
陰液(物質面が主体)
精
精…機能活動・成長・発育など生命エネルギーの基
本となる物質。「先天の精」と「後天の精」がある。
気・血・津液の循環ルート
血
血脈(閉鎖循環系)
ポンプは心
気
三焦(開放循環系)
津液
ポンプは肺
気・血・津液の機能
気:温煦・推動・防御・気化・固摂・栄養
血:濡養(全身を栄養する)
津液:滋潤・濡養
気の生理的機能
温煦: 熱エネルギーとして体温を保ち、生
体機能を発揮
推動: 生体の全ての機能を推進する
防御: 肌表を保護して外邪の侵入を防御
気化: 飲食物から血や津液を生成する(化成)
津液を汗や尿に転化し排泄する
固摂: 血や津液が漏出しないように保持する
栄養: 人体の各部を栄養する
気の生成
血の生理的機能
全身を循行し、臓腑・組織・器官に栄養分を供
給し、滋潤(潤す)する。また、精神意識活動の基
礎をなす物質である。
血の生成・調節
津液の生理的機能
体表に散布された津液は皮膚や毛髪を滋潤し(うる
おし)、体内にある津液は臓腑を滋潤している。
涙・涕・唾液などは津液の化生したものであり、それ
ぞれ眼・鼻腔・口腔を滋潤している。また、関節内の津
液は関節の動きを滑らかにしている。
津液の生成・調節
汗
不感蒸泄
呼気
飲
食
物
宣散
粛降
(全身へ)
肺
上焦
昇清
胃
水穀の精微
脾
蒸騰
小腸
降濁
大腸
排泄
中焦
膀胱
腎
疏泄
(全体の調節)
肝
下焦
参考文献
新編・中医学基礎編、張瓏英、源草社、1997
第2版 中医学入門、神戸中医学研究会、医歯薬出版、1999
やさしい中医学入門、関口善太、東洋学術出版社、1993
医学生のための漢方医学 基礎編、安井廣迪、東洋学術出版社、2008
鍼灸学について Yoshida Tadamasa (図版借用)
http://www.geocities.jp/shinkyuugaku/kiketusin.html
安井廣迪先生スライドより一部図版借用