ジェンダーと近代 最終試験への復習

7月3日(火)に最終テストがあります。
•授業中
•資料持込 可
•論文形式
教室は同じΩ12となる。
ジェンダーの社会学III:
女性であること/男性であること
• キー コンセプト
• 性差・性別の相違
– 性差は、
解剖学的・大脳生理学的な差異を含む女・男の
特定
– 「ジェンダー」という性別は、
文化・社会的規範による女としての判定・男とし
ての判定
ジェンダーの社会学III:
女性であること/男性であること
• IV. 文化の中の性別判定・
社会規範としての女/男のカテゴリー
• 「人物の外見を手がかりに、性差のカテゴリー
の内に透視している。」例:
「どちらにもとれる『ベビーX』を見て、男の子
と判断した人、女の子と判断した人はまったく
同じふるまいを、それぞれに『強さ』の表れ、
『優しさ』の表れだと語っていた。」
p198
「広告のジェンダー」
第3 パラにあるキーワード
• 社会の中の慣習。「慣習化」された社会的な「プラクティス」。
プラクティス=社会で教わった(人への)考え方の応用。
• この社会規範に従うプラクティスによる人への「読み方」、
そして他人による自分への読み方が機能する。
• 「一瞬世界」で見た「人」は、「社会的なカテゴリーの中
に「実在」と「本質」(として)印象つけられるものだ」
「広告のジェンダー」
第4 パラのつづき
• 広告は「現実のモデル」ではないが、上記の
「一瞬世界」と同様に知覚される。
• 広告を知覚する際、我々は「日常の社会的世界」
へあてはめる(社会カテゴリーに素性がある)同じ
「解読」を、広告の女と男にあてはめる。
• 認知科学の研究によるとも、人間の認知にとって
は、双方とも「同質」である。
• 双方とも同じ「現実」ではなく、一瞬での同じ
「リアリティ」の一部として知覚される、解読される。
「広告のジェンダー」
広告の映像で見るジェンダー差異 1
1. 「女は自分からは動かない」
2. (女は)「子どもっぽく動く」
3. 男が立てるが、「ベッド、ソファー、床に
寝そべるのは、女」
「広告のジェンダー」
広告の映像で見るジェンダー差異 2
2. 「広告の男は女より上の位置でくつろぐ。」
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「広告の男は、、、女を支える」
男は「知性、気丈さ」があるはず
広告の男の服装が示唆する地位と役割に
「まじめに」とり組んでいる
恋愛の社会学
近代に入ってからの恋愛の変化 4
• 時代の変化 ⇒
・経済状態の変化 ⇒
・社会制度の変化 ⇒
先ずは、近代の結婚には、一緒に住む意味をもつ
– 二人で子供をつくる、子育ての責任を担う。
– 二人で家計をたてる(経済的な単位としての核家族)。
– 二人で共同体の中の一単位となる(社会的な単位)。
恋愛の歴史
これらの変化に伴う「結婚」の意味と「機能」:
1. 経済的な単位としての、結婚で作られる世帯(我が家):
①生産労働で収入生成する世帯である。
②消費活動に従事する世帯である。
2. 子育ての制度:教育から労働力になるまで、子を養う。
3. 消費対象となる「我が家」(「家庭」は消費単位という論)
女性は働かなかったか? ~ 生産労働と家庭生活
II. 前近代・産業革命以前のシステム
伝統社会の農業や商人生活では、
労働の場が家の中又はその近辺にあった。
例: 農場。個人店舗。工芸。
自給持続可能な生活をおくっていたので、
報酬がない仕事が多かった(自己生産⇒自己消費)
これらは「無償労働」と呼ばれる。
女性は働かなかったか? ~ 生産労働と家庭生活
II. 「生産労働」・「賃労働」の経緯:
産業革命以前の伝統労働 2
・ 労働の場は家庭又は近辺にあったし、女性・男性は共に
「職場」(畑・農場・店舗)にでた
・ 父が家族を看る作業も生産的な作業もする可能であった
結果:
家庭内役割と「経済的役割」(モノを生産すると売る)の間に
明らかな区分がなかった p140
女性は働かなかったか? ~ 生産労働と家庭生活
III. 「市場経済」が社会を覆い尽くしてから、家事労働は—
つづき
• 「再生産労働」と呼ばれて来た活動:
– 近代経済のために地域・国が要求する労働力を生む
(供給する)・その命を支える・教育する
– 夫や子供の毎日の職業(勉強も含む)を可能にする。
• 子供を中心とする「家族」と同じ場所で「働く」こととなる。
– この「家庭」という場所は「愛情と安らぎ」があるはずの場所
– 家族と一緒に「自分」の時間を過ごす。
ジェンダー、近代、産業革命~復習
(女性の)経済活動への参加:
先進国~途上国
キーワード:経済活動、労働市場、無償労働
• 「経済活動」、「労働」の意味と労働市場への男女
参加開始
• 無償労働への男女従事
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ジェンダー、近代、産業革命~復習
先進国のジェンダー・発展途上国のジェンダー
キーワード:経済単位としての世帯、輸出志向経済、
有償労働
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先進国の理想的な家族構造と途上国の世帯との差異
途上国の資本経済への移行と輸出志向経済
先進国の市場への販売のための安価な労働力
資本経済への移行と男女労働役割区別:
– 内~外の区間
– 有償労働と無償労働の価値区別
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ジェンダー、近代、産業革命~復習
労働者階級と産業革命
キーワード:産業革命、出稼ぎ、安価な労働、生計の「補
助」、女性・子供労働、母子保護法、女性の「退場」
• 産業革命の初期:安価な女性・子供労働への需要
– 農業社会の家の近辺で働くのではなく、工場へ出稼ぎ
に行かなければならない
• 産業革命の中期~現在:次世代の労働力を守るための
「有閑主婦」への需要 ⇒ 母子労働保護法
• 女性の次世代の労働力を育てるための労働市場からの
「退場」 ⇒ 「女性が家の外で働かない方いい」という
近代ジェンダーイデオロギーの発生
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