日語教學法研究 (大学院) 10月5日(火・二)~ 担当 神作晋一 コース・デザイン course design 課程設計 活動中心 (公民館) ~センター セミナー ホールhall コースデザインとは さまざまな条件を考慮 「コースを実施する上で必要とされる、(こ のような)すべての作業の総体」 時給(じきゅう) 準備の部 分が大き い コースデザインの重要性 目標言語 学習の対象となる言語 Target language 学習目的 人によってさまざま。 多様化している。 Sightseeing 10 days 斉藤寝具店 機場 じーちゃん(爺) どのくらい必要か、勉強するかが違う。 学習者 成人だけではない。 年少者の教育 各地に散らばっている。 母語教育とも平行 学習者の多様化 「唯一絶対の日本語コース」の設定は不可 能。 学習者のニーズを的確に掴み、それに応 じたコースデザインをする。 最大公約数 汎用はんよう ターゲットを決めてしまう。 ニーズ分析 ニーズ調査 レディネス調査 言語学習適性調査 学習条件調査 ニーズ調査≠ニーズ分析 ニーズ ニーズ分析 学習者に必要な日本語をあきらかにするプロ セス 種類 ニーズ調査 レディネス(既習能力)調査 言語学習適性調査 学習条件調査 ニーズ調査 ニーズ領域 ニーズ調査 学習目的や学習者が日本語を必要とする場 面とそこで使われる言語技能についての情報 を得るための調査 ニーズ領域 学習者が日本語を必要とする場面やそこで使 う技能 ニーズ調査 調査の対象 学習者本人 先輩学習者 学習者、先輩学習者、受入側の3者 先に日本語学習を始めている経験者 受け入れ側 コミュニケーションをとる可能性のある人々 ニーズ調査 3者に絶対的な優劣はない 「どんな情報を知りたいか、それを的確に 把握しているのは?」 3者で認識の違い 調査方法 アンケート インタビュー 調査方法 アンケート(質問紙)法 大量の情報を得やすい。 質問を誤解されやすい。期待通りでないこと がある。 インタビュー 詳しく具体的な回答が得られる 時間や労力がかかる。 日語教學法研究 課題 みなさんの「日本語学習歴」を書いて提出。 履歴書とともに テンプレートは近日中にblackboardにアップ します。 成績は学期の最後に出します。(期中考試 の時点では) 期限 11月30日 レディネス調査 準備 向く 予習よしゅう・復習ふくしゅう レディネス(readiness) ~名詞(N) レディネス(既習能力)調査 学習者が既に身につけている日本語能力 言語学習適性や学習条件を含むことも 学習者の日本語能力を知るための調査 既習者と未習者 既修者について行う 言語学習適性調査 細胞 IQ 知能指数 言語学習適性(language aptitude) 学習者が言語学習について持っている能力 (言語音、文法、暗記力など) 適性が高い方が成功しやすいと予測 言語学習適性テスト(language aptitude test) 既習者と未習者両方が対象 学習条件調査 学習者の背景情報 ビリーフbelief(信念、信条)、興味、関心 学習にかかわる外的環境 経済的条件・時間的条件、所有機器など ニーズ調査≠ニーズ分析 ニーズ調査 レディネス調査 言語学習適性調査 学習条件調査 ニーズ調査≠ニーズ分析 準備の部 分が大き い 目標言語調査 →日本語 (日本語学習者、その目的)←前提 実態調査 意識調査 教師の内省 実態調査 機密 当該箇所でのコミュニケーションを観察 テープやビデオに記録 文字化資料が使いやすい 例:過去問、ゼミ発表 利点と難しさ 信頼性が高い (一般的汎用的とは言えない) 調査の難しさ 意識調査 インタビューにより「そこでどう言うか」を答 えてもらう。 メリット 観察の難しいニーズについても調べられる 日本人の中での「ばらつき」もわかる デメリット 実際とは違う可能性がある (規範意識の反映) 意識調査 ちょっと10円貸してくれない? ちょっと10円貸して。 「はがきを10枚ください」 「はがき10枚」 コーヒーを二杯/二つ (請給我)一杯茶 教師の内省 教師自身の意識調査 メリット 手早く簡便に デメリット 資料の少なさから来る偏り 実際とはかけ離れた結果 言語資料の特徴と限界 例:「留守中に宅配便業者が配達に来たよ うなので、営業所に電話をかけて再配達を 頼む」 実態調査: 実際にあった会話の文字化資料 意識調査: 日本人大学生に状況を示して作ってもらった 会話例 母語場面と接触場面 母語場面 母語話者(ここでは日本語母語話者)同士の コミュニケーション 接触場面(外国人場面) 母語話者と非母語話者のコミュニケーション 特徴 フォリナー・トーク(foreigner talk) 母語と違う「コミュニケーション・ストラテ ジー」communication strategy フォリナー・トーク (foreigner talk) 言語能力がそれほど高くない非母語話者 と話す際に母語話者が使う話し方 1)不自然なポーズ、ゆっくり話す 2)簡単な語彙や文型に言い換え 3)不自然に詳しく言い換え コミュニケーション・ストラテジー communication strategy コミュニケーションを円滑に進めるための 手段 1)語彙の不足を補うために知っている語で言 い換える 2)ジェスチャーや擬音を使う 特徴を把握しておく必要がある 言語資料分析 リストA リストB 異なり語数 (種類) 47 34 延べ語数 72 59 基本語彙と基礎語彙 基本語彙 ある特定の領域で広範に使用される語彙 例:宅配便のやりとり 「伝票番号」「配達員」「数字」 基礎語彙 ある言語の基幹をなす語彙 助詞や助動詞、基本的な名詞や動詞 ~て、~で 異形態(allmorph) コミュニケーションの形で 1)話の切り出し方 2)話しの切り上げ方 例:発話の重なり 3)名乗り方 例:Bいきなり用件、状況説明 例:~申します、~です 4)Aの質問の仕方 例:言いさしと疑問文 原型シラバス 何らかの基準で言語資料を分析 基準の数だけリストができる 原型シラバス シラバス・インベンタリー(syllabus inventory) →シラバス・デザイン シラバス・デザイン シラバスsyllabus 学習細目一覧表:学習すべき項目が並ん でいるリスト 「原型シラバス」から「コースで教える項目」 を選び出す →シラバス・デザイン(syllabus design) コース・シラバス 項目 シラバス・デザインによって得られたリスト →コース・シラバス(course syllabus)、教 授シラバス 例:新出単語のリスト(索引) 例:文型の索引→「文型シラバス」 必ずしも(教える)順番どおりではない 構造シラバス 構造シラバス≒>文法シラバス 文法(文型、助詞、テンス、アスペクトなど)の 観点から分類し並べたもの。文型 音声、文字、語彙の観点では「構造シラバス」 機能シラバス Functional syllabus 文全体が持つ「機能」や「意味」で分類・構 成されたもの。 例:「コーヒーを飲みませんか」 他動詞の否定疑問文→構造シラバス 「勧誘かんゆう」の機能→機能シラバス 機能シラバス 「依頼」の機能 1)辞書、貸して。 2)辞書ある? 3)辞書を貸してください 4)辞書をお借りできますか 5)辞書を貸してほしいです 貸してほしいんですが…、 場面シラバス Situational Syllabus 目標言語が用いられる場面や場所での分類 買い物、郵便局、レストラン、区役所など 例:郵便局 言語行動:切手を買う、小包を出す、公共料金 を振り込む 文型:~枚ください、どのくらいかかりますか 語彙:切手、速達、振り込み、書留(掛號) 言語技能:料金を尋ねる/聞き取る、ATM画 面の指示を読み取る。宛名を書く タスク・シラバス task syllabus 課題シラバス 言語をつかってなされる行動によって分類 例:「電話をかけて情報を得る」「言われた指 示に従って地図を書く」 例:レストランで注文する 到達目的が具体的 (インターアクション) ロールプレイなどで行うことがある スキル・シラバス skill 技能シラバス マイクロ・スキル(micro skill) 例:「テレビのニュースを見る」 例:天気予報を見て、住んでいる地域の天気 を確認する 小さなプロセスの積み重ねによって成立す る複雑な活動 ヤマト運輸 宅急便 統一 トピック・シラバス topic syllabus 会議 文化祭 話題(topic)によって分類されたもの 自然なコミュニケーション 世間話 学習者の興味関心、学習意欲 例:A図書分野(学問分野)、B社会現象、C 身の回りの出来事 身近なもの→抽象的なもの 取り上げる順番など 折衷シラバス、複合シラバス (せっちゅう) いくつかのシラバスを組み合わせたもの 例 大学受験:構造シラバス中心だが、日本で生 活するために場面シラバスや機能シラバスも 導入 外国人花嫁:場面シラバスが中心だが、今後 の日本語学習のために構造シラバスで言語 知識を体系的に。 先行シラバス(a priori Syllabus) 後行シラバス(a posteriori Syllabus) シラバスがいつ完成するのか。 先行シラバス 例:中学校の英語の教科書(テキストを調べ れば先にわかる) 後行シラバス 例:トピックだけを決めたレッスン 学習項目→学習活動の記録(あとでわかる) 先行シラバス(a priori Syllabus) 後行シラバス(a posteriori Syllabus) メリット 先行 シラバス 後行 シラバス デメリット 先にわかってい る 変化に対応できない 変化に対して柔 軟に対応できる 教師の負担が大きい/ 個々の希望に対応が難 しい/クラスごとの足並 み× 先行シラバス(a priori Syllabus) 後行シラバス(a posteriori Syllabus) 両者を組み合わせる 先行シラバス基本(例:中学の英語) 例:文型を学んだ後で、教科書にない単語を 教える/途中でやめる 後行シラバス基本(例:プライベートレッスン) 例:その週の新聞記事から話題を探すように プロセスシラバス 過程シラバスprocess 「学習の目標は到達点だけではなくその過程 にある」 教師と学習者が共に話し合って決めることに 重点 学習者主体 学習者にも責任と問題意識が必要 例:機能シラバスを用意し、場面や状況を学習者 が選択 例:手紙を書く(学習者が誰に書くか決める) 例:注文する(学習者がどこで何を注文するか決める) カリキュラム・デザイン Curriculum Design カリキュラム・デザイン いつ、どのように教えるのか 到達目標、 時間的枠組み(何コマにするか)、 シラバス項目の配列(順番)、 教授法(講義か演習発表か)、 教室活動、 教材、教具、 評価活動(テストか報告か) 到達目標 日本語の知識、運用能力について、学習者 が到達すべきレベルlevelである。 さまざまな観点 最終目標→学期→月→週→日→1コマの授業 文型リスト、コミュニケーション行動 試験や基準が用いられることも 日本語能力試験、OPIなど 時間的枠組み コースの開始/終了時期、授業の回数、1 回の長さのこと 年間スケジュールや時間割の決定 シラバス項目の配列 コースの時間的枠組みに従って組み合わ せ、配列する。 例:~てください 「~て」を教えるのか、「~て くださいますか」も教えるか 例:「郵便局」はいつ、「銀行」とどちらが先か 教授法 1)特定の言語観や言語学習観に基づく教 授法理論(approach) 2)ある教授法理論に基づく指導法 (method) 3)具体的な教室活動の手順や技術 教材と教具 教室活動を支え、学習が円滑に行われる のを助けるための道具や手段 教科書、ppt、 教育効果と効果測定(開始後) 教育実施 効果測定 1回1回の授業の教室活動、教材・教具を決定し、 実際に授業を行うこと。 学習の効果を測定すること(テストなど) ※コース開始前に決定 教室内と教室外の活動の振り分け、最終成績の 算出方法、コースの流れと手順 今後の予定 9/14 9/21 9/28 10/5 10/12 10/19 10/26 11/2 11/9 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 ガイダンス・ 台湾の日本語教育事情 台湾の日本語教育事情 コースデザイン コースデザイン コースデザイン コースデザイン 教室活動 教室活動 今後の予定 9月14日 9月21日 終了 終了 ガイダンス 台湾の日本語教育事情 9月28日 終了 台湾の日本語教育事情 10月5日 10月12日 10月19日 10月26日 11月2日 11月9日 11月16日 終了 終了 終了 終了 終了 終了 終了 台湾の日本語教育事情 台湾の日本語教育事情 コースデザイン コースデザイン コースデザイン コースデザイン コースデザイン 今後の予定 11月16日 通常授業 11月23日 本日 コースデザイン 11月30日 通常授業 12月7日 12月14日 12月21日 12月28日 1月4日 1月11日 通常授業 通常授業 通常授業 休講 通常授業 ? 集中講義・評鑑などのため コースデザイン 次回は、 11月23日(月・一) 14:50~ です 今後の予定 9月14日 9月21日 終了 終了 ガイダンス 台湾の日本語教育事情 9月28日 終了 台湾の日本語教育事情 10月5日 10月12日 10月19日 10月26日 11月2日 11月9日 終了 終了 本日 通常授業 通常授業 通常授業 台湾の日本語教育事情 台湾の日本語教育事情 コースデザイン
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