asj2012au_kadoshima

定在波型熱音響エンジンの共鳴現象に
対するフィードバック制御の効果
長岡技術科学大学
☆角島 悠太
小林 泰秀, 山田 昇
研究背景

熱音響現象を利用すると,音響パワーと熱の
変換やエネルギー輸送を行うことができる
•熱入力が不安定
•自励発振により温度勾配が小さく
なり,断続的になる
熱音響デバイスの
出力が不安定になる
フィードフォワード制御による
ループ管内の音場成形
[C.Desjouy et al. 2010]
フィードバック制御による
熱音響自励振動抑制
[A.M. Annaswamy et al. 2010]
研究背景

スピーカを利用して,管内に音場を成形する

管内音圧を目標値に追従させるフィード
バック制御を行う
出力の安定化が可能になる
スピーカで自励振動のきっかけを与える
スタック
音
音
実験装置概要
u
Stack
LPF
D/A
PC
PwAMP
SPK
y
A/D
PreAMP
Stack
NGK INSULATORS
Loudspeaker
Toptone S32U10-1
Microphone
Electlet condenser type
Power AMP
YAMAHA P1000S
Programmable filter
NF FV-664
PC
Dell PowerEdge840
(RTAI3.6.1/Linax kernel 2.6.20.21)
A/D,D/A
CONTEC AD12-16(PCI),
DA12-4(PCI)(12bit,±5V,10μsec)
Thermometer
HAKKO DG2P
Heater
HAKKO SWD1020
Tiller
EYELA NCC-1110A
MIC
Heat
Exchanger
(hot)
TH
Heat
Exchanger
(cool)
TC
実験装置概要
スタックのパラメータ
全長:50mm
cpi値:600
直径:47.8mm
本実験装置の共振周波数
約120Hz
290
mm
250
mm
120
mm
700
mm
内径:47.8mm
厚み:1.5mm
補償器設計

生成したい管内音圧を決定、
rとおき追従させる
条件
1.温度勾配なし(TC =TH =28℃)
2.温度勾配あり(TC =5℃:TH =280℃)
Stack
SPK
MIC
Heat
Exchanger
(hot)
TH
Heat
Exchanger
(cool)
TC
制御系概要
マイク出力rを12.5Vに
追従させる
SPK
K
yとrの差をz (z=0)とする
コントローラKを設計する
u
z
-
y
MIC
P(s)
P(s)=P0(s)+W(s)Δ(s)
r=w
P0(s)=ノミナルプラント
W(s)=重み関数
Δ(s)=変動
勾配なし:W(s)=0.1
勾配あり:W(s)=0.15
補償器設計-周波数応答
約120Hz
青:温度勾配なし
緑:温度勾配あり
赤:温度勾配がな
いときのノミナルプ
ラント
水色:温度勾配が
あるときのノミナル
プラント
低温度差熱音響スターリングエンジン
[T.BIWA et al. 2010]
補償器設計-ゲイン特性
温度勾配なし
-7.2dB
目標値の約6割達成できる
温度勾配あり
-6dB
目標値の約5割達成できる
実験結果-マイク出力
目標値
勾配なし
勾配あり
1.25V(r)
0.7V(y)
0.5V(y)
実験結果-スピーカ入力電圧
勾配なし
勾配あり
1.8V(u)
0.8V(u)
まとめ
管内音場を一定に保つような補償器を設計
し,実験を行った
 温度勾配があるとき,スピーカの入力電圧が
半分の状態で,温度勾配がないときと同程度
の目標値を達成した

→不安定な熱源を用いても常に同程度の出力が
得られることが期待できる
→自励発振時に熱入力が不安定になり断続的になった時も
出力の安定化を図ることができると考えられる
補足
補償器設計-重み関数
勾配なし
W(s):0.1
勾配あり
W(s):0.15
スピーカの位置
腹
節
音圧
スピーカ
マイクの位置
むだ時間大
むだ時間小
スタック
スピーカ
マイク
マイク
ωτ
cpi値:600 → 1(mm2/cell)
 流路半径を0.5~0.6mmとする

300K:α=22.07(mm2/s)
550K:α=63(mm2/s)
ωτ= 2πf ( r2 / 2α )
300K:ωτ= 4.25 ~ 6.12
550K:ωτ= 1.5 ~ 2.2